雨で混乱のレースでCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが初優勝

レポート レース

2019年9月26日

©GTA

9月21~22日、宮城県のスポーツランドSUGOにおいて2019 SUPER GTシリーズRound7が 300kmレースとして開催。スタート直前に降り出した雨でタイヤ選択が難しいレースとなり、予選7番手スタートの#3「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ組)が中盤にトップを奪い、独走態勢を築き初優勝。ニッサンGT-Rとしても今季初優勝となった。GT300クラスは、ポイントリーダーで予選2番手の#55「ARTA NSX GT3」(高木真一/福住仁嶺組)が今季初優勝を遂げた。

2019 SUPER GT Round7 SUGO GT 300KM レース
開催日:2019年9月21~22日
開催地:スポーツランドSUGO(宮城県村田町)
主催:株式会社菅生、SSC、株式会社GTアソシエイション

 朝晩はすっかり涼しくなった仙台近郊のSUGO。今回のレースは最終戦直前のラウンドということで、ウェイトハンディは従来の半分。重量差はグッと縮まり、これまでこのウェイトハンディに苦しめられた上位ランカーにも好成績が期待できる展開となった。

 21日の公式予選は曇りで気温19℃、路面温度25℃と低めで始まった。この日はコースレコードラッシュで3台が従来のタイムを更新。GT500クラスでは#17「KEIHIN NSX-GT」(塚越広大/ベルトラン・バゲット組)の塚越が2戦連続となるポールポジションを獲得。GT300クラスでも2台が更新し、#61「SUBARU BRZ R&D SPORT」(井口卓人/山内英輝組)の山内がポールを獲得した。

 22日の決勝レースは81周で争われる。全車がグリッドに着いてフォーメーションラップまで10分というあたりで、それまで霧雨だったものがポツポツと路面を濡らし始めた。すぐに雨が上がると読んでスリックタイヤのままのチームと、路面が濡れたら雨と決めレインタイヤに交換したチームの明暗はスタート直後に顕著に出た。

 セーフティカー(SC)先導でスタートしたレースは、3周完了と同時にバトルがスタート。スリックタイヤを履いていた両クラスのポールシッター、#17 NSX、#61 BRZら数台はレインタイヤを装着していた車両にあっさりとかわされて、雨は一向に上がる気配がない。

 GT500クラスでトップを奪ったのは#1「RAYBRIG NSX-GT」(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)のバトン。そして#37「KeePer TOM'S LC500」(平川亮/ニック・キャシディ組)のキャシディが続く。7番手スタートの#3 GT-Rの平手は8周目に3番手に浮上し、#37 LC500が27周と早めにピットインをすると2番手へ順位を上げて、34周でピットインしてマコヴィッキに交代した。

 レースも折り返しを迎えた37周目に2コーナーでスピン&コースアウトした車両がありSCが導入された。ここから6番手を走行していた#3 GT-Rのマコヴィッキが猛チャージをかけた。54周目の1コーナーで逆転トップへ。最後は20秒近いリードを保ってチェッカー。チーム初、そして今季初のGT-Rの優勝を遂げた。

 GT300は#55 NSXが終始レースを支配。ポイントリーダーながらこれまで優勝がなかったが、この優勝でチャンピオン獲得が濃厚になった。

激しいタイトル争いを繰り広げるレクサス勢に一矢報いることができたCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが今季初優勝。©GTA
Modulo Epson NSX-GTが着実な走りで2位を獲得、予選10番手スタートのMOTUL AUTECH GT-Rが3位に入賞した。©GTA
GT500表彰式は左から2位のナレイン・カーティケヤン/牧野任祐組、1位の平手/マコヴィッキ組、3位の松田次生/ロニー・クインタレッリ組が登壇。©GTA
ポイントリーダーながら今シーズン優勝に届いていないARTA NSX GT3がSUGOで初優勝。チャンピオン争いに王手をかけた。©GTA
グッドスマイル初音ミクAMGが今季初表彰台で2位、終盤に追い上げを見せたK-tunes RC F GT3が3位入賞。©GTA
GT300表彰台は左から2位に谷口信輝/片岡龍也組、1位に高木/福住組、3位に新田守男/阪口晴南組という顔ぶれ。©GTA

フォト/©GTA レポート/皆越和也

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