阪口晴南選手がSFLオートポリス大会第10戦で3勝目! 宮田莉朋選手は第9戦と第11戦を制してタイトル確定に近付く

レポート レース

2020年11月26日

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第4大会3レースは、11月14〜15日にオートポリスで開催され、第9戦と第11戦はTEAM TOM'Sの宮田莉朋選手が優勝して8勝目。また、第10戦ではB-MAX RACING TEAMの阪口晴南選手が優勝し3勝目を挙げた。

2020年JAF全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦
2020年JAF全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第9戦・第10戦・第11戦
TCR Japan Saturday Series 2020/TCR Japan Sunday Series 2020 Round 4

開催日:11月14〜15日
開催地:オートポリスインターナショナルレーシングコース(大分県日田市)
主催:APC、(株)オートポリス

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦に併催された全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第9~11戦。会場となった阿蘇外輪山に位置するオートポリスは、11月中旬というのに最高気温が15℃を超えるような陽気となった。

 このオートポリス大会にエントリーしたのは7チーム11名で、うち3名はベテランドライバーによるマスタークラスだったが、今田信宏選手(JMS RACING with B-MAX)がフォーミュラリージョナルでの負傷により出走を取りやめて10台によるレースとなった。

 また、B-MAX ENGINEERINGの13号車には石坂瑞樹選手が、ALBIREX RACING TEAMの3号車にはアイルランド人のルッカ・アレン選手が乗り込んだ。第9戦と第10戦の公式予選は14日(土)の朝に行われた。ここではベストタイムで第9戦、セカンドベストタイムで第10戦の決勝グリッドが確定する。

 このセッションでトップタイムをマークした宮田莉朋選手(カローラ中京 Kuo TOM'S 320)が第9戦のポールポジションを獲得。これに阪口晴南選手(Buzz Racing with B-MAX)、名取鉄平選手(TODA FIGHTEX)が続いた。

 また、セカンドベストで争われた第10戦のグリッドは名取選手が初のポールポジションを獲得。これに阪口選手、宮田選手が続いた。

 14日午後に行われた第9戦は21周で争われ、宮田選手がスタートから危なげないレースで後続を引き離し、ファステストラップも唯一1分37秒台をマークするなど、2位の阪口選手に8.3秒の差をつけて7勝目を挙げた。

 3位は名取選手だった。デビュー戦となった石坂選手は5位、アレン選手は6位でポイントを獲得した。またマスタークラスはDRAGON選手(TEAM DRAGON SFL)が5連勝で今季7勝目を飾っている。

 第10戦は15日(日)の朝に14周レースとして開催。予選2番手の阪口選手がスタートを決め1コーナーまでにトップを奪った。これに名取選手、宮田選手が続く展開に。また前日の第9戦でトラブルのためにエンジン交換をしたことで、最後尾スタートとなった小高一斗選手(カローラ中京 Kuo TOM’S 320)が、2周目には4番手に上がった。

 レースは阪口選手がファステストラップをマークして、2位の名取選手に8.2秒の差をつけて今季3勝目。3位は宮田選手だった。マスタークラスではDRAGON選手が6連勝で8勝目を挙げた。

 今大会の最終レースとなる第11戦も14周で争われた。グリッドは第9戦の結果で決まり、ポールポジションは宮田選手が獲得、フロントローに阪口選手が並んだ。

 スタートは宮田選手、阪口選手、名取選手とグリッド順位のまま1コーナーへ。第9戦を途中リタイヤした小高選手はこのレースでも最後尾スタートだったが、1周目に5番手、2周目に4番手まで順位を上げ、終盤には3番手の名取選手に迫る走りを見せた。

 スタートを決めた宮田選手は2周目にファステストラップをマークして後続との距離を取ると、後はそれをキープしたまま8勝目を挙げた。マスタークラスはDRAGON選手が7連勝で9勝目を挙げている。

 スーパーフォーミュラのサポートレースとして、TCRJサタデーシリーズ第4戦とサンデーシリーズ第4戦も行われ、ともにポールポジションを獲得したAudi Team Hitotsuyamaの篠原拓朗選手(Audi RS3 LMS)がサタデー第4戦でポール・トゥ・ウィンを達成した。

 しかし、サンデーシリーズ第4戦では篠原選手がホールショットを決めて順調に勝利を重ねるかと思われたが、レース後半の9周目にマシンがスローダウン。代わってトップに立ったのはブロンズクラスのHIROBON選手(CUPRA TCR)だった。

 サンデー第4戦はそのままHIROBON選手がトップチェッカー。HIROBON選手が初のオーバーオール優勝を飾った。「タクロー選手に結構、離されてしまったので微妙ではあります(笑)。クプラに乗り換えて現状では7~8割程度の仕上がりですが、トラクションの高さを実感してます。まだ煮詰められるところがあると思います」とコメントした。

SFL第9戦決勝。ホールショットを決めた宮田莉朋選手は、2周目からファステストを計測。
1分37秒台の速さで後続に8秒以上の差を付けた宮田選手が優勝。第11戦のポールも確定。
SFL第9戦表彰台。優勝は宮田莉朋選手、2位は阪口晴南選手、3位は名取鉄平選手。
完走は1台となったマスタークラス。優勝は予選のトラブルを克服したDRAGON選手。
SFL第10戦決勝は、予選のセカンドベストを獲得した名取鉄平選手が初ポールを獲得した。
「攻めのスタート方法」を見事に決めた阪口選手が「普通のスタートだった」名取選手をパス。一人旅の阪口選手がファステストも獲得してフルマーク。首位との差を詰めた。
SFL第10戦表彰台。優勝は阪口晴南選手、2位は名取鉄平選手、3位は宮田莉朋選手。マスタークラスはDRAGON選手が優勝。
SFL第11戦決勝。ホールショットを決めた宮田莉朋選手が後続の阪口晴南選手を引き離す。
岡山大会に続くスーパーフォーミュラとのダブルヘッダー参戦となった宮田選手が優勝。
SFL第11戦表彰台。優勝は宮田莉朋選手、2位は阪口晴南選手、3位は名取鉄平選手。マスタークラスはDRAGON選手が優勝。
宮田莉朋選手は第11戦の表彰台からTEAM TOM'Sに合流。直後のSF決勝レースに臨んだ。
TCRJサタデー第4戦は唯一の54秒台でポールを獲得した篠原拓朗選手が1コーナーを制した。
篠原選手は後続に11秒の差を付けて優勝し、昨年のオートポリス大会の雪辱を果たした。
TCRJサタデー第4戦は篠原拓朗選手が優勝。2位はクプラに乗り換えたHIROBON選手、3位は松本武士選手。ブロンズクラスの優勝はオーバーオール2位のHIROBON選手。
TCRJサンデー第4戦はポールの篠原拓朗選手が再びホールショット。しかし、レース後半でマシンが失速してしまう。
トップに立ったのはHIROBON選手。初のオーバーオール&ブロンズのダブル優勝を飾った。
ブロンズではベテラン塩谷烈州選手と下野璃央選手のバトルがオートポリスでも激化。塩谷選手に軍配が上がる。

フォト/吉見幸夫、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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