トヨタ、母国で1-2フィニッシュ。WEC富士大会を4連覇

レポート レース

2019年10月10日

2019-2020世界耐久選手権(WEC)第2戦富士6時間レースは、10月4~6日に静岡県の富士スピードウェイにおいて開催され、トヨタGAZOOレーシングのトヨタTS050ハイブリッド8号車(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー)がポール・トゥ・ウィン。同チームの7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)も2位でゴールし、トヨタは1-2フィニッシュを飾るとともに、WEC開幕からの連勝を果たして前シーズンから7連勝。また富士大会4連覇を達成した。

2019/2020 FIA世界耐久選手権WEC第2戦 富士6時間レース
開催日: 10月4~6日
開催場所: 富士スピードウェイ
主催: 富士スピードウェイ㈱、FISCO-C

 5日に行われた公式予選は、トヨタ8号車がポールポジションを獲得。開幕戦で優勝したことで、今季から導入された「サクセスハンディキャップ」を受けてタイムが伸びず苦戦したトヨタ7号車が2位につけ、トヨタがフロントローを独占した。

 6日11時、雲の合間から青空が覗くも、雨がポツポツと落ちてくるという難しいコンディションで6時間レースはスタート。ポールシッターのトヨタ8号車が序盤からじわじわとリードを広げる中、トヨタ7号車はレベリオン・レーシングの1号車にかわされ3位にポジションダウン。それでも1号車が周回遅れに引っかかったチャンスを見逃さず、2位を奪い返してトップの8号車を追った。

 しかしトヨタ8号車は、既に7号車をこの時点で10秒以上引き離しており、独走状態に。レースの折り返し点となる3時間経過時点では、ポツポツと降っていた雨粒も弱い雨となり、コースが完全にウェットコンディションとなる一幕もあったが、上位陣に大きな順位変動はなかった。

 2位に50秒以上のリードを保ち、トップを快走するトヨタ8号車だったが、ピットレーンの速度違反のためにドライブスルーのペナルティが科されることに。これでトップ2台の差は30秒を切るまでに縮まった。しかしその差は縮まることはなく、トヨタ8号車が今シーズン初優勝、7号車が2位でゴール。3位にはレベリオン・レーシング1号車(ブルーノ・セナ/グスタボ・メネゼス/ノルマン・ナト)が入った。

 LMP2クラスでは、今シーズンよりフル参戦するハイクラス・レーシング33号車の山下健太の走りに注目が集まった。山下はレース後半にクラストップを走り、スタンドを沸かせたが、交代後はペースが上がらず4位にとどまった。優勝はレーシングチーム・ネダーランド29号車(フリッツ・バン・イヤード/ジエド・バン・デル・ガンデ/ニック・デ・フリース)で総合4位だった。

 LM GTE Proクラスはアストンマーティンレーシングの95号車アストンマーティン・バンテージ(マルコ・ソーレンセン/ニッキ・ティーム)がクラスPPから優勝。LM GTE AmクラスはTFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージ(サリー・ヨロック/チャールズ・イーストウッド/ジョナサン・アダム)が優勝した。

 MRレーシングの70号車フェラーリ488(石川資章/オリビエ・ベレッタ/ケイ・コッツォリーノ)は4位で惜しくも表彰台には届かなかった。星野敏の加わったデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911は、序盤の追突やペナルティもあり、クラス9位にとどまった。

ポールトゥウィンで今シーズン初優勝を飾ったトヨタ8号車。開幕戦優勝の7号車もしっかり2位をキープとトヨタは最高の結果を残した。
富士大会V4達成のトヨタは、昨シーズンからの連勝を7に伸ばした。
LMP2クラスではレーシングチーム・ネダーランドのオレカ07・ギブソンが総合でも4位に入る速さを見せて優勝した。
LM GTE Proクラスはアストンマーティンレーシングのアストンマーティン・バンテージAMRが2位に1LAP差をつけて快勝した。
LM GTE AmクラスでもProクラス同様、アストンマーティン・バンテージAMR が優勝。TFスポーツの90号車がトップチェッカーを受けた。
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