もてぎマルチコースを舞台としたダブルタイトル戦が開催!
2020年8月14日
JMRC栃木茨城ジムカーナシリーズが7月26日、ツインリンクもてぎマルチコースで約4カ月半ぶりに再開。5月に開幕が予定されていたもてぎジムカーナシリーズも今回、ダブルタイトル戦として併催され、2カ月遅れで開幕戦が行われた。
2020JMRC栃木茨城ジムカーナシリーズ第5戦
2020もてぎジムカーナシリーズ第1戦&第2戦
開催日:2020年7月26日
開催地:ツインリンクもてぎマルチコース
主催: チームシェイクダウン
JMRC栃木茨城ジムカーナシリーズは3月8日に今回と同じツインリンクもてぎマルチコースで開幕戦が行われたが、第2戦から第4戦は新型コロナウイルス感染拡大を受けて中止を余儀なくされた。一方、5月に開幕予定だったもてぎジムカーナシリーズも、第1戦と第2戦が立て続けに開催が延期され、シリーズ成立が危ぶまれていた。
今回の大会のオーガナイザーは、もてぎシリーズを統括している栃木のJAF加盟クラブであるチームシェイクダウン。開催まで1カ月を切った7月1日に、急遽、開幕できなかったもてぎシリーズの第1戦と第2戦を今回の栃木茨城ジムカーナシリーズ第5戦に併催することが発表された。
「ふたつのシリーズはクラス分けも大きく違うので、併催については正直かなり悩みました」と語るのはシェイクダウンの星忠氏。きっかけは6月にもてぎで開催した練習走行会だったと言う。「普段はまず参加されない全日本のドライバーさんも参加してくれたんで、驚いたんです。山野(哲也)さんからも“久しぶりに走れたので楽しかったよ”と言ってもらえて。こういう時期だからこそ、走れる場所をできるだけ提供していかないとダメだと痛感しました」。
当日はふたつのシリーズにダブルエントリーすることも認められたこともあって、栃木茨城シリーズ、もてぎシリーズともに34名がエントリーと、活気溢れる一日となった。そして昨今の競技会開催時には不可欠とされる、万全な感染防止対策も採られた。
パドックは隣の車両との間に1台分のスペースが置かれ、ソーシャルディスタンスが図られたほか、ドライバーズブリーフィングは選手同士、十分な間隔を開けることが求められた。また表彰式は三密を避けるため行われず、対象者は個別に事務局脇のスペースで賞典を受ける形となった。なおツインリンクもてぎでは、すべての入場者を対象に入場ゲートで検温が行われた。
マルチコースはスーパースピードウェイの第2ターンとロードコースのV字コーナーの間に作られた20,000㎡のフラットな多目的スペース。パイロンの配置次第で中高速のレイアウトを設定することも可能で、今回もコースをフルに使って速度の乗るターンが多く設定された。
当日は決勝スタートを待っていたかのように雨が降り出したため、第1ヒートはウェットで始まったが、午後からは一時、青空も顔を覗かせるほどに急速に回復。多くの選手が4~5秒もタイムアップを果たすなど、完全な2本目勝負の一日となった。
8車種が参加とバラエティに富んだ栃木茨城シリーズのNT2クラスは、ヒート1、吉良仁秀選手のEF8・CR-Xが1分28秒17の暫定ベストをマークする。しかしペナルティを除いた生タイムではND5RCロードスターの津野友佑選手が1分25秒台でぶっちぎっており、ヒート2の走りが期待された。
その2本目、好調の吉良選手は津野選手のヒート1の生タイムを凌ぐ1分25秒12をマーク。断トツの暫定ベストを再び叩き出す。これに対して後続の津野選手はただ一人、1分24秒台に入れて吉良選手を逆転、0.37秒差という僅差ながら逃げ切った。
路面が好転した状況に比べると、物足りないタイムアップに終わった津野選手は「最初のサイドターンで失敗してしまいました」とひとこと。「一瞬、あきらめかけたんですけど、まだチャンスがあると思って何とか気持ちを立て直せたのが勝ちに繋がったと思います。ただ走りは1本目のウェットの感覚が残って、温い(ぬるい)走りになってしまいました」とやや苦笑気味に振り返っていた。
一方、RWD車が対象のNTR2クラスでは、ヒート1は2番手だったエキシージを駆る石川智祥選手がヒート2で0.12秒という僅差で逃げ切り、逆転優勝をさらった。10年間、中部地区のジムカーナシリーズを追った石川選手はこの3月、転勤により、栃木の地へ。関東での初ジムカーナで早速、優勝をゲットした形だ。
「路面の感じが中部のコースとは違って難しかったですけど1週間前にここの練習会に出てブレーキの感覚が掴めたのが大きかったですね。エキシージはターンしづらいクルマなんですけど、ポイントと思った所をうまく回せたのがタイムに繋がったと思います」と石川選手。「今年はこのシリーズを追いかけたいと思います」と新天地での飛躍を誓っていた。
フォト&レポート/JAFスポーツ編集部
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