ワークがホイールを提供するモータースポーツ・スカラシップを実施

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2021年2月9日

ホイールメーカーの株式会社ワークが、競技参加者を対象に実施するサポートプログラム「ワーク・モータースポーツ・スカラシップ」。文字どおり、競技リザルトに応じて登録対象者にホイールを提供する、同社ならではの支援システムだ。その2021年の概要が発表された。

 ワークのスカラシップ賞典の対象カテゴリーは「JAFモータースポーツカレンダー内の日本選手権に公示されるラリー、ダートトライアル」、「TOYOTA GAZOO RACING RALLYチャレンジ」、「その他、事務局が承認するカテゴリー」と幅広い。

 登録条件については「JAF発給モータースポーツライセンス、Bライセンス以上の資格を有すること」、「年間を通してワーク指定商品を全輪装着して参戦すること」、「他のホイールサポートを受けていないこと」、「撮影や画像提供にご協力をいただける方」、「弊社指定のステッカーを参戦車両に、ワッペンをレーシングスーツに貼付すること」とシンプルになっていることも、同スカラシップの特徴と言えるだろう。

 参加登録方法は簡単で「ワーク・モータースポーツ・スカラシップ登録申請書」、「Bライセンスのコピー」、「本シーズンエントリーに向けた参戦企画書(書式は自由)」を事務局へ送付するだけでOK。参戦競技ごとに申請書を作成すれば、全日本選手権と地方選手権など複数参戦も可能だ。

 スカラシップの適用本数は国内ラリーが上限12本、国内ダートトライアルが上限12本、その他の競技は要相談で、対象者はスカラシップ価格にてホイールを購入することができるようになっている。

 このスカラシップの対象者には、参戦する競技の成績に応じてポイントが付与される。具体的にはエントリー台数がクラス10台以上の場合は、優勝が10ポイント、2位が5ポイント、3位が3ポイント、4位が2ポイント、5位が1ポイント。同じくエントリー台数がクラス10台未満の場合は優勝が8ポイント、2位が3ポイント、3位が2ポイント、4位が1ポイント、とそれぞれにポイントが与えられる予定で、獲得ポイントに応じて賞典のホイールが提供される。

 15ポイントの場合は4本、10ポイントの場合は2本、8ポイントの場合は1本……といったように、リザルトに応じて新しいホイールを獲得できるようになっている。またシリーズチャンピオンには別途4本のホイールが賞典として進呈されることも同スカラシップの特徴と言える。

 各競技で入賞した際には、競技終了後の1か月以内にスカラシップ事務局へ「参戦結果レポート兼ポイント登録申請書」、「表彰台での写真」、「車両全景」と「正式リザルト(コピー可)」、シリーズチャンピオン獲得者は「チャンピオンとなったことを証明可能なもの(対象競技WEBページアドレス、証明可能なリザルト等)」を送付する必要がある。

 スカラシップを受けるための“義務”は生じるが、ポイント申請が認められ、そのポイント交換が受理された場合は、登録申請した販売店へホイールが送付されることから、プライベーターにとっては最適なサポートプログラムとなっている。

 ちなみに前述の指定ホイールは、ワークの競技モデルとして豊富な実績を持つ「M.C.O RACING」。地方選手権から全日本選手権まで対応可能で、サイズのラインアップも豊富となっていることから、多くの競技車両に対応可能である。

 そのほか、指定ホイールに関して「参戦される競技車両によってご相談に応じます」としており、適応サイズのないマシンは別のモデルを装着できる可能性もある。

 スカラシップの申込時に登録した参戦カテゴリーにおいて2/3にエントリーおよび出走すればスカラシップ資格の継続が可能で、複数カテゴリーに参戦の場合は、参戦カテゴリー合算1/2にエントリーおよび出走すれば資格の継続が可能となっている。一度、参加登録をして受理された場合は、長期間にわたってスカラシップの対象となるところも特筆しておく。

 どんなカテゴリーにおいてもホイールは必需品だが、そのホイールを格安で購入できるほか、年間を通して好成績を収めたドライバーには新しいホイールが提供されるだけに、まさにワーク・モータースポーツ・スカラシップは全てのエントラントにとって魅力的なサポートとなるに違いない。

 2021年の登録申請の締め切りは4月25日。継続の場合は前回参戦時の状況により、本年度のサポートが対象外となるケースもあることから、同スカラシップを希望するエントラントは早めに申請をしておきたいものだ。

■2021年度ワーク・モータースポーツ・スカラシップのご案内
https://www.work-wheels.co.jp/topics/news/54/

2020年全日本ダートトライアル選手権PN1クラスチャンピオンの上野倫広選手もワークのスカラシップを受け、その競技活動に役立てた。
ワークホイールを履く葛西キャサリン伸彦選手は全日本ダートトライアル選手権SA・SAXクラスで2020年初タイトルを獲得した。
強豪ひしめく全日本ラリー選手権JN1クラスでは新井大輝/小坂典嵩組がワークホイール装着で2020年チャンピオンの座を掴んだ。

フォト/加藤和由 レポート/廣本泉、JAFスポーツ編集部

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