最終決戦を制した茅野成樹ランサーがV3を確定!

レポート ジムカーナ

2019年10月11日

全日本ジムカーナ選手権は、10月6日、シリーズ最終戦が鈴鹿サーキット国際南コースで行われ、唯一、チャンピオンが未確定だったPN4クラスは、茅野成樹が優勝を果たし、3年連続となるタイトルを確定した。

2019年JAF全日本ジムカーナ選手権第10戦 NRC鈴鹿BIGジムカーナ
開催日:2019年10月5~6日
開催地:鈴鹿サーキット国際南コース(三重県鈴鹿市)
主催:NRC

 昨年に続いて最終戦を受け持った鈴鹿国際南コースでの決勝は、10月とは思えない残暑の中、行われた。コースレイアウトは逆走を基本とし、順走で走った場合の最終コーナーの入口からスタート。バックストレートも逆走でクリアし、タイトなスラロームをこなした後に、ジムカーナでは恒例であるショートカット部のスペースでのパイロンセクションに進入する。今年はゴール手前に置かれた高速スラロームなど、速度を乗せてクリアする、コース上に置かれたパイロンの規制が厳しく、ペナルティを喫する選手がやや目立った。

 今回、最も注目を集めたのは、チャンピオン決定戦が唯一持ち越されたPN4クラス。シリーズ序盤、出遅れた野島孝宏(DLレイズWMLubランサー犬)が中盤戦に入ると3連勝し、逆に優勢に立ったが、茅野成樹(KYB☆DL☆RAYSランサー)が背水の陣で臨んだ前戦恋の浦を制して五分に持ち込んでの最終決戦だ。ヒート1では先に走ったその茅野が1分27秒057をマークして暫定首位に立つが、野島も1分27秒088を叩き出し、一歩も譲らない。

 しかし2ヒートでは茅野は0.3秒のタイムダウン。最終走者野島の走りに注目が集まるが、脱輪を取られて、こちらもタイムアップはならず。結果、超僅差の戦いとなったヒート1のタイムでタイトルの行方は決着する形となった。これで茅野は3年連続のタイトルを確定。通算11度めとなる全日本チャンピオンを手にした。シリーズ後半の4戦を全勝して大逆転した昨年の粘り強さを、今年もまた、見せつけた形となった。

 PN1クラスでは小林キュウテン(YHサミーKoneロードスター)が2016年以来、ロードスターでは2度目となる、3年ぶりの優勝を獲得。また現役高校生の小暮ひかる(RIGIDロードスター)が全日本デビュー戦でいきなりの6位入賞を果たし、注目を集めた。PN2クラスは山野哲也(EXEDY 12D 124)がきっちりヒート2でもタイムを上げて優勝。全日本ジムカーナでは年間最多勝記録となる9勝目を獲得した。

 PN3クラスではユウ(BSエボitzz NTL 86)が第7戦以来のシーズン4勝目をあげ、タイトルは逸したものの、勝ち星でチャンピオン確定の西野洋平(BSカローラ栃木ALEX86)に並んだ。

 SA1クラスでは前戦恋の浦で初のチャンピオンを確定させた一色健太郎(DLitzzLtRSKシビック)が第6戦からの連勝を5に伸ばし、シーズンでも7勝と満点チャンピオンを決めている。またSA2クラスでは若林拳人(YH若林自動車速心インテグラ)が第5戦以来の優勝を決め、クラス移籍1年目ながらシリーズランキング2位を確保した。

 SA3クラスでは久保真吾(DLエリアS阪神EXIGE)が2番手を1.4秒も引き離すスーパーベストを叩き出して2WD最速の座をさらい、SA4クラスでは菱井将文(BSレイズ・クスコランサー)がヒート1のタイムで逃げ切り、こちらもシーズン7勝と強さを見せつけた。SC部門では前戦でタイトル確定済みの西原正樹(乱人アクアBS12インプレッサ)がオーバーオールウィンとなるタイムで優勝、2019年の有終の美を飾った。

PN1クラスは小林キュウテンが約3年ぶりとなる勝利をあげた。
PN2クラスは山野哲也が年間最多勝記録となるシーズン9勝目を獲得した。
PN3クラスではユウがヒート1のタイムで逃げ切って優勝。
最終戦決戦となったPN4クラスは茅野成樹が3年連続となるタイトルを確定した。
SA1クラスは一色健太郎がシリーズ中盤戦から5連勝でシリーズを締め括った。
SA2クラスでは若林拳人が2番手に1秒近い大差をつけて優勝。
SA3クラスでも両ヒートとも快心の走りを見せた久保真吾が圧勝した。
SA4クラスでは今季絶好調の菱井将文がシーズン7勝目を獲得した。
SC部門はV3確定済みの西原正樹が今回もライバルを寄せ付けず、快勝した。
PN1クラスに参戦した小暮ひかるはレーシングカート出身の現役高校生。全日本デビュー戦で見事、6位を獲得した。来季の活躍が楽しみだ。
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