ダートトライアル

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2020-05-21
全日本ダートトライアル選手権で勝ち星を多く挙げたドライバーとは?

 

路面コンディションが刻々と変化し、ドライバーを悩ませるダートトライアル。ライバルがひしめく全日本選手権で、そのコースを攻略してきた選手たちの流した汗と涙の結晶は、今日の勝利数へとつながっていく。そんな記録を打ち立ててきたダートトライアラーに注目してみよう!

 

 全日本ダートトライアル選手権において16回にわたってチャンピオンに輝いている北村和浩選手。シリーズ最多のタイトル獲得回数を記録するだけに、まさにカテゴリーを代表するドライバーのひとりだが、優勝回数において言えば、北村選手よりも数多くの勝利を挙げているドライバーがいる。

 

 同シリーズにおいて最多の勝利を挙げているドライバーが、過去15回にわたって全日本ダートトライアル選手権のタイトルを獲得している谷田川敏幸選手で、マツダ・ファミリア(BFMR)を武器に1990年のC3クラスで初優勝を獲得して以来、2020年の開幕戦まで通算92勝をマーク。その間、未勝利に終わったシーズンはわずか6シーズンだけで、コンスタントに勝利を重ねてきた。

 

 それに加えて谷田川選手は9シーズンにおいて5勝以上をマークするなどマシンの熟成に伴い猛威を発揮。なかでも、ハイライトとなるのが2009年で、スバル・WRX(GDB)を武器にSC3クラスで年間7勝を獲得した。残念ながら、スバル・BRZ(YD3)を武器に参戦した2020年の開幕戦はDクラス2位に惜敗したものの、いまだにトップレベルの実力を持つだけに前人未到の100勝に向けて勝利を積み重ねていくに違いない。

 

 一方、優勝回数こそ谷田川選手にトップを譲りはしたが、チャンピオン獲得回数において首位を独走する北村選手も数多くの勝利を獲得したひとりだ。トヨタ・スターレット(EP71)を武器に1990年のC2クラスで初優勝を獲得して以来、2020年の開幕戦にいたるまで通算88勝を獲得している。

 

 年間5勝以上をマークしたシーズンはわずか3シーズンにすぎないが、未勝利に終わったシーズンはわずか6シーズンのみで、26年間にわたって勝利を獲得。なかでも、注目すべきシーズンが2005年で、スバル・インプレッサWRX(GDB)を武器に年間最多の7勝を記録した。2020年の開幕戦は三菱・ランサー(CZ4A)で挑むもSA2クラス2位に終わったが、北村選手も抜群のスピードを持つだけに優勝回数を増やしていくだろう。

 

 また通算13回にわたってチャンピオンに輝いている原宴司選手も全日本ダートトライアル選手権で数多くの勝利を挙げているドライバーで、スズキ・カルタス(AA-33S)を武器に1990年のA1クラスで初優勝を獲得して以来、ダイハツ・ブーン(M312S)で2009年のN1クラスにて3勝をマークするまで通算70勝をマークした。

 

 原選手のリザルトを語る時に欠かせないポイントとなるのが“活動期間”で、その期間は22年間に過ぎない。しかも、未勝利のシーズンはわずか2シーズンのみで、他の選手よりも比較的に短い期間で70勝という大記録を達成した。

 

 そのほか、これまでに9回のチャンピオン経験を持つ荒井信介選手も数多くの勝利を獲得してきたベテランドライバーで、これまでに通算62勝をマークした。初優勝は三菱・ギャラン(E38A)を武器にA3クラスを制した1990年で、それ以降は5シーズンを除いて勝利を重ねてきた。

 

 なかでもハイライトは2005年および2007年、そして2008年で三菱ランサー(CT9A)を武器にそれぞれ5勝をマークし、N3クラスおよびSA2クラスのタイトルを獲得。2020年の開幕戦でも荒井選手は三菱・ランサー(CZ4A)を武器にSA2クラスを制しているだけに、今後も優勝回数の更新が期待されている。

 

 このように数多くのベテランが活躍してきただけに、全日本ダートトライアル選手権には50勝以上を挙げているドライバーが実に多い。これまでに11回にわたってタイトルを獲得している田嶋伸博選手も全日本ダートトライアル選手権をリードしてきた存在で、モンスター4WD(P910)を武器に1986年のDクラスで初優勝を獲得して以来、2013年にトヨタ・86でDクラスを制するまで、通算61勝を獲得。

 

 特筆すべきシーズンがスズキ・カルタスでD クラスに参戦した1995年およびスズキ・エスクードでDクラスに挑んだ1996年で、ともに出場した6戦で全勝し、驚異の勝率100%を達成した。

 

 また、これまでに13回のタイトル獲得経験を持つ粟津原豊選手もスズキ・カルタス(AA34S)を武器に1989年のA1クラスを制して以来、スズキ・スイフト(HT51S)で1985年のB2クラスを制するまでの間に通算61勝を獲得。粟津原選手もスズキ・アルトワークス(HB21S)を武器に1997年のC1クラスで出場した6戦で勝利を飾るなど勝率100%を達成した。

 

 さらに通算9回のチャンピオン経験を持つ大井義浩選手も50勝以上を挙げているレジェンドのひとりで、トヨタ・レビンを武器に1984年のC2クラスで初優勝を獲得して以来、2004年に三菱・ランサー(CT9A)でDクラスを制するまで通算60勝をマーク。大井選手もクスコインプレッサ・スーパーD(CA005)を武器に2002年のDクラスで8勝を挙げたほか、2003年には同マシンを武器にDクラスで7勝を挙げるなど勝率100%を達成したドライバーのひとり。

 

 このように全日本ダートトライアル選手権では数多くのレジェンドたちが語り継がれる名勝負を披露しているのである。

 

現在92勝、そしてメモリアルの100勝まで間近なドライバーといえば、谷田川敏幸選手をおいて他ならない。

 

“人生横向き”こと北村和浩選手はチャンピオンに輝くこと16回! 通算勝利数88回も伊達ではない。

 

短い期間で70勝もの勝利数を積み上げた原宴司選手。画像はさかのぼること2009年、第8戦・門前の表彰台から。

 

フォト/JAFスポーツ編集部 レポート/廣本泉、JAFスポーツ編集部