レーシングカート

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2020-07-17
降雨で不完全燃焼となった鈴鹿大会を払拭する見事な勝利を収めたのは津野熊凌大選手!

 

2020全日本カート選手権の西地域第2戦が静岡県・オートパラダイス御殿場(APG)で行われた。FS-125部門では津野熊凌大選手(Scuderia Sfida)が開幕2連勝を達成。FP-3部門では初参戦の土志田洸彰選手(GRIZZLY RACING with ARBOL ALDEA)がデビューウィンを飾った。

 

2020年JAF全日本カート選手権FS-125部門/FP-3部門 西地域第2戦
2020年JAFジュニアカート選手権FP-Jr部門/FP-Jr Cadets部門 西地域第2戦

開催日:2020年7月11~12日
開催地:オートパラダイス御殿場(静岡県小山町)
主催:RTA、APG

 

 全日本カート選手権は3月に鈴鹿で西地域の開幕戦が行われたが、それ以降6月まですべての大会が中止に。今回は4ヶ月ぶりのシリーズ再開となる大会だ。オートパラダイス御殿場は2018年以来2年ぶりに全日本のホストサーキットとなった。

 

 16台が出走したFS-125部門。大会初日にウェットコンディションで行われたタイムトライアルでは、この部門唯一のシングルランカー、鎌苅一希選手(Ash)がトップタイムをマークした。

 

 大会最終日がドライコンディションになると、その状況は一変。予選で山口大耀選手(HRS JAPAN)が4番グリッドから3周でトップに立つと、圧倒的な速さで独走して、決勝のポールを獲得した。

 

 ところが、戦況は決勝でまたも大きく変わった。26周の決勝がスタートすると、開幕戦のウィナー津野熊選手が3番グリッドからひとつ順位を上げ、2周目には山口選手もパスして先頭へ。その勢いのまま、津野熊選手はライバルたちを周回ごとに引き離し、7周でリードを1秒以上に広げた。対して山口選手は予選の輝きが影を潜めてじりじりと後退、7台による3位集団の中に埋もれていった。

 

 レースが折り返し点を過ぎても、津野熊選手の速さは陰りを見せない。独走を続ける津野熊選手のリードが4秒以上に達したところで、レースは終了となった。開幕戦では突然の雨に乗じて勝利をつかんだ津野熊選手。今度は圧巻の独り舞台でトップチェッカーをくぐり、文句なしの2連勝だ。

 

 2位は、前戦からチームとシャシーを替えて心機一転の玉橋陸斗選手(DELTA MOTOR SPORTS)。5番グリッドから3周で2番手に上がり、デビュー2戦目で初表彰台に上った。山口選手は中盤から速さを取り戻して3番手に戻り、残り2周で玉橋選手の真後ろまで迫ったが、逆転には至らず3位となった。

 

 鎌苅選手と安藤哉翔選手(ONE POINT)の4位争いは、開幕戦を体調不良で欠場した安藤選手が逆転して4位、鎌苅選手が5位という結果に。ホームコースでの全日本デビュー戦で予選2番手と奮闘の熊谷憲太選手(モリシタレーシング)は、8位でゴールした。

 

「次からは得意のコースが続くので、全部優勝を狙っていきます」と、2連勝となった津野熊凌大選手。

 

FS-125部門西地域の表彰式。左から2位の玉橋陸斗選手、1位の津野熊選手、3位の山口大耀選手。

 

 FP-3部門は出走21台のうち、10台が今季初参戦。その多くが、ここAPGをホームコースとするドライバーだ。レースではそんな“地元勢”たちが見事な活躍を演じ、1位と2位を占拠してみせた。

 

 1位は20歳の土志田洸彰選手(GRIZZLY RACING with ARBOL ALDEA)だ。予選では5番グリッドからのスタートで一気にトップを奪うと、早々に後続を引き離してゴールし、決勝のポールを獲得。24周の決勝でも先頭のままレースを開始するとじわじわリードを広げ、独走でデビューウィンを飾った。

 

 2位はジュニアカテゴリーを卒業したばかりの14歳、鈴木浬選手(WINDY)。予選で11ポジションアップを果たし2番手になると、決勝では5台一列となった終盤の接近戦で後続を封じ込めてフィニッシュした。

 

 やはり地元勢の飛田陽宏選手(Noble GP Racing with まえだ眼科)も、タイムトライアルで3番手になり、予選でもメカトラブルで戦線離脱するまで2位集団を走ってみせた。

 

 FP-3部門でもうひとつ目を惹いたのが、女性ドライバーたちの活躍だ。坂上真海選手(TAKAGI PLANNING)は予選で13台を抜き去ると、5番グリッドから発進した決勝でも順位を上げて3位表彰台を獲得。6位ゴールの佐々木克行選手(DDT.HISTRY)と同点でポイントランキングの首位に立った。

 

 また、森岡泉美選手(Formula Blue Ash)はウェットコンディションのタイムトライアルで初のトップタイムをマーク、改めて速さを証明してみせた。

 

土志田洸彰選手はタイムトライアルで苦戦をしたものの、優勝した勝因はチームの努力の結果と分析した。

 

FP-3部門西地域の表彰式。左から2位の鈴木浬選手、1位の土志田選手、3位の坂上真海選手。

 

 同時開催のジュニアカート選手権・西地域第2戦。FP-Jr部門では、予選で出走6台の全車がスタートからゴールまで一列に連なってバトルを演じ、決勝の混戦を予感させた。

 

 ところが決勝では一転、開幕戦2位の宮本颯斗選手(Teamぶるーと)が2番グリッドからのスタートでトップに立つと、周回ごとに後続とのギャップをぐいぐいと広げ、圧巻の独走で初優勝を飾った。

 

 宮本選手の後方では望月将太郎選手(TAKAGI PLANNING)と新谷昇馬選手(SUPER CHIPS)による二転三転のバトルが展開されたが、終盤に入るとここから新谷選手が抜け出し、デビュー戦で2位に。ポールスタートの望月選手は3位となった。

 

 FP-Jr Cadets部門の決勝では、初参戦の武藤雅奈選手(TAKAGI PLANNING)が7番グリッドから急浮上を演じ、トップを独走していた浅沼宏太朗選手(モリシタレーシング)のテールを残り3周で捕捉。3度の順位交代劇の末、武藤選手が勝利をつかみ取った。浅沼選手は0.085秒差の2位。開幕戦で1位ゴールをペナルティのため不意にした田邊琉揮選手(TAKAGI PLANNING)が、3位でフィニッシュして初表彰台に立った。

 

「遠いAPGまでお父さんがいっぱい練習に連れていってくれたおかげで勝てました」と喜ぶ宮本颯斗選手。

 

FP-Jr部門西地域の表彰式。左から2位の新谷昇馬選手、1位の宮本選手、3位の望月将太郎選手。

 

大接戦を制したのは武藤雅奈選手。「ジュニア選手権で勝ててすごく嬉しいです」とコメントした。

 

FP-Jr Cadets部門西地域の表彰式。左から2位の浅沼宏太朗選手、1位の武藤選手、3位の田邊琉揮選手。

 

フォト/小竹充、JAFスポーツ編集部 レポート/水谷一夫、JAFスポーツ編集部