横浜ゴムが2020年のモータースポーツ体制を発表。新発足のスーパーフォーミュラ・ライツにもワンメイク供給

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2020年3月19日

国内外の様々なモータースポーツフィールドに対してレーシングタイヤを供給してきた横浜ゴムが、3月12日、2020年シーズンのモータースポーツ活動計画を発表した。

 横浜ゴム株式会社は3月12日、2020年のモータースポーツ活動計画を発表。今季も国内外の様々なレースフィールドでレーシングタイヤなどを供給していく。

 同社は中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」の技術戦略において、モータースポーツを重要な先行技術開発の場と位置づけ、様々なカテゴリーに積極的に参入。最高レベルの技術の追求とマーケットの振興に貢献している。

 今シーズンも国内最高峰カテゴリーである全日本スーパーフォミュラ選手権には全20台に対しオフィシャルタイヤサプライヤーとしてワンメイクでタイヤ供給を行う。今年もADVANレーシングタイヤである「ADVAN A005(ドライ用)」と「ADVAN A006(ウェット用)」を使用。タイヤサイズはフロントが270/620R13で、リアが360/620R13だ。今年はレッドブルジュニアドライバーの一人であるユーリ・ビップス選手がフル参戦するほか、F1のアルファロメオ・ザウバーチームでテストドライバーも務める女性ドライバーのタチアナ・カルデロン選手も参戦を予定しているなど、見所の多いシーズンとなりそうだ。

 そのスーパーフォーミュラの下部カテゴリーとして今シーズンから始まる全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権にもワンメイク供給を行う。昨年まで開催された全日本フォーミュラ3選手権から新しく生まれ変わり、スーパーフォーミュラ同様に“クイック&ライト”のテーマで製作された新マシン「ダラーラ 320」を使用する。それに合わせて横浜ゴムはADVAN A005とA006を用意。サイズはフロントが200/50VR13、リアが240/45VR13となっている。

 さらに入門カテゴリーとして長年の歴史を誇るスーパーFJにもワンメイクでレーシングタイヤを供給していく。

 4社のタイヤメーカーがしのぎを削るスーパーGTでは、今年もGT500クラスとGT300クラスにレーシングタイヤを供給する。GT500クラスは昨年と変わらずTGR TEAM WedsSport BANDOH(トヨタ)、KONDO RACING(ニッサン)、TEAM MUGEN(ホンダ)の3台だ。

 KONDO RACINGに関しては高星明誠選手とヤン・マーデンボロー選手のコンビで変わりないが、TGR TEAM WedsSport BANDOHには国本雄資選手の新しいパートナーとして宮田莉朋選手が加入。昨年はGT300や全日本F3で活躍した選手だけに、GT500クラスでの活躍が楽しみな選手だ。

 TEAM MUGENも武藤英紀選手の相方として笹原右京選手がSUPER GT初参戦を果たす。昨年はポルシェ カレラ カップ ジャパンでシリーズチャンピオンに輝いた笹原選手だが、彼の目標は今でも「F1に行くこと」と常に断言している。彼にとっては是が非でも結果が欲しい1年となるだろう。

 GT300クラスには20台にレーシングタイヤを供給。昨年、一昨年と他のタイヤメーカーにチャンピオンを奪われているだけに今年は何としても王座奪還を狙いたいところだ。

 またSUPER GTやスーパーフォーミュラに参戦するKONDO RACINGは今年もニュルブルクリンク24時間レースに挑戦。彼らの足元を今年も横浜ゴムが支える。ドライバー体制を一新し、松田次生/高星明誠/平峰一貴/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組の布陣で昨年の総合9位を上回る結果を狙う。

 昨年から始まったTCRジャパンシリーズに、今年も横浜ゴムがワンメイク供給を行う。開催初年度から熱いバトルが展開されたTCRジャパン。今年はどんなレースが展開されるのか、目が離せない。

 また全日本ジムカーナ選手権ではエントリーするクラスや車種に合わせて「ADVAN A050」「ADVAN A052」「ADVAN A08B」を用意。さらにPN1クラスの斉藤邦夫選手が駆るマシンいはADVANのカラーリングが施される。今年も多くのクラスでチャンピオン獲得を目指す。

 横浜ゴムはオンロードだけではなく、オフロードの競技へのタイヤ供給にも力を入れている。すでにシーズンが始まっている全日本ラリー選手権には昨年JN-1クラスでチャンピオンに輝いた新井敏弘/田中直哉組のスバルWRXをはじめ、多くのマシンにタイヤを供給。そして今年も奴田原文雄/佐藤忠宜組の三菱ランサーはADVANカラーで参戦している。

 全日本ダートラ選手権では、最高峰D部門を戦う谷田川敏幸選手のBRZはADVANカラーを纏うことになり、PN2チャンピオンの宝田ケンシロー選手のスイフトスポーツにもADVANカラーが採用されることになった。

 また、全日本カート選手権のOK部門に引き続き参戦する他、ジュニアカート選手権のFP-Junior Cadets部門においてはドライ用タイヤ「ADVAN SLJ」をワンメイク供給することになっている。

全日本スーパーフォーミュラ選手権にはドライ用A005とウェット用A006をワンメイク供給。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権にも全日本F3に引き続きワンメイク供給される。
2019年のニュルブルクリンク24時間耐久レースを戦ったKONDO RACINGのGT-R NISMO GT3。
今年は2年目となるTCRジャパンシリーズを始め、世界各地で行われるTCRシリーズにも供給。
今シーズンの全日本ラリー選手権にも奴田原文雄/佐藤忠宜組がADVANカラーで参戦する。
全日本ジムカーナ選手権ではPN1を戦う斉藤邦夫選手が今シーズンもADVANカラーで参戦。
全日本ダートトライアル選手権ではD部門の谷田川敏幸選手とPN2の宝田ケンシロー選手が伝統色を纏う。
全日本カート選手権OK部門に今年も参戦し、FP-Junior Cadets部門にはワンメイク供給される。

フォト/吉見幸夫、横浜ゴム、JAFスポーツ編集部 レポート/吉田知弘、JAFスポーツ編集部

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