全日本ジムカーナ選手権「100勝王者」山野哲也選手が茨城県の「特別功労賞」受賞!

ニュース ジムカーナ

2019年12月5日

全日本GT選手権やスーパーGT、全日本ジムカーナ選手権において幾多のタイトルを獲得しているプロドライバー山野哲也選手が、11月13日に茨城県庁で行われた「令和元年茨城県表彰式」にてモータースポーツ界では初となる「特別功労賞」を受賞した。

「令和元年茨城県表彰式」
開催日:2019年11月13日(水)
開催地:茨城県庁(茨城県水戸市)

 全日本ジムカーナ選手権で通算100勝を数え、2019年のシリーズ終了後には19回目の全日本タイトルを確定させている「100勝王者」山野哲也選手。レーシングドライバーとして全日本GT選手権やスーパーGTで3年連続チャンピオンに輝き、これまであらゆる運転に関わるインストラクター業務も行ってきたプロドライバーだ。

 このたび、去る11月13日に茨城県水戸市の茨城県庁で行われた「令和元年度茨城県表彰式」にて、山野選手が「特別功労賞」を受賞した。この表彰式は、スポーツだけではなく各分野において、県勢の発展に著しい功績があった個人や団体を称えるため、毎年11月の「茨城県民の日」に実施している表彰式だ。

 茨城県民である山野選手は、プロレーシングドライバーとして「JAF全日本ジムカーナ選手権シリーズチャンピオン19回獲得および史上初の通算114勝、SUPER GT 3年連続チャンピオン獲得などの日本記録を達成し、県民に大きな喜びと感動を与え、本県の名声を高めた」として、茨城県の「特別功労賞」を受賞した。

 この特別功労賞は「県の名声を高め、明るい話題を提供された」個人や団体が表彰されるもので「県民栄誉賞」に次ぐ名誉ある表彰となっている。過去の受賞歴としては、オリンピックを始めとした世界規模で活躍したアスリートを始め、画家や作家、映画監督など、まさにあらゆる分野に渡り、平成18年度にはギタリストの寺内タケシ氏も受賞している。

 今回の山野選手への表彰は、茨城県の過去の受賞歴を振り返ると、モータースポーツ界だけでなく自動車業界でもプロドライバーとしては初の受賞という快挙。このため、茨城県における、さらなるモータースポーツ振興につながるだけでなく、他県においても、このような評価が広がるきっかけになり得る受賞となったと言えよう。

 特別功労賞を受賞した山野選手は受賞の喜びを以下のように語った。

「こんなに栄誉ある賞をいただけたことは、人生の中で想像だにしないことが起きてしまったという感覚です。こういう賞の存在も初めて知りましたので、正直ビックリしています。県民の日に表彰があること自体も、ご連絡をいただいて初めて知りましたから」。

「先日、守谷市を表敬訪問させていただきましたが、スポーツの中でもモータースポーツというと『F1でしょ?』ぐらいの認識ですよね。守谷市は、鉄道は通ってますけどクルマ社会の街でもあります。ぜひ守谷市の皆さんに、安全運転とモータースポーツはイコールなんだ、ということを知っていただきたくて、表敬訪問させていただいたんです」。

「今回の受賞は、分野がスポーツに限られていないところが嬉しいですね。長い期間、優勝やシリーズチャンピオンを重ねてきたことが表彰につながったのであれば、自分のクルマや運転に対する考え方や安全に対する取り組みなどを共感してくださった方がいらしたのかもしれませんね。そういうことを想像できるだけに、今回の受賞は嬉しいんです」。

「モータースポーツはどんどん人里から離れていってしまっているので、街に戻さないといけないなと思っています。この受賞が、モータースポーツが街に下りてくるキッカケになるといいですね。いくら自動運転が進んでも、ステアリングやブレーキ、アクセルなど、人間が操作する領域がゼロになることは恐らくないと思ってます」。

「そうすると、人間にかかってくる安全運転の要素というのはまだまだ大きいんですよね。自分としては、モータースポーツが安全のマージンを生んでいるんだ、ということを知ってもらいたいんです。そのためには、モータースポーツと交通社会の両方に通じた立場にいないと説得力がありません。今回の受賞で、そこに一歩近づけたかな、と思います」。

表彰式終了後、特別功労賞の表彰状を手に受賞の喜びを静かに噛みしめる山野選手。
別の会場で行われた祝賀会では、山野選手から大井川知事に記念のパネルが手渡された。
毎年、県民の日に行われている茨城県表彰式。令和元年度では49名、12団体が受賞した。
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