スーパーGT開幕戦岡山大会とスーパーフォーミュラ第2戦富士大会が、感染拡大防止のため延期との発表

レポート レース

2020年3月23日

4月11~12日のスーパーGT開幕戦の岡山大会、そして4月18~19日のスーパーフォーミュラ第2戦富士大会の延期が3月18日に相次いで発表された。これにより、3月から4月中旬に予定されていた国内ビッグレースは概ね開催延期されることになった。

※本記事の内容は3月18日現在のFIAや主催者、プロモーター等の発表に基づいたものです。

 3月2日、株式会社モビリティランドは4月4~5日に予定されていた全日本スーパーフォーミュラ選手権開幕戦「NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース」の開催延期を発表し、それを受けたスーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーション(JRP)は、3月9~10日に予定していた「第1回公式合同テスト」の延期を発表したのは既報のとおり。

 同時に、株式会社モビリティランドが3月21~22日に予定されていた「ピレリスーパー耐久シリーズ2020開幕戦 SUZUKA S耐」の延期も発表。それを受けて、スーパー耐久シリーズを運営するスーパー耐久機構(STO)は、代替大会を11月21~22日に開催することを3月9日に発表している。

 また、その日程において鈴鹿サーキットでの開催が予定されていた株式会社モビリティランドの「SUZUKA Sound of ENGINE 2020」は、代替日程の調整が困難のため中止にすることも明らかになっている。

 それでも、3月14~15日には、岡山国際サーキットにおけるスーパーGT公式テストや、全日本ラリー選手権第2戦新城ラリーが「無観客」として開催され、同日には、京都コスモスパークにて全日本ダートトライアル選手権開幕戦が、こちらも無観客で開催。鈴鹿サーキット国際南コースでは全日本カート選手権の西地域、そして鈴鹿サーキットでは鈴鹿クラブマンレースも開幕している。

 しかし、時期を前後して、F1世界選手権やWRC、WEC、フォーミュラE、そして欧州のDTMや北米のINDYCARシリーズなどにおいて開幕周辺イベントの中止や開催延期といった判断が下され、WRC世界ラリー選手権については第3戦ラリー・メキシコが開催されたが、4日間で行われる開催期間を1日短縮して、土曜の最終ステージSS21をもって大会が終了する措置が採られた。

 3月14日には、3月29日にツインリンクもてぎ南コースでの開催を予定していた全日本ジムカーナ選手権開幕戦の開催中止を大会組織委員会が表明。延期ではなく中止ということで、現在エントリーフィーなどの返金処理が進められている。

 そして3月18日、スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)は、4月11~12日に予定されていた「AUTOBACS SUPER GT Round1 たかのこのホテルOKAYAMA GT 300km RACE」について、新型肺炎における政府の対策基本方針及び感染の拡大状況を鑑み、感染拡大の防止及び来場者や競技関係者の健康と安全を考慮して、開催を延期することを発表した。

 同日には、スーパーフォーミュラを運営するJRPが、4月18~19日に富士スピードウェイで開催が予定されている全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の開催延期を発表。3月24~25日に富士スピードウェイで予定されている「富士公式合同テスト」については開催することを3月17日に表明しているが、感染防止対策のため、オープンピットは実施されず、許可した関係者以外のパドックへの立ち入りを禁止する措置が採られた状態での合同テスト開催となっている。

 FIAにおいても、ジャン・トッド会長のメッセージとして、メンバーやクラブに対して下記のような声明を3月16日に発表している。

「2019年12月以来、世界はCOVID-19のパンデミックに見舞われており、それを逃れている大陸は存在しない程です。FIAでは状況の進展をモニタリングしており、2月以降、FIAメディカル委員会のジェラール・サイヤン教授が議長を務める特別委員会は、関連組織や人材に及ぼす危機を絶えず評価しています。ウイルス拡大防止のためにすでに多くの決定をしましたが、その他の決定もなされる予定です」。

「F1やWRC、WEC、RX(ラリークロス)、フォーミュラEなど、多くの選手権をキャンセルや延期せざるを得ませんでした。イベント開催に尽力したASNの皆さんと失望を共有しつつ、私の支持と連帯を表明します。できる限り、これらの選手権プロモーターの皆さんと一緒に、すべてのカレンダーを再評価して、今年の後半にも、これらレースのいくつかをリスケジュールするよう試みます」。

「4月初旬に開催を予定していたベトナム・ハノイにおけるアジア・パシフィックスポーツ地域会議はキャンセルされました。6月に予定されているタイ・バンコクでのWMSC期間中に代替開催する予定ですが、これも約束できる状況ではありません。FIAの主要各委員会も延期されています。可能なものに関してはビデオ会議で開催されることになります」。

「FIAパリ本部やジュネーブオフィスのスタッフについても、彼らの健康が最優先事項と考えます。フランス政府とスイス政府が定めたガイドラインに基づいて、働き方を見直すことにしました。主に、スタッフは在宅勤務となり、すべてのFIA各部門が適切に機能することを保証するために、ITソリューションを導入しています。これらの対応により、皆さんの要望に対する助けや支援の準備は整っている状況です」。

「世界はこれまで経験のない健康の危機に直面しており、それが私たち一人ひとりに影響を与えています。このウイルスに対して一緒に戦うため、仕事のやり方を一時的に変更する必要があります。数週間のうちに通常の生活を再開できることを願っています。これらがFIAに与える影響という観点において、この危機の進捗状況に関する情報を提供し続け、あなたの国の状況についても同じ動きをすることを勧めます」。

フォト/JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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