オールスターラリーで、道産子ドライバー松波克知ランサーが初優勝

レポート ラリー

2019年10月25日

2019年のJMRCオールスターラリーが10月19~20日、東北秋田の大館市を拠点として開催され、北海道の松波克知/尼子祥一組のランサーが、最速のBC-2クラスを制して初の栄冠を手にした。

2019JMRCオールスターラリー 第39回どんぐりハチ公ラリー
開催日:10月19~20日
開催場所:秋田
主催:DSCC-A

 JMRCオールスターラリーは、全国のJAF地方ラリー選手権とダブルタイトル戦として行われているJMRCラリーチャンピオンシリーズの上位ランカーが一堂に会して、年に一度、覇を競う大会だ。開催地は毎年、全国各地を巡り、昨年は関東千葉の南房総市を拠点として行われた。

 昨年の大会は舗装ラリーとして行われたが、このオールスターラリーはグラベルでの開催を基本としており、今年は、東北地区で長くグラベルラリーを開催してきたどんぐりスポーツカークラブ秋田が主催を受け持ち、グラベルラリーを復活させた。

 使用された林道ステージは2本。2km弱の新沢ステージはタフなグラベルが待ち受けるショートステージ。約7kmを走る中山ステージは途中、舗装路面も現れるツイスティなステージだ。ラリーはふたつのセクションに分かれ、各セクションで2つのSSを2回ずつ走るが、セクション2は両ステージとも逆走となり、中山ステージは1km距離も伸びて7.9kmを走るという設定だ。

 ランサー、インプレッサを駆る全国の地区戦の精鋭達18台によって競われたBC-2クラスは、すでに今年の北海道チャンピオンを決めている松波克知/尼子祥一組ランサーが、セクション1の4SSをすべて制してラリーを大きくリード。セクション2に入ってもSS5、SS6とベストを連発してライバルを寄せ付けず、快勝した。2位には四国愛媛から参戦した堀川竜二/池田茂組が入り、関東を代表するラリーストとして知られる上原利宏/佐瀬拓野組が3位に続いた。

 松波選手は、全日本選手権の優勝経験もある北海道を代表するダートトライアルドライバー。数年前から活動の中心をラリーに移し、地区戦で腕を磨いてきた。このオールスターラリーでは、優勝したドライバーに、翌年の全日本ラリー選手権のエントリー費の半額を補助する特典が与えられることになっており、松波選手も表彰式の場で、その特典を受け、来季は数戦、全日本へ挑戦する意思を表明した。

 BC-3クラスでは、現在では、『旧車』の部類に入るCJ4Aミラージュを駆った宮城の佐々木浩/山口清組が、最新のラリーマシンであるZC33Sスイフトを駆るライバル達を最後まで抑え込んで優勝。BC-4クラスでは、北海道の松倉拓郎/松本優一組デミオが同じ北海道の松波組同様、見事なスタートダッシュを決めて、快勝した。

BC-3クラスは、ロングSSで群を抜くスピードを見せた佐々木浩/山口清組が優勝。
SS1から5連続ベストを決めた松倉拓郎/松本優一組がBC-4クラスを制した。
全日本のトップドライバーとして知られる松波選手(中央)は全日本ラリーへのチャレンジを表明した。
今回のラリーに併催されたTRD RALLY CUP by JBL 2019第5戦では、CUP2クラスで吉原將大/佐野元秀組(左)、CUP1では桒村浩之/古本舞桜組(右)が優勝した。
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