オートテスト

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2020-02-19
藤沢市の交通安全啓発イベントとコラボしたオートテストに多数の参加者と観客が集結!!

 

2018年末に大磯町でオートテストを初開催した神奈川県のカナハマモータースポーツクラブ(KHMSC)が2回目の大会を開催! 今回は藤沢市とのコラボレーションが実現し、多数の参加者とギャラリーが詰めかけた。

 

第2回 2020年オートテストin藤沢(秋葉台)
開催日:2020年2月2日
開催地:秋葉台公園 第2駐車場(神奈川県藤沢市)
主催:KHMSC

 

 2月2日、カナハマモータースポーツクラブ(KHMSC)が主催する第2回目のオートテストが神奈川県藤沢市にある秋葉台公園第2駐車場で開催された。今大会は藤沢市の協力により実現したそうで、事前の広報も行なわれた結果、定員70名のところ120名を超える応募があったという。応募者の中から今大会では84名が厳選され、当日は79名が会場に集った。

 

 富士山が望める晴天に恵まれた競技会当日。開会式ではKHMSCの品田基宏大会組織委員長の挨拶に始まり、開催に尽力した藤沢市の鈴木恒夫市長らが駆け付けて祝辞を披露。参加者向けのブリーフィングではモータースポーツには欠かせない信号旗の解説などが行なわれ、終了後、講師が担当する慣熟歩行が始まった。

 

 今大会は持ち込んだマイカーで走るスタイルとなっており、クラスは4つに区分された。マニュアルミッション車の「MTクラス」とオートマチック車の「ATクラス」、レディスドライバーを対象とした「Lクラス」、そしてJAF公認競技経験者は「EXクラス」に分類された。

 

 2018年12月に行われた第1回大会同様に、チーム・ニュートンランドやギャラクシースポーツのメンバーが大会運営を担当。チームと縁の深い全日本ジムカーナドライバーのユウ選手やSHUN選手、高橋陽介選手、そして関東の大ベテラン端山裕司選手らが今大会の講師を務めた。

 

 慣熟歩行では、ユウ選手がMTクラス、SHUN選手がLクラス、最多エントリーのATクラスは端山選手がインストラクターを担当。高橋選手は各講師の補助を受け持った。Lクラスの講師を務めたSHUN選手が慣熟歩行のポイントを語ってくれた。

 

 「慣熟歩行はコース図をもらった時点で、どこに何があって、どう走るのかを頭に入れておくと、より高いレベルの慣熟歩行ができるんですよね。今回は、セクションごとの攻略ポイントとオートテスト特有のルールを中心に解説しました。今回は『くぐり』や『車庫入れ』がありましたが、どこを通過したらセクションがクリアになるのか、そして、運転席から見たときに、クルマのどこが通過しているのかを意識しながら走ると、それが『車両感覚』を磨くことにも繋がるので、普段の運転にも役立ちますといった話をしました」。

 

 今回のコースはオートテストの要素がうまく凝縮されたレイアウトを採用。スタートして3本パイロンのスラロームを経て、3本パイロンの間を「の」の字にターン。前進でまっすぐ『くぐり』と呼ばれた「ラインまたぎ」セクションに入る。そこから90度後退して「ガレージ」セクションに入り、前進で再びスラロームセクションに向かう。そのあとは3本パイロンの外周を大きく右回りして、最終パイロンをS字に抜けてフィニッシュ。

 

 コース作成を担ったニュートンランドの佐藤広伯氏は「ここは前回の大磯ほどには広いコースではないですし、住宅地ということもあり、周囲の環境も意識したレイアウトを考えました。実は、事前告知したコースを1か所だけ少し変更しました。ゴール手前のターンは大会前日のシミュレーションで全日本選手でも攻略が難しかったので、参加者の皆さんにより気軽に楽しんでいただくために、思い切って一部のコースを変更しました。参加者の皆さんにはご迷惑をお掛けしましたが、運営スタッフもこの変更にしっかり対応してくれました。また、当然ですが、大勢のお客様が来場されることも考慮して、参加者や来場者の方々の安全面は最重要視しています」と語った。

 

 参加者多数ということで本番2ヒートのみの走行となった今大会。少し汗ばむほどの陽気の中で第1ヒートがスタートした。慣れない第1ヒートでは各クラスの上位選手は40ポイント前後で推移していたが、ミスコースなどのペナルティも多かった。しかし、午後に行われた第2ヒートでは各車が好走。大幅に減点を減らす選手の姿が多く見られた。

 

 24台が出走したMTクラスでは、第1ヒートから約2秒程度走行タイムを短縮して減点を2ポイント減らしたコペンの朽津進選手が優勝。最多の26台が出走したATクラスは、ロードスターの山崎泰男選手が大逆転。第1ヒートは大量のペナルティで沈んでいたが、第2ヒートでは38ポイントまで挽回して初優勝を飾った。12台が参加したLクラスはアクセラスポーツの古賀亜希子選手が、第1ヒートからブッちぎりの最小減点で優勝した。

 

 EXクラスは、オートテストのスペシャリスト同士がベテランらしい激戦を展開。第1ヒートはロードスターの日紫喜俊夫選手がクラス最小減点の35ポイントを獲得し、第2ヒートでも自己タイムを更新して再び最小減点35ポイントを獲得した。しかし、第1ヒートはペナルティにより46ポイント獲得で下位に沈んでいたスイフトスポーツの浜屋雅一選手が第2ヒートでは大健闘。浜屋選手は第2ヒートに日紫喜選手をコンマ095秒上回る走行タイムを計測して、日紫喜選手と同じ最小減点となる35ポイントを獲得して並んでみせた。しかし、第2ヒートの走行タイムが日紫喜選手を095秒上回っていたため、その僅かな差で浜屋選手が優勝。2ヒートともに大会最少減点となる35ポイントを獲得した日紫喜選手は2位に泣くことになった。

 

 講師陣がドライブする競技本番車によるデモ走行や、参加者を対象とした同乗走行、昼食には温かい豚汁の提供があるなど、参加者への細やかなサービスが目立つ大会だった。今回の主催者であるKHMSCの品田氏と、運営を取り仕切った競技長の佐藤氏はこう語った。

 

 「初開催だった第1回大会でも驚きの連続でしたが、参加者の皆様が路面に触ってまでコースを確認している姿を見て、今回もその熱心さに驚かされました。今後発売される新型車のお披露目の場にもしたいですし、新型車やアフターパーツを試乗体験していただく場にもできますよね。私たちの関係者にもこの大会の盛況ぶりが伝わっていますので、3回目の開催も十分あり得ると考えています」とは品田氏。

 

 「2018年に実施した大磯大会が終わって、次なるオートテスト開催を模索していました。実はこの会場は頻繁に通っていて、2月や3月は比較的空いている感触があったので、『ここでやれたらな』と考えていたんです。今回は神奈川県や藤沢市の皆さんのご協力で実現することができました。本当にありがたい限りです。オートテストは今後も継続して開催していきたいですね」とは佐藤氏。

 

 オートテストのリピーターはもちろん、リアルな交流の場として利用したネットコミュニティの仲間同士や自身の運転を見直したいという高齢者ドライバー、家族に対する安全運転の場としたお父さんなどなど、今回の参加者は様々な動機で参加していた。神奈川エリアでは数少ないオートテストだけに、今後の継続開催が期待される。

 

 

会場は藤沢市の市街地にある秋葉台公園の第2駐車場。大会には100名を超える申し込みがあったそうだが、最終的には79名が出走。藤沢市の住民を対象に20名の参加枠を設けていたのも大きな特徴だ。

 

今大会の講師である全日本ジムカーナ選手権を戦うユウ選手やSHUN選手、高橋陽介選手、そして関東のベテラン端山裕司選手らが登場。ブリーフィングでは、時間をかけて信号旗の説明などが行われた。

 

今回の講師が3班に分かれて引率する慣熟歩行が実施された。ユウ選手はMTクラスでインストラクターを担当。SHUN選手はLクラスを担当してコースの走らせ方などを解説した。

 

走行コースには2か所のスラロームと3本パイロンのターン、そして前進による「ラインまたぎ」からの90度後退ガレージ入庫セクションが設けられた。限られた空間にオートテストの魅力を凝縮するシミュレーションは直前まで行われた。

 

朝の受付でもらったゼッケンを車体に貼り付け、競技オフィシャルによる公式車検を受ける。走行時にトラブルが起きないよう車両の各部が点検され、走行時に転がりそうな搭載物などを降ろしてスタートに臨む。

 

今大会には、マニュアルミッション車対象の「MTクラス」とオートマ車の「ATクラス」、レディスドライバー対象の「Lクラス」、そしてJAF公認競技会の参加実績があるエキスパート向けの「EXクラス」を設定。

 

今大会では講師陣による競技車両のデモランと、参加者やギャラリーの中から、子どもと保護者限定で希望者を募り同乗走行が行われた。

 

昼休みには豚汁の無料サービスを用意。JAF神奈川支部によるブース出展もあり、Bライセンス申請の窓口も。

 

MTクラス表彰式。優勝はコペンの朽津進選手、2位はムーブの加々宮宅也選手、3位はロードスターの川上晴美選手。4位はアルトの北見裕亮選手、5位はコペンローブの石塚健太選手、6位はインプレッサWRX STIの石井康義選手。

 

MTクラス優勝の朽津選手。オートテストは5回目で今回が初優勝となった。「関東の開催は少なかったけど増えてきてますよね。もっと頻度を増やしてもらいたいです。抽選で結果待ちみたいなことではなく、いつでも参加できるようになってもらいたいですね」。

 

ATクラス表彰式。優勝はロードスターの山崎泰男選手。2位はプジョー308の金川剛選手、3位はコペンローブの樽井純一選手、4位はR2の堀江勝一選手、5位はポルシェ・ボクスターの柳田洋平選手、6位はヴァンガードの村田賢治選手。

 

ATクラスを制した山崎選手。前回の大磯にはワゴンRスティングレーで参戦。今回はロードスターに車両を変更して初優勝を獲得した。「とりあえず70歳までロードスターでやってみて、そのときにコースを間違えないとか、逆走しないとか、車庫でブレーキとアクセルを間違えないで停まるとかがちゃんとできて、これから先もやれそうだと思ったら続けます(笑)」。

 

Lクラス表彰式。優勝はアクセラスポーツの古賀亜希子選手。2位はカローラアクシオの小林麻友選手、3位はアルトワークスの岡本直美選手。

 

Lクラス優勝の古賀選手。「会社の人を誘ったら『クローズドコースなんてとても走れない…』って言われたんで、クローズドコースは全然大丈夫だよってことを一般の人に知ってほしいですね。サーキットでやるんじゃなくて、こういう駐車場で、通りがかりに見て『面白いな』って思えるオートテストの機会を増やしてほしいですね」。

 

EXクラス表彰式。優勝はスイフトスポーツの浜屋雅一選手。2位はロードスターの日紫喜俊夫選手、3位はS660の篠原賢爾選手、4位はロードスターの小嶋正巳選手、5位はアルトワークスの林孝選手。

 

EXクラス優勝の浜屋選手。全国各地のオートテストで上位入賞を果たしているが、意外なことにキャリアは1年ほどだとか。「今まで参加したのは30回くらいですかね。職場の同僚の日紫喜さんに誘ってもらったのがきっかけでハマっちゃいました。今年はスタッドレスタイヤを買ったので、雪上オートテストもあれば出ようかなと思っています(笑)」。

 

表彰式終了後には、競技参加者全員で特別賞が懸かったじゃんけん大会を実施。豪華グッズの争奪戦は競技以上に白熱!?

 

場内実況アナウンサーを務めたのはご存知“ももたろう”こと高橋英樹さん。当日の実況はFM放送でも聴取可能だった。そしてSUPER GTやスーパーフォーミュラでレースクイーンを務める中村比菜さんが来場し、表彰式のスペシャルプレゼンターを務めた。

 

岡本裕介選手/岡本直美選手 アルトワークス

 

お子様連れでダブルエントリーしたMTクラスの岡本裕介選手と岡本直美選手夫妻。直美選手は過去に同乗走行をしたことがあるくらいで、自身のモータースポーツ経験はないそうだ。直美選手によれば、今回の参加は、裕介選手が知らない間にエントリーしていたのがきっかけだったそうだが、何とLクラス3位に入賞!

 

渡瀬久晴選手/渡瀬健太郎選手/渡瀬日菜子選手 ライフ

 

ライフでトリプルエントリーした渡瀬ファミリー。渡瀬久晴選手が藤沢市の広報誌「広報ふじさわ」を見て、免許を取得したばかりの子どもたちに運転を練習する機会を与えたいと思ったそう。息子の渡瀬健太郎選手は免許を取得してまだ約5か月、そして娘の渡瀬日菜子選手は年末に免許を取ったばかりのペーパードライバーだそうで、「オートテストは初体験でしたけど楽しかった~」と笑顔で語ってくれた。

 

樽井純一選手 コペンローブ

 

ネット上で知り合った仲間を誘って参加したという樽井純一選手。オートテストは2回目ながら、今大会ではATクラス3位に入賞した。「オートテストっていうのがあるから出てみようかって昨年からみんなで出始めたんです。モータースポーツ入門としては肩に力を入れずにできるのがいいですね。競技ライセンスもいらないし、クルマにお金をかけなくても気楽に出られますからね」。

 

伊藤四朗選手/伊藤さつき選手 ハスラー

 

ハスラーでATクラスとLクラスにダブルエントリーした伊藤四朗選手と伊藤さつき選手。四朗選手は40年くらい前にラリーをしていたとか。「自分のクルマで気軽に家族や年寄りでも参加できるのが良いですね。値段も手ごろですし、ライセンスもいりませんしね」。さつき選手は遊びでカートに乗ったくらいで、モータースポーツ経験はないとのこと。「自分の運転がどんなものなのかを確認するイベントと思って申し込んだら、本格的だったのでびっくりしました。でも、面白いですね。練習走行がなくて、コースを歩いた後に本番を走るのがドキドキしましたし、いろんな人の走り方を見られて面白かったです」。

 

今回は同敷地に隣接する会場で、藤沢市の交通安全啓発イベント「Mujiko Festa Fujisawa」を同時開催。JAF神奈川支部も交通安全コーナーを出展していた。

 

競技長のチーム・ニュートンランドの佐藤広伯氏と大会組織委員長のKHMSCの品田基宏氏。そして、藤沢市長の鈴木恒夫氏や神奈川県議の国松誠氏らの尽力により、今大会の盛大な開催が実現したという。

 

フォト/滝井宏之、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部