7月23~24日に開幕予定のD1グランプリ、今季はエヴァンゲリオンレーシングが参戦表明!

ニュース ドリフト

2020年6月23日

開催延期が続く中、7月23~24日に奥伊吹モーターパークでの開幕が発表されたD1グランプリ。今シーズンには何とエヴァンゲリオンレーシングが参戦。6月17日のアンベールイベントでは、エヴァRT初号機GRスープラが公開され、参戦態勢が明らかになった。

 今シーズンもJAF公認イベントとして開催される予定の、ドリフト競技の日本最高峰シリーズ・D1グランプリは、5月16~17日に「2020 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES Rd.1 2020 OKUIBUKI DRIFT」として、滋賀県の奥伊吹モーターパークで開幕する予定だった。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策として、開催を断念することを4月3日に発表していた。

 その後も日程調整を重ねて、新たなスケジュール変更を細かくリリースしてきたが、5月8日には、まとまった変更後の日程を発表。それによれば、7月23~24日に、D1グランプリ及びD1ライツシリーズを奥伊吹モーターパークで開幕するという内容だった。

 そして6月1日、開幕戦の奥伊吹ラウンドを無観客で開催することを発表。大会の模様はYouTubeでライブ配信することもリリースされた。これらD1グランプリの活動再開に関する方針を受けて、6月11日にはTOYO TIRESが今シーズンも「Team TOYO TIRES DRIFT」を結成してシリーズ参戦することを発表している。

 Team TOYO TIRES DRIFTが予定している構成メンバーは、FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ(FIA IDC)初代王者の川畑真人選手を始め、藤野秀之選手、ポン選手ことデイチャポン・トオインチャロン選手がワークスドライバーとして参戦。RE雨宮の松井有紀夫選手や斎藤太吾選手率いるFAT FIVE RACINGの松山北斗選手を始めとした有力選手らにタイヤサポートを実施する予定だ。

 そして6月17日、横浜トヨペット ウェインズ山下公園店において、エヴァンゲリオンレーシングがD1グランプリに参戦する、参戦車両完成のお披露目イベントが行なわれた。

 エヴァンゲリオンレーシングは、2010年に発足したレーシングチームで、スーパーGTや鈴鹿8時間耐久ロードレース等とコラボして、「ヱヴァンゲリヲオン新劇場版」など、劇中に登場する初号機の紫と緑のカラーリングを施したマシンで参戦を重ねてきた。

 今季はD1グランプリで実績を持つ「俺だっ!レーシング」とタッグを組んでD1グランプリに参戦し、話題のGRスープラをベースに「エヴァRT初号機GRスープラ」を完成させ、開幕戦を1か月後に控えた6月17日、完成披露イベントにこぎ着けたというわけだ。

 完成披露イベントでは、2019年からD1グランプリに参戦している横浜トヨペットの宮原漢ニ社長が今シーズンにおける新体制での意気込みをスピーチ。同社取締役の矢島一豊氏が完成したばかりのエヴァ号の細部解説を行った。

 気になるドライバーは、FIA IDCにも参戦したマレーシアのベテラン、ツンクー・ジャン・レイ選手。今回は来日できなかったため、リモート中継で以下のように豊富を語った。

「トヨタ・マレーシアの協力でGRスープラには乗ったことがあり、その時はとても楽しめました。エヴァンゲリオンレーシングさんの素晴らしいサポートと、Do Luckさんのクルマがあれば、競争力がありベストなパフォーマンスが出せると考えています」。

 また、エヴァンゲリオンレーシング・レースクイーン2020のメンバーもお披露目となり、綾波レイ役の優月(ゆづき)さんを始め、惣流・アスカ・ラングレー役の引地裕美さん、真希波・マリ・イラストリアス役の渡邊海音さん、碇シンジ役の杉原枝利香さん、渚カヲル役の藤谷梨砂子さんらがコスチュームに身を包んで登場。そして、2020 Team TOYO TIRES DRIFT GALSの安西茉莉さんと山本もえぎさんも2020仕様の衣装で登場した。

 エヴァンゲリオンレーシングを支援する横浜トヨペットの宮原社長は以下のように語る。

「1956年の創業以来、神奈川県の皆様に支えられ、神奈川県と共に成長してきました。これからどの様に神奈川県と共に成長していくか、そして神奈川県に少しでも恩返し、貢献ができないかは最大のテーマです。我々の得意分野はクルマです。そう意味ではレースを通じて地元に貢献をさせていただくことも我々にとって大事な役割です」。

「昨年は俺だ!レーシングさんと共に、初めてD1グランプリをサポートさせていただく機会を得ました。そして今年はエヴァンゲリオンレーシングさんの10周年という特別な年にあたって、コラボレーションさせていただくことになりました」。

「ヱヴァンゲリヲンの聖地は神奈川県・箱根です。そして我々の地元は神奈川県。これはもう、シンクロ率400%です! 今シーズンはマシンが最高の形でレースに挑めるよう、我々の得意とする技術面からしっかりサポートしていきたいと思います」。

 同社のサポート内容としては、ディーラーメカニックによる大会での技術的な支援活動などがメインとなるが、矢島氏は、その関わりを以下のように語ってくれた。

「ワンメイクレースを例に挙げますと、ご存知のようにクルマをチューニングする領域がかなり狭いんですよ。それはそれで大切な面もあるのですが、このD1グランプリの世界になりますと、マシンをイジる範囲がすごく広がるんですよね」。

「その広い状況において、レースごとに色々なトラブルが起きますし、ナマモノと言いましょうか、現場体験をしてもらうためには本当にいい素材だと考えております。そこにちょうどエヴァさんのお話を頂きましたので、これはいい形になったなと捉えております」。

「マシンの改造範囲は通常よりかなり逸脱しているところもあるのですが(笑)、とは言っても、マシンを動かすために色々なトラブルが出たりしますので、それらの対応に技術を使う点においても、参加するメカニックが喜んでくれている状況もありますので、やはり現場対応力を磨くにはいい素材だなとつくづく考えております」。

「レースである以上、正確さが必要になりますが、この正確さというものは、お客様のクルマでも同じです。現場で何かが起きたときにどれだけ迅速に対応できるのか、こういう対応力、応用力が養われることに魅力を感じていますね」。

 D1グランプリは7月23~24日に開幕するが、エヴァンゲリオンレーシングの参戦は情勢を注視しながら参戦時期を見極めることになるという。今シーズンは、Team TOYO TIRES DRIFTを始め、GRスープラでの参戦が花形になりそうな予感。高出力化が進むD1グランプリ、いち早くマシンをまとめ上げたチームに、勝機が訪れることになりそうだ。

年始の東京オートサロンで展示された川畑真人選手の2019年仕様のGRスープラ。2020年はさらに熟成を重ねた仕様で挑み、D1グランプリチャンピオン奪還を目指す。
今シーズンのTeam TOYO TIRES DRIFTは、3名がワークス体制で挑む。写真は川畑真人選手が乗車するGRスープラのカラーリングで、濃青基調の色合いに一新される。
今季から「エヴァRT初号機GRスープラ」で参戦するエヴァンゲリオンレーシング。横浜トヨペットの宮原漢ニ社長と矢島一豊氏が見守る中でアンベイルされた。
エヴァ号のドライバーはFIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップにも参戦したマレーシアのベテラン、ツンクー・ジャン・レイ選手。母国からリモートで挨拶。
1000馬力対応のエンジンを搭載するエヴァRT初号機GRスープラ。マシンが「覚醒」状態に入ると、ヘッドライトがグリーンからレッドに変化するギミックも装備済み!?

5月8日に発表された2020年D1グランプリ/D1ライツシリーズの日程は以下の通り。

■2020年D1グランプリシリーズ

Rd. 開催日 開催地
第1戦 7月23日(木)~24日(金) 奥伊吹モーターパーク(滋賀県)
第2戦/第3戦 8月22日(土)~23日(日) エビスサーキット(福島県)
第4戦 9月26日(土)~27日(日) セントラルサーキット(兵庫県)
第5戦 10月31日(土)~11月1日(日) オートポリス(大分県)
第6戦 11月14日(土)~15日(日) エビスサーキット西コース(福島県)
第7戦/第8戦 調整中 筑波サーキット(茨城県)

■2020年D1ライツシリーズ

Rd. 開催日 開催地
第1戦 7月23日(木)~24日(金) 奥伊吹モーターパーク(滋賀県)
第2戦 8月8日(土)~9日(日) 日光サーキット(栃木県)
第3戦 9月5日(土)~6日(日) 備北サーキット(岡山県)
第4戦 9月26日(土)~27日(日) セントラルサーキット(兵庫県)
第5戦 10月31日(土)~11月1日(日) オートポリス(大分県)
第6戦 11月14日(土)~15日(日) エビスサーキット西コース(福島県)
第7戦 12月5日(土)~6日(日) 名阪スポーツランド(奈良県)

©khara フォト/TOYO TIRE、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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