名取鉄平がバルセロナで初ポール&初優勝! 佐藤万璃音はEFO初タイトル確定!!

レポート レース

2019年9月24日

スペインのカタルニア・サーキットで開催されたユーロフォーミュラ・オープン第8戦レース2で、名取鉄平が初ポール獲得から初勝利! 佐藤万璃音はレース1で初タイトルを確定させ、再び日本人ドライバーが活躍した。

Euroformula Open ユーロフォーミュラ・オープン第8戦バルセロナ
開催日:2019年9月21~22日
開催地:Circuit de Barcelona-Catalunya(スペイン・カタルーニャ州バルセロナ)

FIA-F4地方選手権第11戦・第12戦
開催日:2019年9月21~22日
開催地:スポーツランドSUGO(宮城県村田町)

フォト/Euroformula Open、石原康、本田技研工業株式会社

 Hondaドリームプロジェクト(HFDP)の支援により欧州のレースに挑戦している名取鉄平(Carlin Motorsport)が、ユーロフォーミュラ・オープン第8戦カタルニアのレース2でポール・トゥ・ウィン。名取は海外レースにおける待望の初優勝を獲得した。

 今シーズンのユーロフォーミュラ・オープン(EFO)には、HFDPから角田裕毅と名取鉄平が参戦し、第7戦シルバーストーンには全日本F3選手権を戦う大湯都史樹がスポット参戦した。角田は第3戦ホッケンハイムのレース2で優勝、大湯もレース1とレース2を席巻しており、残るは名取、と期待されていた。

 また、今季はFIA-F2にも挑戦できることになった佐藤万璃音(Team Motopark)は、今シーズンのEFOでは第6戦レッドブルリンクまでに8勝を挙げてシリーズを席巻。第7戦シルバーストーンはFIA-F2参戦のためスキップしたが、自身の初タイトル確定のため第8戦に参戦してきた。

 バルセロナのレースウィークは、土曜が大雨に見舞われてレース1の予選がキャンセル。フリープラクティスの順位で決勝グリッドが決まる事態となった。同日午後に開催されたレース1は依然としてウェットコンディション。佐藤万璃音のチームメイトであるリアム・ローソン(Team Motopark)が8番グリッドからの逆転で優勝し、佐藤万璃音は10位でフィニッシュ。この結果、佐藤万璃音のEFO初タイトルが確定した。

 明けて翌日のレース2。EFOはレーズごとに予選を行うスタイルで、レース2の予選はドライ路面での走行となった。シーズン前のテストからバルセロナでの速さを見せていた日本人ドライバーたち。特にカーリン勢はセッション終盤でその力を発揮して名取がベストタイムをマーク。自身初のポールポジションを獲得した。

 名取のチームメイトであるニコライ・キヤガード(Carlin Motorsport)が2番手、クリスチャン・ハーン(Carlin Motorsport)とビリー・モンガー(Carlin Motorsport)も3番手、4番手を獲得したことから、カーリンドライバーたちが、レース2の予選及び上位グリッドを独占することになった。

 レース2はドライコンディション。ポールポジションの名取は、グッドスタートを決めてホールショットを死守。そのまま快調に飛ばし、2番手以下を大きく引き離すレース巧者ぶりを披露する。4周目にファステストをマークした名取は、レース折返しには2番手キヤガードと約6秒の大差を稼ぐ一人旅。最終的には名取が後続に5.563秒差を付けてトップフィニッシュ。EFO初優勝、そして、待望の海外レース初勝利を獲得した。

「このレースはスタートも完璧に決められて、タイヤマネジメントも完璧にいきました。タイムギャップも大きく付けられましたしね。前日がとてもフラストレーションがたまる状況だったので、予選も含めて今日のレースが完璧に決められてとても嬉しいです」とはパルクフェルメの名取。

 レース2は名取、キヤガード、モンガー、ハーンとEFOルーキーが表彰台を独占。また上位4台がカーリンのドライバーということで、名取にとってもチームにとっても最良のレースとなった。ちなみに、レース1でタイトルを決めている佐藤万璃音は5位、角田裕毅は7位でレース2を終えている。

 同じ週末、国内では宮城のスポーツランドSUGOでスーパーGT第7戦が行われ、併催されているFIA-F4地方選手権で第11戦と第12戦が開催された。土曜に行われた第11戦では、今季8勝を挙げて破竹の連勝街道を歩んでいる佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が予選2番手からの逆転優勝。今季9勝目を数えた佐藤蓮が、最終もてぎ大会を待たずして、参戦2年目にして自身初のFIA-F4チャンピオンを確定させた。

「練習から、決して調子が良かったわけではなかったのですが、落ち着いてレースに臨みました。予選でもベストタイムが出せませんでしたがレースになれば自信がありました。そもそもスタートには自信があったので、土曜日、日曜日とも思い通りにトップへ抜け出せました。土曜日のレースで優勝してシリーズチャンピオンになれたことがうれしいです。どうせなら優勝で決めたいと思っていました。今は自信にあふれています。昨年とは大違いです」とは佐藤蓮。

 翌日に行われたFIA-F4地方選手権第12戦では、インディペンデントカップでタイトルが確定した。ランキング2位の仲尾恵史(TCS Racing Team)が序盤の接触で大きく後退したため、首位の佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校 フィールドモータースポーツ)がDRAGON(TEAM DRAGON F4)らとの首位争いで3位表彰台を獲得。この結果、佐藤セルゲイビッチのインディペンデントカップ王者が確定している。

EFO第8戦レース2では、ポールスタートの名取鉄平が”一人旅”。待望の海外レース初勝利をモノにした。
レース2のパルクフェルメでは両手を突き上げて喜びを表現した名取。歓喜のジャンプで飛び降りた。
雨中決戦となったレース1では、10位の佐藤万璃音がEFO初タイトルを確定。モトパークのティモ・ルンプカイ代表とサムアップをキメた。
スポーツランドSUGOで行われたFIA-F4地方選手権第11戦では、2番手スタートの佐藤蓮が今季9勝目。
今季のFIA-F4地方選手権を席巻した佐藤蓮が、参戦2年目にして自身初のFIA-F4タイトルを確定させた。
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