オートテスト

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2020-10-08
埼玉のJAF登録クラブが、筑波コース1000でオートテストを初開催!

 

全国でも開催が復活してきたオートテストは、手軽にモータースポーツが楽しめる競技。9月には、埼玉のJAF登録クラブが主催するオートテストとしては初となる競技会が、筑波サーキットで開催された。

 

GR GARAGEさいたま中央オートテストin筑波
開催日:9月21日(月・祝日)
開催場所:筑波サーキットコース1000パドック(茨城県下妻市)
主催:T-SPIRIT

 

 9月21日の祝日、筑波サーキットコース1000のパドックで、「GR GARAGEさいたま中央オートテストin筑波」が開催された。このイベントを主催したのは埼玉のJAF加盟クラブである、モータースポーツサークル スピリッツ(T-SPRIT)。関東地区でも開催が増えているオートテストだが、JAFに登録している埼玉のクラブがオートテストを主催するのは初の試みになる。当日は69名もの参加者が集い、記念すべきイベントは大いに盛り上がりを見せた。

 

 今回設定されたのは、AT、MT、レディス、EX(モータースポーツ経験者)の4クラス。参加者は受付の後に、まず慣熟歩行でコースの習熟に務めた後に練習走行を1本、体験。その後は決勝第1ヒートに挑み、昼休みを兼ねた2度目の慣熟歩行の後に、決勝第2ヒートに臨んだ。天候は晴れで路面はドライ。さすがに猛暑は去った9月後半での開催ではあったが、ちょっと体を動かすと汗ばむ程度のコンディション下での開催となった。

 

 注目のコースレイアウトは、スタート後にまずパイロンスラロームをクリア。その後、3本のパイロンを大きく270度回るという前半はジムカーナ的な要素のセクションをまず走る。後半は前進、後退とダブル車庫入れの後に、今度はラインまたぎをクリアしてゴールと、オートテストのフルコースメニューを体験する設定となった。ラインまたぎも、フロントタイヤのみを通過させた後に、一旦、後退してからゴールする、というもので、かなり本格的なオートテストの趣を見せていた。

 

 勝敗を分けたのは、やはり車庫入れで、ここでパイロンタッチ等のペナルティを受けてしまう参加者が多かった。ゴール手前に設定された、ラインまたぎから後退する最終の区間も、タイム短縮を狙いすぎてラインをまたぐ手前で止まってしまう参加者もいて、悲喜こもごもオートテストの楽しさ、難しさを体験した形となった。

 

 今回のオートテストを主催したT-SPRITは、全日本ジムカーナ選手権をこの筑波サーキットなどで主催するなど、競技会の運営については、高いオーガナイズ能力を持つ埼玉を代表するクラブだ。代表の熊倉俊夫氏は、「今回は我々も初開催ということもあり、周りのオートテスト主催経験のある方達に、色々とアドバイスを頂きました。コロナ禍という中での開催ということで、参加台数は少ないのではないかという懸念もありましたが、約70台も参加して頂いて、本当に感謝したいです」と振り返った。

 

 主催を通して感じたオートテストの魅力については、「どんなクルマで参加しても同じ感覚で遊べるという点は、参考になりましたね。例えばジムカーナのように、このクラスはこのクルマでないと勝てない、といったことがないので、どんなクルマでも受け入れるという競技形態がいいと思いました。他の競技会を見ても、こんなに沢山の種類のクルマが集まるイベントはあまりないですから、観戦している方も楽しいと思いますよ」と、今後の競技会運営に向けても、可能性を感じ取れるイベントだったようだ。オートテストのさらなる人気拡大を期待したいところだ。

 

感染対策では、コース1000の入場ゲートで検温が行われたほか、受付では問診票の提出が求められた。また競技に関する資料やゼッケンが入った封筒は、参加者自身が手に取って受け取る方法が採られた。

 

オートテストの決勝ヒート前のデモ走行には、いま話題のGRヤリスが登場。コース1000の本コースでは一般向けの試乗会も行われるなど、イベントも盛り上がりを見せた。

 

まずはコースを歩いて覚える慣熟歩行が行われ、参加者は皆、真剣な表情でコースのチェックに努めていた。

 

やはり連続する車庫入れセクションが今回は、大きな勝負どころとなった。

 

助手席の同乗が認められるなど、会場を訪れた家族が一緒に楽しめるのがオートテストのひとつの魅力だ。

 

ATクラスはホンダ・ライフを駆った小野敦史選手が優勝。「今回のオートテストでは、“非力なNAエンジンを積むFFの軽でも、頑張れば優勝できるぞ!”ということをアピールできたと思うので、嬉しいですね」。

 

ATクラス表彰の皆さん。

 

今回、参加者が最も多かったのがMTクラス。シビックをドライブした渡邉啓磨選手が優勝した。「表彰台に載るのは2年前に参加した地元(千葉県)の君津のオートテスト以来です。今日の結果は自分でも予測してなかったので、とても嬉しいです」。

 

MTクラス表彰の皆さん。

 

Lクラスは尾林明子選手が優勝。「普段は旦那のジムカーナの応援に付いていってるだけなんですが、こういったイベントで旦那と同じクルマで競争したら楽しいのではないか、と思って参加しました。旦那に勝ちました(笑)」。

 

Lクラス表彰の皆さん。

 

EXクラスでは畠山翔選手が優勝。「まさか優勝するとは思っていなかったので、すごく嬉しいです。オートテストは昨年初めて出場したらビギナーズラックで入賞してしまったので、今回エキスパートクラスで出ることになったのですが、また奇跡が起きました(笑)」。

 

EXクラス表彰の皆さん。

 

オートテスト初参加の人々にも話を聞いてみた。マツダ・アテンザのMT車で参戦の紺野真史さんはバイク・ジムカーナの練習会に参加した経験はあるが、4輪の競技会は初めてだ。「タイムはひどかったですけど(笑)、すごく楽しかったですね。ライン取りやスピードコントロールを考えて、“こう走ったら、きっと良いタイムが出るんだろうな”、と走る前は考えましたが、スタートしたら頭の中が真っ白になってしまいました(笑)。感じたのは、結局はウデだということですね。上手い人が乗ればこのクルマでも良いタイムが出ると思いますよ。また是非参加したいですね!」。

 

いつもは軽自動車の耐久レースに一緒に参加している大学生の(左から)土屋誠さん、斉藤央樹さん、小林早紀さんの仲良しトリオは、土屋さんと斉藤さんが今回、初参加。小林さんは一度だけ参戦経験がある。「見た目よりも難しかったですね。特に車庫入れが、なかなかうまく行かなかったです。一応、3人の中では1番タイムが良かったのですが、もう少しタイムを上げたいですね」(土屋さん)。「車庫入れが、やっぱりすごく難しかったです。1本目は3回もやり直しました(笑)。普段、あんなスピードでバックしないので、日頃、運転している感覚とは全然違いましたね」(斉藤さん)。そして小林さんは、「270度のターンがクルマが横転しそうでちょっと怖かったですね(笑)。オートテストは色々なクルマが出場していますが、それぞれ有利な所と不利な所がある。でも、そういったことを含めて楽しい競技だと思いました」と2度目のオートテストも満喫したようだった。

 

今回のコース図。初参加者でもオートテストの楽しさを十分に味わえる、走り甲斐のあるコースだったようだ。

 

フォト/友田宏之 レポート/JAFスポーツ編集部