温故知新の新レース”AIMレジェンドカップ”、今年は10月19~20日に富士で開催!
2019年8月22日
日本の伝説的な名ドライバーによる新レース「AIM The Legend's Club Cup 2019」。今年は10月19~20日に富士スピードウェイでの開催が発表され、参加予定選手が気勢を上げた!
「AIM The Legend's Club Cup 2019」記者発表会
開催日:2019年8月21日
開催地:東京都内
今年も富士スピードウェイで開催される「AIM The Legend's Club Cup」は、近代レースの黎明期から、日本のレース界の発展と振興に重要な役割を担ってきた「レジェンドドライバー」たちが参加する、旧くて新しいレース形式のイベント。「レジェンドレーシングドライバーズクラブ(LRDC)」のメンバーが、ワンメイク車両で競い合うファン垂涎の催しだ。
このイベントは、これまでレジェンドドライバーたちが積み上げてきた歴史と功績に対して、新たなスポットライトをあて、モータースポーツの意義と楽しさをより多くの人達に伝えることを目的としており、昨年11月17~18日に富士スピードウェイで開催された第1回に続いて、今年は10月19~20日にレース形式のイベントとして、再び帰ってくることになった。
10月の開催を前にして8月21日には記者発表会が行われ、そこには高橋国光氏や黒澤元治氏のほか、初参加を予定している寺田陽次郎氏や長谷見昌弘氏を始めとした11名のドライバーが登場した。この発表会では、LRDCの大久保力会長から今大会の開催趣旨が伝えられた。
「この会は元チャンピオンドライバーの集まりでして、サイン会やトークショーに出るだけでなく、野球で言えば”名球会”のように、往年の走りを少しでも見られるようなイベントを、と考えて昨年初めて開催しました。昨年は私どもが考えている以上の反響をいただきました」
「ファンの方々からは『OBの走りを、見るだけで楽しいんです』というお言葉をたくさんいただきました。レースという名前ですが、現役当時のような目が血走ったような競い合いではなく、OBたちが和気藹々と走って楽しんでいる姿をご覧いただければと考えております」
「こういうイベントは、続けていくことで初めて周囲から認知されるものだと考えています。やがては、会のメンバーを使っていただき、例えば近年の交通事故問題などに対して、サーキットにおける高速走行を通じて、もう一度運転を覚えていただく、または練習していただくこともできるでしょう。私どもによる、このような取り組みを続けていくことで、各交通行政に対しても発言力が増していくのではないか、とも考えております」。
そして、鮒子田寛氏からは10月の第2回大会の開催概要が発表された。
イベントは2デイ構成で、19日(土)に練習走行と予選が行われ、20日(日)にはローリングスタートによる8周の決勝が行われる。このイベントは富士チャンピオンレースシリーズ第5戦に組み込まれ、主催は富士スピードウェイ、LRDCは主管という立場になるという。
使用車両は、昨年と同様にウエストレーシングカーズ製のVITA-01で、FCR-VITAおよびKYOJO CUPで走るマシンを、レジェンドドライバーたちがシェアする形で争われる。
気になるドライバーは、岡本安弘氏、黒澤元治氏、桑島正美氏、清水正智氏、関谷正徳氏、高橋国光氏、多賀弘明氏、武智勇三氏、戸谷千代三氏、長坂尚樹氏、柳田春人氏、鮒子田寛氏のほか、大岩湛矣氏や片桐昌夫氏、寺田陽次郎氏、長谷見昌弘氏らが新たに参加予定とのこと。
出走は現在15台を予定しているが、昨年は他の催しとの日程重複のため出られなかった選手もいたという。今年は別日程となったため、より多くのメンバーが参加することになりそうだ。
「昨年の大会では、二十歳ぐらいの若い方々にも声をかけていただき、昔のレースの話を色々とよく知ってらっしゃることに驚きました。お父さんの影響かと聞きますと『おじいさんです』と回答されて、正直参ったんですけどね(笑)。ですが、それだけ日本もモーターレーシングに対する層が厚くなってきたんだな、ということを体感する出来事になりました」
「最近は高齢者の問題が取り沙汰されてますが、それは一部での話だと考えております。例の”アオリ運転”などについても、もちろん煽る側が悪いんですが、煽られてしまう状況にも改善すべき要素があるのではないかと考えています。我々も、意見を求められるのを待っているだけではなく、OBによる提言集といったような形で情報発信ができないかということも検討しています」。
と語るのは大久保会長。10月19~20日の「AIM The Legend's Club Cup 2019」だけでなく、今年は他のイベントとのコラボレーションも検討されているそうなので、レジェンドドライバーたちの勇姿に触れられる機会は、今後拡大していくことになりそうだ。