スーパー耐久開幕戦は春の嵐で途中打ち切り、優勝はD'station Vantage GT3
2021年3月29日
スーパー耐久シリーズが3月20〜21日にツインリンクもてぎで開幕。春の嵐となった悪天候のもと、予定された5時間レースは4時間で打ち切り。ST-XクラスのD'station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼組)が危なげなく開幕戦を制した。
スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第1戦 もてぎスーパー耐久 5Hours Race
開催日:2021年3月20〜21日
開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)
主催:株式会社モビリティランド、M.O.S.C
今年よりコントロールタイヤがハンコックとなったスーパー耐久シリーズ。新たに設定されたST-Qクラス(メーカー開発車両、または各クラスに該当しない車両)を含め、全9クラス51台が参戦した。
20日の公式予選でポールポジションを奪ったのは、6台が参戦したST-XクラスのPC Okazaki 911 GT3R(永井宏明/上村優太/中山雄一組)で、2番手はD'station Vantage GT3、3番手はFloral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治組)。
21日は未明から雨となり、弱い雨の中、12時に5時間レースがセーフティカー(SC)先導でスタート。雨は徐々に強くなったり弱くなったりと不安定で、最初のスティントはプロドライバーをスタートドライバーに据えたチームがトップ2を締めたが、次のスティントでトップ2台がジェントルマンドライバーに交代すると、ここでトップを奪ったのがFloral UEMATSU FG 720S GT3だった。
レース開始から2時間が経つ頃、雨脚が強まったことでスピンをする車両が複数台あり、2時間9分の時点でSCが導入された。ここで2番手のD'station Vantage GT3がタイミング良くピットイン。次の周にFloral UEMATSU FG 720S GT3がピットインしたが、ピット出口が赤信号となり、D'station Vantage GT3が逆転でトップに浮上した。約8分でSCランは解除となりバトルが再開となったが、D'station Vantage GT3の藤井選手は後続を引き離して40秒ものリードを築いた。
14時45分、雨脚がさらに強まったことでまたSC導入となり、40分ほどSCランが続いたが、15時25分の時点で天候の回復が見込めないため赤旗にて一時中断となった。そして16時をもってレースは打ち切りとなり成立。D'station Vantage GT3が昨年のオートポリス(実質的な最終戦)に続いて開幕戦を制した。
「今週はドライでもウェットでもクルマのセッティングが決まってとても速かった。クルマもドライバーもチーム戦略も良かったし、SC時のピットインもいい場所で戻れました。(最後までレースが続いたとしても)普通に勝てたと思います」と藤井選手。2位はFloral UEMATSU FG 720S GT3、3位はPC Okazaki 911 GT3Rだった。
他のクラスでは、ST-Zクラス(全14台)はWAIMARAMA EBI Cayman GT4(KIZUNA/千代勝正/山野直也/大草りき組)でクラスと車両を変更した初戦で優勝。ST-TCRクラス(全1台)はおとぎの国CIVIC TCR(芳賀邦行/蘇武善和/霜野誠友/谷岡力組)が復帰初優勝。ST-1クラス(全3台)はシンティアムアップルKTM(飯田太陽/加藤寛規/高橋一穂組)で、KTM GT-Xはデビューウィン。ST-2クラス(全6台)もKTMS GR YARIS(野中誠太/平良響/翁長美希組)がチームデビューウィン。ST-3クラス(全6台)はQUEEN EYES 34Z(田中徹/田中哲也/三宅敦詞組)でチーム初優勝。ST-4クラス(全3台)は林テレンプSHADERACING 86(国本雄資/石川京侍/清水英志郎組)、ST-5クラス(全11台)はodula TONE MOTULロードスター(武地孝幸/太田達也/大野尊久/猪股京介組)がそれぞれ優勝した。
同日に開催されたTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2021は、クラブマンOPENが土曜に予選と決勝、クラブマンEXPERTトとプロフェッショナルシリーズが土曜に予選で日曜に決勝というスケジュールで行われた。
クラブマンOPENは37台がエントリーの盛況ぶりで加藤潤平選手が初戦を制した。またクラブマンEXPERTでは地頭所光選手が後続に10秒以上の差をつけて圧勝。プロフェッショナルシリーズはポール・トゥ・ウィンで佐々木雅弘選手が勝利した。
フォト/吉見幸夫、遠藤樹弥 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部
RECOMMENDED > おすすめ記事
スーパー耐久開幕戦。グループ1はST-Xクラスの中升 ROOKIE Racingが、グループ2はST-Zクラスの埼玉GB GR Supra GT4が優勝
2024年4月30日
新フォーマットを採用した開幕戦はau TOM'S GR Supraとmuta Racing GR86 GTの、トヨタ勢が両クラスを制す
2024年4月19日
開幕のゴールドカップレース、スーパーFJは吉元陵選手が辛勝
2024年4月12日
フォーミュラEが提供する「FIAガールズ・オン・トラック」ミート&グリートが東京E-Prixでも開催! シティサーキット東京ベイでは、サプライズゲストの登場に参加者騒然!!
2024年4月8日