年末の最終決戦! 九州エーワンサーキットで3クラスが熱闘を繰り広げた!!

レポート カート

2021年1月6日

年の瀬となる12月27日、福岡県筑紫野市のカートコース・エーワンサーキットを舞台に、MAXノービス/Mini MAX/Micro MAXの3クラスがスプリントレースで争う「A-ONEカートミーティング」が最終戦を迎え、その第6戦が開催された。

2020年JAF/JMRC公認 A-ONEカートミーティング第6戦
開催日:2020年12月27日
開催地:エーワンサーキット(福岡県筑紫野市)
主催:A-PRO

 A-ONEシリーズは文字どおり、エーワンサーキットを舞台に開催されているカートレース。小学2年生から中学1年生までを対象にしたMicro MAX、小学4年生から中学2年生を対象にしたMini MAX、そして対象年齢の制限のないMAXノービスの3クラスで構成されている。当日は好天の空の下、最終戦にふさわしい激しいトップ争い、およびタイトル争いが各クラスで展開された。

 中でも注目を集めたのがMini MAXだった。同クラスではMicro MAXで開幕4連勝を達成した遠藤新太選手が「Mini MAXの年齢になるので、テストを兼ねて参戦しました」と語るように、2021年のシリーズ参戦を視野に入れてエントリー。そして第2戦から第5戦まで4連勝を達成し、Mini MAXのタイトル獲得に王手をかけている田崎脩馬選手との一騎打ちが期待されていた。

 このバトルで幸先の良いスタートを切ったのが遠藤選手で、タイムトライアルでトップタイムをマーク。さらに遠藤選手は12周で争われた予選ヒートも好調で、スタートで2番手に後退するものの、6周目にトップを奪還して決勝のポールポジションを獲得。これに対してタイムトライアルでは3番手に出遅れていた田崎選手も激しい追走で2番手に浮上。

 18周で争われた決勝でも遠藤選手と田崎選手は激しい一騎打ちを展開していた。好スタートを見せたのは2番手につけていた田崎選手で、オープニングラップでトップに浮上。一方、ポールポジションの遠藤選手はスタートで出遅れて3番手に後退した。

しかし、遠藤選手は2周目に2番手に浮上した勢いで、3周目には田崎選手をかわしてトップへ浮上。2番手に後退した田崎選手も遠藤選手の背後につけており、その後も数ラップに渡ってテール・トゥ・ノーズの状態でトップ争いを展開していた。

 しかし「予選と決勝の序盤まではバトルができて楽しかったんですけど、途中でブレーキが壊れて……。ちょっと悔しいです」と語る田崎選手は、5周目にマシントラブルに祟られたことにより、ピットインしてリタイア。この結果、遠藤選手が独走でチェッカーを受けて優勝。

 2位は井上瑞基選手で、藤永知明選手が3位で表彰台を獲得。なお、ポイントランキング2番手につけていた井上選手は、「2020年はずっと勝っていたのでシーズンとしては良かったけれど今日のレースは悔しい」と2位に終わったことから、リタイアながらも田崎選手がMini MAXでチャンピオンに輝いた。

ROTAX MAX CHALLENGE JAPANシリーズのMicro MAXクラスでチャンピオンを決めている遠藤新太選手が、A-ONEのMini MAXで初優勝を遂げた。
「2020年のMicro MAXは順調なシーズンでしたが、今日のMini MAXはスタートで抜かれたのでダメでした」と辛口コメントの遠藤選手。
Mini MAXの表彰式。左から2位の井上瑞基選手、1位の遠藤選手、3位の藤永知明選手、4位の岡井佳大選手、5位の栗林昌樹郎選手、6位の田崎脩馬選手。
ここまで4連勝を挙げた田崎選手だったが、マシントラブルで最終戦は悔しいリタイア。しかしチャンピオンの座を手中に入れた。

 Micro MAXでは第5戦のウィナー、権田晴遥選手が圧倒的なパフォーマンスを披露。タイムトライアル、予選ヒートともにトップにつけると、18周で争われた決勝でも後続を大きく引き離し、権田選手がポール・トゥ・ウィンでシーズン2勝目を飾り、Micro MAXでチャンピオンを獲得した。

 2位は河内嵩都選手、3位は深町健央選手と続いた。

チェッカーを受けてガッツポーズで声援に応える権田晴遥選手。完璧なレース運びでポール・トゥ・ウィンを飾った。
「2020年は接触が多かったけれど、今日は接触することなくスタートできたし、その後も落ち着いてレースできたので良かったです」と語る権田選手がチャンピオンにも輝いた。
Micro MAXの表彰式。左から2位の河内嵩都選手、1位の権田選手、3位の深町健央選手、4位の松本崇奨選手、5位の山中呂莞選手、6位の斉藤ツバサ選手、7位の中村シューマ選手。

 MAXノービスでは、フェスティカサーキット瑞浪のROTAX MAXチャレンジシリーズに参戦する森田真心選手が順調な立ち上がりを披露。タイムトライアル、予選ヒートをトップで通過したほか、15周で争われた決勝でもスタート直後から後続を引き離し、A-ONEシリーズに初参戦ながらMAXノービスでポール・トゥ・ウィンを達成した。

 なお、気になるタイトル争いは第2戦を制してランキング首位に着けていた入口裕介選手が「タイヤをうまく使えなかったことと、クリアラップが取れなかったので、タイムトライアルが5番手になったんですけどね。この出遅れが大きかったです」と語るように最終戦で5位に低迷。

 これに対して第3戦と第4戦を制したことにより、2ポイント差でランキング2番手につけていた小森英博選手が「2020年は優勝してから勢いがつきました。今日はタイムこそ悪くなかったんですけど、スタートで出遅れたことが大きかったですね」と語りながらも4位入賞を果たした。この結果、小森選手が最終戦で逆転となり、1ポイント差の接戦でMAXノービスのチャンピオンに輝いた。

今シーズン最多の12台が参戦したMAXノービスを制したのは森田真心選手。タイムトライアルから決勝までパーフェクトウィン!
優勝の森田選手は「スタートは慎重に行きましたが、2番手以下をうまく引き離せたのでラクに走れました」と勝因を語った。
MAXノービスの表彰式。後列左から2位の浜久保太一選手、1位の森田選手、3位の入江裕樹選手。そして参戦した皆さん。
毎戦安定した走りで表彰台を獲得してきた小森英博選手は第6戦を4位で終えたが、逆転チャンピオンでシリーズを締めくくった。

フォト/JAFスポーツ編集部 レポート/廣本泉、JAFスポーツ編集部

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