JMRC関東ジムカーナチャンピオンシリーズが群馬で開幕!

レポート ジムカーナ

2020年7月29日

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、シリーズ開幕が遅延していたJMRC関東ジムカーナチャンピオンシリーズが、7月19日、群馬県みなかみ町の宝台樹スキー場で今年初の一戦を迎えた。

2020年JMRC関東ジムカーナチャンピオンシリーズ第5戦
2020年JMRC埼群ジムカーナシリーズ第5戦

開催日: 2020年7月19日
開催地: 宝台樹スキー場駐車場(群馬県みなかみ町)
主催: THE・MC

 関東各地のジムカーナコースを転戦するJMRC関東シリーズは、JAF関東ジムカーナ選手権とダブルタイトル戦となるJMRC関東オールスターシリーズと、JMRC関東チャンピオンシリーズの二つが設定されている。全7戦が組まれるチャンピオンシリーズは、4月5日に浅間台スポーツランドで開幕の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の状況を受けて中止を決定。第2戦から第4戦も同様に中止を余儀なくされることとなった。

 しかし非常事態宣言の解除等、感染状況が一旦、落ち着きを見せたことに伴い、今回の第5戦から当初の予定通りのカレンダーで開催することが決定され、群馬県の宝台樹スキー場で開催されるこの一戦が、今シーズンの実質的な開幕戦として開催された。

 宝台樹スキー場は水上温泉で知られる群馬県みなかみ町にあるスキー場で、スキーシーズンは駐車場として使われるスペースを使用してジムカーナが行われる。なだらかに傾斜しているのが特長で、下り勾配を踏み切るような場合は的確なスピードコントロールが必要だ。今回はスタート直後とゴール直前にタイトなパイロンセクションを配するレイアウトが設定された。

 当日は、感染拡大防止に向けた様々な取り組みが行われ、検温や問診票の提出のほか、ドライバーブリーフィングは放送で行い、参加者達はそれぞれのパドックに待機しながら、注意事項に聞き入った。また暫定リザルトも主催者のHPからリアルタイム配信するなど、“密”を避ける試みが行われた。

 NTF2クラスは参加13台と今大会、最多エントリーを数えたクラスとなった。DC2インテグラが10台と圧倒的多数を占め、DC5インテグラとEK9シビックが各1台とホンダ車が揃ったが、勝ったのはただ一人、ZC33Sスイフトをドライブした岡本敬史選手だった。

 2本ともベストを奪い、2番手に0.9秒という大差をつけて優勝した岡本選手は、「DC2の皆さんの胸を借りるつもりで参戦しましたが、33スイフトでも勝負できることが証明できて嬉しいです」とひとこと。「外周はDC2の方が速いので、パイロンでタイムを稼ごうと頑張りました。特にスタート直後のパイロンは33スイフトの軽さを活かせたと思います」と振り返った。

 一方、NTF2クラスとは対照的に8車種が参加と、賑やかな顔触れとなったNTR1クラスはNCECロードスターでダブルエントリーした土佐和哉選手が、ヒート1の2番手から逆転で優勝を飾った。こちらも2番手に1秒以上の大差をつけての優勝だ。

 「今回は初めて履くタイヤで走ったので1本目はタイヤの感触を掴むことに専念しました。慣熟歩行では、結構踏めるコースだなと思ったんですが、走ってみたらコンパクトに走らないと曲がれないと思ったので、2本目はクルマを暴れさせない走りに修正しました」と土佐選手は勝因を自己分析。「あとは路面がやっぱりホームコースの新潟の胎内スキー場に似ているので、グリップ感を掴みながら、きっちり攻められました」と笑顔を見せていた。

宝台樹スキー場の駐車場が今回のコース。二面を使用し、上段を競技コース、下段をパドックとしている。
当日はオフィシャルもマスクを着用。感染予防に努めた。またリアルタイム速報配信が行われ、携帯やスマフォでタイムが確認できる工夫が図られた。
ドライバーズブリーフィングは、“密”を避けるため、放送を通して行われた。
PN1クラスは大江光輝選手が2ヒートともベストタイムを叩き出して優勝を飾った。
PN1クラス優勝の大江光輝選手。
PN3クラスは86/BRZ勢が圧倒的多数の中、ロードスターRFで孤軍奮闘の藤田幸児選手が優勝。「宝台樹はほぼ2年ぶりに走ったので、土曜の公開練習で路面のクセを掴めたのが良かったですね。僕は外周から下って左回りにまた上るターンがポイントだったと思うのですが、NTR1クラスの山口(拓郎)選手のアドバイスのお陰で攻略法が掴めたのも、タイムアップに繋がりました」。
PN3クラス表彰。左から3位松川文昭、優勝藤田幸児、2位蔵増將智の各選手。
NTF1クラスは全日本ジムカーナでは改造車のトップドライバーとして知られた青山誠志選手が優勝。
NTF1クラス優勝の青山誠志選手。
NTF2クラスでは、ただ一人、ZC33Sスイフトをドライブした岡本敬史選手が快勝した。
NTF2クラス表彰。左から4位長久保利明、3位市川良平、優勝岡本敬史、2位野崎裕太の各選手。
リアドライブ車が揃ったNTR1クラスは新潟の土佐和哉選手が2本目のタイムで逆転勝ちを収めた。
NTR1クラス表彰。左から4位森好寿、3位五十田英雄、優勝土佐和哉、2位植竹富雄の各選手。
S2000が上位5台を独占したNTR2クラスは86マイスターとして知られた山本秀夫選手が優勝。「最善は尽くした結果です。外周を人並みに走れれば、最初と最後のパイロンが勝負所だと思ってました。小さく回って速く立ち上がれる走りができたのが勝因ですね」。
NTR2クラス表彰。左から3位武田直之、優勝山本秀夫、2位山本稔の各選手。
0.02秒差の大激戦となったNT4クラスは佐藤林選手が優勝。「路温が上がりましたが、土曜の公開練習で掴んだイメージ通りの走りができました。山野(哲也)さんのオンラインレッスンを受けて、自分の中で知らない間に凝り固まった固定観念に気づかされたのでドライビングを改良中です。今日はそのひとつの成果が出せたと思いますね」。
NT4クラス表彰。左から優勝佐藤林、2位市川尚彦の各選手。
S2クラスは鈴木照夫選手が2番手を1秒以上も突き離すタイムでオーバーオールウィン。奥様が新車で購入したAE86を38年間、乗り続けているという鈴木選手は「高速コーナーがポイントでしたね。ギリギリの攻めの走りができました。予想以上のタイムが出せたので満足です」。
S2クラス表彰。左から優勝鈴木照夫、2位小林純の各選手。
当日のコース図。図の上部から下部の方向へ下り傾斜となっている。

フォト&レポート/JAFスポーツ編集部

ページ
トップへ