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2021-03-31
バーレーンでF1開幕! 7年ぶりの日本人F1パイロット角田裕毅選手、堂々の9位でポイント獲得!!

 

2021年のFIAフォーミュラ1世界選手権がバーレーンで開幕した。日本人として7年ぶりにF1レギュラー参戦を果たす角田裕毅選手(アルファタウリ・ホンダ)は、デビュー戦から印象深い走りを披露し、13番手グリッドから9位入賞を果たした。

 

FIAフォーミュラ1世界選手権第1戦バーレーングランプリ
開催日:2021年3月26~28日
開催地:バーレーン・インターナショナル・サーキット(バーレーン王国)

 

 

今シーズンのFIAフォーミュラ1世界選手権(F1)では、ミック・シューマッハ選手(ハース)、ニキータ・マゼピン選手(ハース)とともにF1ルーキーイヤーを迎えた角田裕毅選手。2018年に日本のFIA-F4でチャンピオンを獲得すると、翌年から活躍の場を欧州に移し、FIA-F3、FIA-F2を経て、今シーズンはついにF1参戦のチャンスを掴んだ。

 

角田選手はFIA-F4でチャンピオンを獲った時も「F1に、ただ参戦するだけじゃなくて、そこで海外の手強いドライバーに勝てるようなドライバーになりたい」と貪欲な姿勢を示していたが、デビュー戦からまさに有言実行という走りを見せた。

 

フリープラクティス1回目ではトラフィックの影響で思うように走れず、思わず無線で声を荒げるシーンがあった。ただ、逆に言えば、これが角田選手がF1までステップアップできた原動力の一つ。普段は笑顔を絶やさない好青年という印象だが、いざマシンに乗ると闘争心むき出しのドライビングを披露する。これこそが、今の角田選手の大きな武器の一つなのだ。

 

アルファタウリ・ホンダのマシンの調子も良く、フリープラクティス2回目では7番手に付ける速さを見せた角田選手は、3月27日の公式予選では、Q1でいきなり2番手タイムを叩き出す走りを披露する。Q2ではミディアムタイヤでアタックに臨むが、思うようにタイムを上げることができず13番手に終わり、ここでノックアウトとなってしまった。

 

「少しガッカリしています。Q1でペースは発揮できましたし、Q2での戦略にも自信があったのですが、最後のアタックで十分なグリップを得られませんでした。上位のグリッドでスタートできないのは残念ですが、レースペースがあるのは分かっているので、レース中に順位を上げられるポテンシャルもあると思います」(角田選手の予選後コメント)

 

Q1で手応えを掴んでいただけに、この予選結果には悔しさが残った角田選手。しかし、それをバネに、決勝では素晴らしい走りを披露した。

 

3月28日の決勝レース。スタート直後の1周目、ターン3ではマゼピン選手がクラッシュしたほか、4周目のターン4ではシューマッハ選手がスピンを喫するなど、ルーキーたちにとっては手厳しいデビュー戦となった。そんな中、角田選手はスタートダッシュが思うようにいかず、一時は16番手までポジションを落としたが、目覚ましい追い上げを見せた。

 

9周目には、4度の年間王者に輝いた実績を誇るセバスチャン・ベッテル選手(アストンマーティン)をターン1で追い抜くと、26周目には、今季F1に復帰した2005~2006年のF1王者であるフェルナンド・アロンソ選手(アルピーヌ)のオーバーテイクに成功した。

 

さらに中盤の38周目には、2007年チャンピオンのキミ・ライコネン選手(アルファロメオ)をターン4に入るところでアウトから抜き去った。このように、F1チャンピオン経験者3人を追い抜いたのを始め、このレースだけで合計8度ものオーバーテイクを決めた角田選手は、最終的には見事9位入賞を果たし、デビュー戦でポイントを手にした。

 

「初めてのグランプリでポイントを獲得できて嬉しいです。今日のレースでマシンパフォーマンスの素晴らしさを示せたと思います。1周目で慎重になりすぎてポジションをいくつか下げてしまったのは残念で、レース中は必死で挽回を目指しました。レース中は力強いオーバーテイクをすることができました。僕にとっては、フェルナンド(アロンソ選手)をパスしたのがアツく感じた瞬間で、幼い頃から見てきたスーパースターだったので、とてもエキサイトしました」(角田選手の決勝後コメント)

 

デビュー戦におけるいきなりの活躍に、多くのF1関係者から角田選手を高く評価する声が聞こえている。このままの流れでいくと、史上4人目となる日本人ドライバーの表彰台獲得のみならず、その先にある快挙も見られるかも知れない……。観ている側は今後の活躍が増々楽しみになる、角田選手のデビュー戦だった。

 

開幕戦の優勝争いは、初日から速さを見せたマックス・フェルスタッペン選手(レッドブル・ホンダ)がポールポジションを奪い、開幕戦からホンダPU車両の優勝が期待された。しかし、レースが始まると7度王者に輝いているルイス・ハミルトン選手(メルセデス)が巧みなレース運びを披露。18周目にフェルスタッペン選手を逆転してトップに立った。

 

その後もアグレッシブにトップ奪還を目指したフェルスタッペン選手は、残り4周のところでハミルトン選手の攻略に成功したが、コース外を走りながらの追い抜きだったため、再び2番手に下がることになってしまう。最後にはコンマ7秒後方まで迫ったが、逆転には至らず、悔しい2位フィニッシュとなった。それでも、最強を誇っていたメルセデス勢と互角に渡り合い、今後の走りに期待が持てる開幕戦となった。

 

角田裕毅選手は9位フィニッシュでアルファタウリ・ホンダにポイントを持ち帰った。日本人ドライバーがF1デビュー戦でポイントを獲得し、これは史上初の快挙となった。

 

チームメイトのピエール・ガスリー選手は5番グリッドからスタートしたものの、序盤のSC明けのリスタートで他車と接触。フロントウイングを失い、残り4周でリタイアした。

 

ポールスタートのマックス・フェルスタッペン選手は、王者ルイス・ハミルトン選手と熾烈な首位争いを展開したが、僅差で届かず2位。Hondaに200回目の表彰台をもたらした。

 

 

フォト/本田技研工業、Red Bull Content Pool、Scuderia Alphatauri レポート/吉田知弘、JAFスポーツ編集部