福永修/齊田美早子組のシュコダ・ファビアR5が京丹後のステージを快走!

レポート ラリー

2021年6月1日

全日本ラリ-選手権第5戦「RALLY丹後2021」が、5月21~23日に京都府京丹後市を舞台に開催された。5月2日~3日に行われる予定だった第4戦「久万高原ラリー」が延期となったため、実質的なシリーズ3戦目となる。

2021年全日本ラリー選手権第5戦
2021年JAF中部近畿ラリー選手権第2戦
2021年JMRC近畿SSラリーシリーズ第2戦
「RALLY丹後2021」

開催日:2021年5月21~23日
開催地:京都府内
主催:SYMPHONY

 オールターマックで開催されるこのラリーは、初日の22日に64.72km、2日目の23日に55.92kmという、合計120.66kmのSSを設定。SS総距離が100kmを超えるため、クラス別得点係数は1.2となる。また、中部近畿ラリー選手権第2戦も併催され、こちらも2日間に渡り地区戦としてはSS総距離が120kmを超えるというハードなラリーとなった。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により京都府内に緊急事態宣言が発令されているため、今回も無観客で行われたこの大会。選手、チームスタッフ、オフィシャル、メディアなどラリー関係者全員が問診票を提出するほか、医師によるメディカルチェックを受けるなどの感染防止対策が施された。

 初日のSS1、小雨が降ったり止んだりという不安定な天候の中、「前戦(唐津)からクルマがかなり良くなったのと、路面とタイヤが合っていた」というGRヤリスの勝田範彦/木村裕介組がSS1とSS2でベストタイムをマーク。2番手につけるシュコダ・ファビアR5の福永修/齊田美早子組に7.7秒の差をつける。

 だが、福永/齊田組は大雨に見舞われたSS4で奴田原文雄/東駿吾組のベストタイムに次ぐセカンドベストをマークし、このSSを4番時計で終えた勝田/木村組を捕えてトップに浮上。その後もドライ路面となったSS5&6でベストタイムを重ね、2番手の勝田/木村組に14.5秒の差を付け、初日を折り返した。

 2日目に入っても福永/齊田組の勢いは止まらず、この日のオープニングステージとなるSS7でベストタイムを奪うと、SS8&11でもベストタイムを刻み、最終的には2位の勝田/木村組に30.2秒の差を付け、唐津に続く2連勝を飾った。

「SS1では側溝に落ちてしまい危うい場面もあったけど、なんとか2連勝することができました」と福永選手。2位には勝田/木村組。3位には、2日目に2本のSSでベストタイムを奪ったシュコダ・ファビアR5の柳澤宏至/保井隆宏組が入賞している。

JN1クラスの表彰式。左から2位の勝田範彦/木村裕介組、1位の福永修/齊田美早子組、3位の柳澤宏至/保井隆宏組。

 JN2クラスは、第2戦新城を制したヘイキ・コバライネン/北川紗衣組が、SS1でパンクに見舞われながらも初日6本のSSをすべて制する走りでトップに立ち、2日目も6SS中5SSでベストタイムをマークするというほぼ完璧な走りで今季2勝目を飾った。

 2位には、SS10でベストタイムを奪った中平勝也/行徳聡組が入賞。3位には、初日4番手とで遅れていた中村英一/鈴木敬一組が、2日目に竹岡圭組/山田政樹組を捕えて入賞した。

JN2クラス優勝はヘイキ・コバライネン/北川紗衣組(AICELLOラックDL速心GT86R3)。
JN2クラスの表彰式。1位のコバライネン/北川組。2位は中平勝也/行徳聡組、3位は中村英一/鈴木敬一組。

 前戦で全日本ラリー初優勝を飾った大竹直生/藤田めぐみ組がSS1でいきなりコースアウト&リタイアという波乱の展開となったJN3クラスは、第2戦新城の初日をトップで折り返しながらも、タイヤ戦略のミスで3位に甘んじた竹内源樹/木村悟士組が快走。

 初日を第2戦新城ウイナーの鈴木尚/山岸典将組に25.4秒差のトップで折り返すと、2日目は「優勝ももちろんですが、レグ別得点のトップも狙っていました」と、序盤2本のSSで一気に勝負を決めると、残りの4SSはしっかりとペースコントロール。第2戦唐津のリベンジとともに、今季初優勝を飾った。

JN3クラス優勝は竹内源樹/木村悟士組(YH CUSCO 大阪冷研 BRZ)。
JN3クラスの表彰式。1位の竹内/木村組。2位は鈴木尚/山岸典将組、3位は曽根崇仁/竹原静香組。

 JN4クラスは、SS1でベストタイムをマークした須藤浩志/新井正和組が、その後一度もトップの座を譲ることなく快走。

「初日前半にウェットタイヤを選択したことが結果的に良かったですね。このクルマに変えてから初優勝、ターマックラリーをRPN車両で勝てたことも大きいと思います」と、今季初優勝を飾った。

JN4クラス優勝は須藤浩志/新井正和組(スマッシュBRIGコマツYHスイフト)。
JN4クラスの表彰式。1位の須藤/新井組。2位は西川真太郎/本橋貴司組、3位は鮫島大湖/船木佐知子組。

 天野智之/井上裕紀子組がヴィッツからGRヤリスRSに乗り換えてきたJN5クラスは、ヤリスのマニュアル車からCVT車に乗り換えてきた内藤学武/小藤桂一組が初日のマージンを活かし、今季初優勝を飾った。2位には、2日目に小川剛/梶山剛組を捉えた天野/井上組がレグ別得点3点を奪う走りで入賞した。

JN5クラス優勝は内藤学武/小藤桂一組(KYB DUNLOP YATIS)。
JN5クラスの表彰式。1位の内藤/小藤組。2位は天野智之/井上裕紀子組、3位は小川剛/梶山剛組。

 初日は、今季2連勝中の吉原將大/佐野元秀組と水原亜利沙/竹下紀子組が4.2秒差で折り返すという好勝負を魅せたJN6クラスは、2日目に吉原/佐野組が水原/竹下組を一気に突き放し優勝。吉原選手は、全日本ラリーデビューから3連勝という快進撃を続けている。

JN6クラス優勝は吉原將大/佐野元秀組(KYB DL アップガレージ Yaris)。
JN6クラスの表彰式。1位の吉原/佐野組。2位は水原亜利沙/竹下紀子組、3位は海老原孝敬/蔭山恵組。
中部近畿ラリー選手権DE-1クラス優勝は大江毅/田中大貴組(谷口モータース・エーディーシステムWRX)。
中部近畿ラリー選手権DE-2クラス優勝は山田啓介/藤井俊樹組(Proμ_YH_work_86)。
中部近畿ラリー選手権DE-5クラス優勝は田中潤/北田稔組(DL正和MASCデミオ)。
中部近畿ラリー選手権DE-6クラス1位は洪銘蔚/村山朋香組(GEYESラブドライブCVTvitzDL)。

フォト/中島正義、山口貴利、CINQ、JAFスポーツ編集部 レポート/CINQ、JAFスポーツ編集部

ページ
トップへ