シーズン直前にオーガナイザーたちが規定を確認

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2020年2月27日

今シーズンの開幕を直前に控え、スピード、レース、ラリー、カートの各専門部会がそれぞれ会議を開いた。2020年から適用されるレギュレーションについて、オーガナイザーを始めとする関係者たちが集まって確認を行った。

【開催情報】
2020年全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権オーガナイザー会議

開催日:2020年1月16日(木)
開催地:機械振興会館 B3階研修1(東京都港区)

2020年全日本レース選手権規則説明会
開催日:2020年1月25日(土)
開催地:機械振興会館 B3階研修2(東京都港区)

2020年全日本ラリー選手権オーガナイザー会議
開催日:2020年2月7日(金)
開催地:機械振興会館 B3階会議室B3-6(東京都港区)

2020年全日本カート選手権チーフオフィシャル会議
開催日:2020年2月10日(月)
開催地:日本自動車会館 14階会議室AB(東京都港区)

 全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権を皮切りに、各カテゴリーのオーガナイザー会議、規則説明会、オフィシャル会議が、1月中旬から2月中旬にかけて開催された。“全日本”の冠がつく国内トップカテゴリーに携わる関係者らがそれぞれの会合に集まり、規定の確認や意見交換を活発に行った。

 この会議は各オーガナイザーに対して、変更となった規定の啓蒙と意識づけ、そして規定の詳細に対しての疑問をしっかり解決する場となっており、最終的には安心してオーガナイズできるようにすることが狙いだ。

 専門部会の委員の紹介、審査委員グループの紹介、JAF事務局の紹介、オーガナイザーの自己紹介で始まり、その後は事前に用意された議案に沿ってこの会議は進んでいく。規定変更箇所の説明の後は質問時間も設けられ、ニュアンスの履き違えがないように規則解釈の統一を図っていった。

 まず1月16日に開催された「2020年全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権オーガナイザー会議」は、本年度適用諸規定、オーガナイザーに対する留意事項、競技全般、その他の議案に沿って会議が進められた。出席したJAFモータースポーツ部の村田浩一部長から「競技運営においては安全第一で引き続きよろしくお願いいたします」と挨拶があった。

 続いて1月25日に開催されたのは「2020年全日本レース選手権規則説明会」だ。スーパーフォーミュラ選手権ならびにスーパーフォーミュラ・ライツ選手権の統一規則、国内競技車両規則、選手権参加のための公式登録申請について説明。その他、スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の車両規則運用要項(案)も説明が行われた。

 そして2月7日に開催された「2020年全日本ラリー選手権オーガナイザー会議」は、本年度適用諸規定、統一規則(競技会特別規則解説)、オーガナイザーに対する留意事項、競技全般、審査委員会からの留意事項、JAFからのお願い事項、観客導入計画書の提出、メディア対応(手引き書)、JAF派遣審査委員、その他について討論が交わされた。

 最後は2月10日に開催された「2020年全日本カート選手権チーフオフィシャル会議」。2020年全日本/ジュニアカート選手権統一規則の確認、オーガナイザーに対する留意事項、競技役員留意事項、2020年日本カート選手権ドライバーズブリーフィング、競技運営および技術関連事項、その他まで議事進行を諮った。

 また「2020年全日本レース選手権規則説明会」では、公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構の教育トレーナー・岩間秀子氏を講師に招き、アンチドーピングの講習が開かれた。アンチ・ドーピングに関する知識や、日頃からの注意事項、アンチ・ドーピングを通してスポーツの価値を考えるといった内容。モータースポーツに携わる者にとって意識向上ができる充実した講習会となった。

2020年全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権オーガナイザー会議には全国各地のオーガナイザーたちが集まった。
左からスピード競技部会の村瀬秋男部会長と、全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権審査委員グループの中村善浩リーダー。
参加者で埋め尽くされた2020年全日本レース選手権規則説明会の会場。今シーズンから開幕するスーパーフォーミュラ・ライツの規定についての説明もあった。
左からレース部会の鈴木亜久里部会長と、全日本レース選手権審査委員グループの柘植和廣委員。
2020年全日本ラリー選手権オーガナイザー会議は議案数が最多。確認事項が多いだけあって質疑応答にも熱が入った。
左からラリー部会の高桑春雄副部会長と、全日本ラリー選手権審査委員グループの竹道雄康リーダー。
2020年全日本カート選手権チーフオフィシャル会議の模様。諸規定を改めてじっくりと確認した。
左からカート部会の小島義則部会長と、全日本/ジュニアカート選手権審査委員グループの鎌田新リーダー。
自身もフェンシング選手としてオリンピックに出場した岩間秀子氏。アンチ・ドーピングに向けての教育啓発活動を精力的に行っている。
ドーピングにまつわるさまざまな興味深い話が展開され、中には目からうろこが落ちた参加者も見かけられた。

【開催情報】
2020年全日本ラリー選手権オーガナイザー・ラリー競技の安全性向上策研修

開催日:2020年2月8日(土)
開催地:機械振興会館 6階会議室6D-4(東京都港区)
主催:JAF、AG.MSC北海道

 2020年全日本ラリー選手権オーガナイザー会議の翌日、全日本選手権の組織や競技運営の長だけでなく、ラリー競技運営の実務に関わるクラブ員なども対象としたオーガナイザーセミナーが実施された。このセミナーは、JAFと北海道のJAF公認クラブ「AG.メンバーズスポーツクラブ北海道(AG.MSC北海道)」が主催するラリー競技の安全性を高めるための研修で、JAFとしては初の試みとなり、当日は約30名の国内ラリー関係者が出席した。

 本セミナーの講師を担当するのは、かつてFIA世界ラリー選手権を主催し、現在もFIAアジアパシフィックラリー選手権のオーガナイズを続けている、田畑邦博氏率いるAG.MSC北海道のメンバー。

 内容は、FIAが発行している「ラリーセーフティ・ガイドライン」に基づきながらも、同クラブが長年積み重ねてきたノウハウを加味した、安全で公平なラリー主催に繋がる独自の運営ガイドを講義。5時間に渡る長丁場のセミナーとなったが、参加者は熱心に資料や講師の声に耳を傾けていた。

最新版の「FIAラリーセーフティガイドライン」に則った安全性向上策がレクチャーされた。
AG.MSC北海道の田畑邦博氏が講義の概要を説明。オブザーバーとして本セミナーに関わった。
5時間に渡るオーガナイザーセミナーの講師はAG.MSC北海道の槇田龍史氏と河野功氏が担当。
長年の国際ラリー主催経験に基づく、現場で役立つノウハウが随所に盛り込まれた内容だった。
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