レーシングカート

  • Twitter
  • Facebook
2020-07-17
OK部門開幕2連勝を飾ったのは三村壮太郎選手!

 

全日本カート選手権OK部門の2020シリーズが、静岡県のオートパラダイス御殿場で開幕。第1戦、第2戦とも三村壮太郎選手(Croc Promotion)がポールポジションから優勝を飾った。

 

2020年JAF全日本カート選手権OK部門 第1戦/第2戦
開催日:2020年7月11~12日
開催地:オートパラダイス御殿場(静岡県小山町)
主催:RTA、APG

 

 OK部門の2020シリーズは本来、4月に開幕を迎えるはずだったのだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で4~6月の大会がすべて中止に。その後シリーズ日程が再編され、もともと第3/4戦として予定されていた今回の大会が開幕戦となった。

 

 APGことオートパラダイス御殿場で全日本のトップカテゴリーのレースが行われるのは初めてのこと。テクニカルコースとハイスピードコースの2種類あるコースレイアウトのうち、今回使用されるのは、1コーナーから4コーナー入り口まで外周をぐるりと巡る全長1,003mのハイスピードコースだ。

 

 新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、今大会は無観客で開催。また、サーキットの入場ゲートで検温を実施し、ピットロードのメカニックの立ち入りを部門ごと色分けされたリストバンドで管理して制限、OK部門のドライバー集合写真撮影では大きく間隔を空けて整列させるなど、さまざまな感染防止策が採られていた。

 

 またこの大会には、ジュニアカート選手権の初代チャンピオンにして現スーパーGTドライバーの平手晃平氏が競技記録委員として来場。オフィシャルの立場で後輩ドライバーたちのレースをサポートしていた。

 

入場ゲートではすべての入場者に検温が実施された。また関係者以外の入場を制限して無観客開催とし、午前10時にゲートは閉ざされた。

 

人の動きが激しいコントロールタワーには赤外線のサーモグラフィカメラを設置し、入室してきた人の体温を常にモニタリング。

 

大会組織委員会や競技役員らはフェイスシールドやマスクを装着。また今回はスーパーGTで活躍する平手晃平氏が競技記録委員を務めた。

 

土曜に行われた選手の参加受付も分単位で指定された。メカニックはリストバンドの色分けでピットロードの立ち入りを制限。

 

チームカラーがデザインされたマウスカバーを装着するエントラントの姿も会場内のあちこちで見かけられた。

 

 OK部門のエントリーは28台。2019ランキングのトップ10のうち8名がここに残留する一方で、有望なルーキーたちも多数参戦。さらに実績のあるカムバック組も加わり、充実の顔ぶれが揃った。

 

 雨の一日となった大会初日。ウェットコンディションのタイムトライアルでトップタイムをマークしたのは、1年ぶりにOK部門へ参戦の19歳、平良響選手(KR HIROTEX RACING)だ。三村選手と水野皓稀選手(Croc Promotion)がそれに続き、ヨコハマ・ユーザーがトップ3を独占した。

 

 4・5番手にはダンロップを履く皆木駿輔選手(Croc Promotion)と朝日ターボ選手が(MASUDA RACING PROJECT)。ブリヂストン勢では9番手の佐々木大樹選手(TONYKART RACING TEAM JAPAN)が最上位だった。

 

 この日の最後に行われた第1戦の予選では、三村選手と水野選手が平良選手をかわして、決勝のフロントロウを獲得した。平良選手は僅差の3番手に。4番手と5番手は1周目にポジションを上げた朝日選手と佐々木選手だ。

 

 一夜明けて大会最終日。雨は前夜のうちに止み、やがて日も差してコースコンディションは急速に回復。第1戦の決勝はドライコンディションで行われることとなった。

 

 26周のレースが始まると、平良選手がトップに浮上し、2周目には佐々木選手が2番手に。やがて宮下源都選手(TONYKART RACING TEAM JAPAN)も7番グリッドから先頭集団に加わってきた。タイヤの特性から序盤戦の劣勢を承知していた三村選手は、ライバルたちの先行を許しながらも、遅れることなくそれを追い、冷静に逆襲の時を待つ。

 

 その時は10周目に来た。先頭に立った佐々木選手に、2番手の宮下選手がアタック。すると、目の前で競り合う2台の隙を突いて、三村選手が一気にトップの座を奪った。ここからスパートをかけた三村選手は、3周でリードを1秒以上に広げて独走態勢を確立。最後は7秒近いアドバンテージを築いて勝利のチェッカーを受けた。三村選手のドライコンディションでの優勝は、2012年以来のことだ。

 

 レース中盤から2番手を走ったのは、10番グリッドから上がってきた全日本デビュー戦の遠藤照剛選手(Croc Promotion)だったのだが、トラブルのため残り2周でリタイア。佐々木選手が苦境を克服して2位を手に入れた。「思っていた以上に路面が悪かった」という平良選手は一時6番手まで順位を下げたが、最後は3位でフィニッシュしてOK部門復帰戦を表彰台獲得で飾った。

 

 2019ランキング2位の渡会太一選手(Drago Corse)は、26番グリッドから22台抜きを演じて4位に。木内秀柾選手(Nexus competition)も20番グリッドからの猛追で5位入賞を果たした。

 

予選はウェット、決勝はドライと、選手たちはさまざまな路面コンディションに翻弄されたが、ヨコハマタイヤを履く三村壮太郎選手が第1戦を制した。

 

第1戦の表彰式。左から2位の佐々木大樹選手、1位の三村選手、3位の平良響選手が登壇。

 

 午後の第2戦でも三村選手は好調をキープ、予選を制して2戦連続のポールを獲得した。2番グリッドは平良選手で、またもヨコハマ・ユーザーがフロントロウに並んだ。

 

 速さを見せつけるヨコハマ勢に一矢報いるべく意地を見せたのが、3番グリッドに着いたブリヂストンのエース、佐々木選手だ。決勝がスタートすると、1コーナーで平良選手を、その先のストレートで三村選手を抜き去り、一躍トップに躍り出た。

 

 だが、それも三村選手にとっては想定内のこと。9周で先頭に返り咲いた三村選手はたちまち後続を突き放し、無敵の独走で開幕2連勝を遂げた。大会全ヒートで1位という完璧な週末になった三村選手だが、過酷なコースに体は限界を迎えていたようで、表彰式では「次回は周回数を減らしてください」と苦笑いで訴えていた。

 

 2位になったのは山田杯利選手(TEAM EMATY)。トップレベルの速さがありながらトラブル続発に苦しめられていたが、最後のヒートでファステストラップをマークしながら9台を抜き、ようやく結果を残した。3位にはブレーキの熱ダレに耐えながら奮闘した水野選手が入り、ヨコハマ勢が表彰台を独占する結果となった。

 

 ルーキーの遠藤選手は一時2番手まで上がったが、終盤は体力が尽きて4位のゴールに。それでも佐々木選手に先行してブリヂストン勢の最上位でゴールし、大きな可能性をアピールした。佐々木選手は5位フィニッシュに留まったが、ポイントランキングでは三村選手に次ぐ2位に着けている。

 

「晴れでも雨でもヨコハマと言えることが嬉しいですね。今年は絶対にチャンピオンを獲りたいと思っています」と第2戦優勝の三村選手。

 

第2戦の表彰式。左から2位の山田杯利選手、1位の三村選手、3位の水野皓稀選手。ヨコハマユーザーが表彰台を独占した。

 

フォト/小竹充、JAFスポーツ編集部 レポート/水谷一夫、JAFスポーツ編集部