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2020-02-10
JMRC中部発信! 未経験者も初心者もしっかり学べるジムカーナレッスンツアー開催

 

JMRC中部ジムカーナ部会では、多くの現役ジムカーナドライバーを講師に迎えたジムカーナレッスンがツアー形式で行われている。ここでは、多数の参加を集めて2019年12月に行われたキョウセイドライバーランド大会の模様をお伝えしよう。

 

JMRC中部ジムカーナレッスンツアー2019 in キョウセイ
日程:2019年12月21日(土)
会場:キョウセイドライバーランド(愛知県岡崎市)
担当:JMRC中部ジムカーナ部会

 

 

 JMRC中部ジムカーナ部会では、モータースポーツ未経験者や初心者を対象としたジムカーナレッスンを開催しており、ジムカーナ部会のレッスン担当委員の前島孝光選手らが中心となって、近年では中部エリアにある複数のコースを巡るツアー形式で行われている。

 

 2019年は富山県のイオックスアローザスポーツランドや滋賀県の奥伊吹モーターパーク、愛知県のモーターランド三河ABコース及びCコースで開催され、2019シーズン最後のレッスンとして、12月21日にキョウセイドライバーランドで開催された。

 

 過去最多となる47名の参加者を集めた今回のレッスンだが、参加者は競技未経験者やジムカーナ初心者及び中級者、そしてオートテストをメインに参加する選手と様々。また、参加者の動機も、サイドターンなどの競技走行ならではのテクニックを試してみたい人や、さらなるステップアップを図りたいジムカーナドライバーなどなど千差万別だった。

 

 こうした様々なニーズに応えるため、前島選手を始めとしたレッスン担当者らは「このレッスンでは参加者3人に講師1名という少数精鋭のグループ講義を行うようにしています。ですから、今回はジムカーナドライバーなどに協力を得て16名の講師を用意しました」。

 

「その顔ぶれは全日本ジムカーナの現役選手をはじめ、地区戦ドライバーや『G6ジムカーナ』を長く戦うベテランなどです。皆さん趣旨に賛同してくれて、ボランティアで駆け付けてくれているんですよ」と語っており、JMRC中部のジムカーナ界総出でモータースポーツ振興に繋げようとする気概が感じられた。

 

 また、今回は参加者の約1/3が女性選手というのも特筆すべき点で、JAFウィメン・イン・モータースポーツ作業部会からも認定の証である幟旗が貸与されている。その立役者となった河合豊美選手によれば、オートテストなどで女性参加者に声を掛けたり、女性ジムカーナドライバーに興味がありそうな女性の参加を促してもらうなどして、このレッスンへの参加を募ったそうだ。

 

 また「以前に比べてJAFカップジムカーナのレディスクラスが成立するか分からないほど、女性参加者は少なくなっていますし、2020年のJAFカップジムカーナは中部で開催されるので、そこでの一助になればと思って……」ということで、少しでもジムカーナの楽しさを知ってもらいたいという思いが多分に反映されたエントリーリストとなっていた。

 

 レッスンでは、自動車教習所のレイアウトを持つキョウセイドライバーランドに2種類のジムカーナコースが設定され、参加者は2種類のコースを代わる代わる走ることができた。広大な敷地をフル活用したレイアウトで、パイロンスラロームや8の字ターン、1本パイロンまたは3本パイロンのフルターンに加えて、高速セクションも設けられ、両方を走ることでバランス良く様々なシチュエーションを体験できるようになっていた。

 

 参加者3人に対して一人の講師が受け持ち、慣熟歩行からフルサポートする方法が採られた。講師が希望に応じて参加者の車両をドライブしたり、走行後すぐに講師がアドバイスをしてくれるなど至れり尽くせり。走行タイムもすぐさまWEBサイトにアップされるようになっており、会場内でアナウンスされたタイムを聞き逃しても、携帯端末からのアクセスで自分の走行タイムを知ることが可能だった。

 

 担当講師は、菅野秀昭選手を始め、佐野光之選手、佐藤巧選手、望月健太郎選手、下原幸登選手、緒方和良選手、大前尚史選手、石原裕也選手、磯村良二選手、柏木良文選手、上本昌彦選手、森嶋昭時選手、加田充選手、小澤忠司選手、妖怪J清本選手、前島孝光選手らということで、レジェンド級のドライバーや全日本選手権及び地方選手権チャンピオンなどなど、錚々たる面々が協力していた。

 

 全日本ジムカーナ選手権では4度のタイトルを獲得している森嶋選手は、レッスンの講師として2度目の登場となった。「ジムカーナをやってみたいけど、敷居が高そうとか思っている方とかに、実際に体験して知ってもらうのにはすごく良いイベントだと思います」と話しつつ、「ジムカーナ経験のある僕たちが走ることで『それを見て走りたいと思う人もいるはず』と言われたことがあるんです。競技会本番の走りも大事ですが、こうした機会は大切です。これからも関わり続けようと思っています」と語ってくれた。

 

 今回のレッスンは午後からの開催だったが、多い人では15本以上も走り込むことができたようた。通常の練習会やフリー走行に単身で参加すると相対的な評価が得られにくく、自分の成長や課題は理解しにくいものだが、現役選手がしっかりと評価をしてくれるこのレッスンは、初心者ならずとも得るものが大きい機会となったに違いない。

 

ジムカーナレッスンツアー2019年最後の舞台はキョウセイドライバーランド。自動車教習所のレイアウトを持つ敷地の広場スペースにパイロンセクションが設定されていた。

 

JMRC中部ジムカーナ部会の声掛けにより、菅野秀昭選手を始め16名もの講師が協力してくれた。参加者3名一組に対して、1名の講師が付きっきりでレッスンに応じてくれる。

 

ブリーフィングでは参加者に信号旗の説明を実施。つまり「練習会」にも関わらずオフィシャルがしっかり管制するという証。当日は約15名ものオフィシャルが万全の体制で運営に臨んだ。

 

未経験者や初心者だけでなく「G6ジムカーナ」などに代表されるエントリージムカーナに参戦しているドライバーも参戦。さらなるスキルアップのために奮闘していた。

 

たいていの「講師付き練習会」では、少数の講師に多数の参加者という図式になることが多いが、今回のように少数精鋭で個別指導してくれる練習会は全国的にも少ないと言える。

 

コースの外周を利用した比較的ハイスピードなセクションも設けられており、一般道では行えない、アクセル全開やフルブレーキングなどを試すことができる機会となっていた。

 

講師はコースの外から練習走行を観察。走行が終了すると、走り終えた参加者に対して良かった点や課題点を提起。次の走行ですぐに新たなトライができる仕組みはかなり有益だ。

 

JMRC中部ジムカーナ部会レッスン担当委員の前島孝光選手。地元の有志による「中部地区に全日本や地方選手権を戦う選手がいる内に、自分たちの手でジムカーナを何とか振興させる手立てを打ちたかった」という思いから、このレッスンツアーが復活したそうだ。

 

一見複雑そうに見えるが、それぞれのセクションはパイロンスラロームやフルターンなど基本的な構成。しかし、それらの繋ぎ方を考え始めると、奥深いレイアウトに一変する。

 

今回は女性参加者も多く集まり、JAFウィメン・イン・モータースポーツ作業部会の認定イベントにもなった。経験者から初心者まで、参加者の目的やスキルは様々だった。

 

今回のレッスンには女性ドライバーが多数参加したが、それを東奔西走・手弁当で実現に尽力したのは河合豊美選手。2019年のJAFカップジムカーナでは2位表彰台を獲得した御仁。

 

未経験の女性参加者のために制作されたチラシ。パドックの設営方法から、慣熟歩行や競技走行の心得、外気にさらされたお肌のケア方法まで、懇切丁寧なガイドとなっていた。

 

ドライビングポジションの位置決めからターンセクションにおけるサイドターンの扱い方など、女性にとって気になるポイントは意外と多いもの。あらゆる気付きがあったはずだ。

 

熱心な参加者の走行は日没間際まで続き、パイロンには視認用のイルミネーションが設置される用意周到ぶりだった。終了後には講師やオフィシャルとして関わってくれた選手のための練習走行時間も設けられ、レッスン参加者は競技車両に同乗体験することもできた。

 


大薮育子選手 BP5P Mazda3

新車のMazda3をいきなりジムカーナコースに持ち込んだのは大薮選手。「元々クルマに乗るのが好きだったんです。それで『入門者向けのモータースポーツでオートテストというものがあるからそれに参加してみれば』とお師匠様に勧められて、2019年から初めて参加しました。今回はモータースポーツのガチ初心者でも大丈夫だと聞いて参加しましたけど、本格的な人も多くてビックリです(笑)。クルマが納車されてまだ3週間なので、最後まで壊さずに走り切るが目標です」。

 


斉藤怜央選手/兼松由奈選手 NF2EKアバルト124スパイダー

斉藤選手は現在社会人2年目でモータースポーツ歴は大学の自動車部からとのこと。今回はアバルト124スパイダーでダブルエントリー。「サーキット走行や趣味でエビスの耐久レースに出ています。FRで過給器付きのクルマでジムカーナは今日が初めてなので、今日は楽しいですね。これまでとは違った難しさと面白さがあって、勉強になるなぁという感じですね。講師の方に密にコミュニケーションをとっていただけるので本当にありがたいです」。そして、モータースポーツ歴はまだ約1年の兼松選手。18年に開催されたL1ラリーが初チャレンジだ。それ以降、ラリーを中心に活動してきたそうだ。「10歳代のころにお兄ちゃんが『MTの免許をとったら(お兄ちゃんが乗っていた)クルマをくれる』と言うので、そのDC2インテグラをもらってからドンドンとハマりました。今回はラリーのスキルアップも兼ねて参加です。講師が付いてくれるので、一本一本に課題とかを持って走ることができました。メチャクチャいい講習会ですよ!」。

 


遠山万綾選手 SW20 MR2

”「頭文字D」”の影響で小学生の頃からクルマ好きだという遠山選手。「高校生のころに友達と一緒にミニサーキットに走りを見に行ってから自分も走りたいなぁと思い始めて、現在はサーキットを走っています。ジムカーナを走るのは初めてですが、道が覚えられないですね(笑)。今日はみんなでワイワイ言いながら走っていますし、色々なクルマを見られるのも楽しいです。ジムカーナはステアリングを多く回すので、今日は練習になったと思います」。

 


平野雅大選手 SE3P RX-8

愛知工業大学の自動車部の部長を務め、30人を超す部員を束ねる平野選手。今回は自分のRX -8で参加した。「今日の課題はサイドターンなんですが、いつもは部車のシビックで走っているので難しいです。でも、いずれはこれでモータースポーツをやりたいので、頑張ります。ライン取りははかなり教えてもらったので、コツを掴みかけていると思うのですが、サイドは減速でアンダーを出してしまい上手く制御できてないですね」とコメントを残すと、すぐにコースへとクルマを動かした。

 


山田好子選手 ZN6 86

2020年からジムカーナに参戦するために今回持ち込んできた86を購入したと話してくれた山田選手。「今回のイベントは初心者の方々にも丁寧に教えてもらえるのですごくいいですね。自分はモータースポーツを始めようと思った時にどうしたらいいのかわからなかったので、そういう方々にもお勧めのイベントだと思います。(自分の周りにも)ジムカーナをやりたいという人がいたら、連れてきたいです」。

 

フォト/滝井宏之、レポート/山中知之、JAFスポーツ編集部