コンディション激変の第8戦。小俣洋平ロードスターは復調を告げる今季5勝めをマーク

レポート ジムカーナ

2019年8月13日

終盤戦に突入した全日本ジムカーナ選手権は8月4日、第8戦決勝が宮城県のスポーツランドSUGO西コースで行われ、朝から小雨降るコンディションの中、各クラスでチャンピオンをめぐる攻防が火花を散らした。

2019年JAF全日本ジムカーナ選手権第8戦 SUGO ALL JAPAN GYMKHANA
開催日: 2019年8月3~4日
開催場所:スポーツランドSUGO西コース(宮城県村田町)
主催:SSC

 残す所あと3戦となった今年の全日本ジムカーナ選手権。第8戦の決勝の舞台は全日本カート選手権も開催される宮城県村田町のスポーツランドSUGO西コースだ。東北地区では4月に第3戦が行われたエビスサーキットに続く今季2度めの開催となった。

 東北地区とは言え、土曜の公開練習は猛烈な陽射しが照りつける酷暑となり、翌日曜の決勝も天気予報こそ曇りとなっていたが、相変わらずの高温が予想された。しかし夜が明けたSUGOは霧雨が降り出す想定外のコンディションに。時に小雨に転じたこの雨で第1ヒートはセミウェットでの戦いとなった。

 昼休みの間に小雨が止んだこともあって、路面は徐々にドライへと変化。この結果、全クラスでヒート2のタイムが雌雄を決する『仕切り直し』の一戦となった。この天候を味方につけたのがPN1クラスの小俣洋平(ダンロップitzzロードスター)。今年からこのクラスに移籍するや、いきなり開幕4連勝と派手な活躍を見せたが、第5戦からはその勢いは失せ、勝利から見放されることに。

 今回もヒート1は脱輪を取られ、悪い流れを断ち切れないように見えたが、ヒート2では乾き始めの難しい路面を抜群のマシンコントロールを見せて踏み抜き、同じitzzカラーのロードスターを駆る小林規敏(itzzBSエナGロードスター)を0.14秒凌いで優勝。復活を告げる勝利をもぎ取った。

 シーズン5勝目をあげた小俣はこれで4年連続の全日本チャンピオンを確定。またSA2クラスの高江淳(DLオイチェΩBPFインテグラ)も小俣同様、今季5勝めをマークして2年連続のタイトルを確定させた。さらにSA4クラスでも菱井将文(BSレイズ・クスコランサー)がオーバーオールウィンとなる1分31秒783というスーパーベストを叩き出して、王冠をたしかなものとしている。

 一方、対照的に激戦区となっているPN3クラスは西野洋平(BSカローラ栃木ALEX86)がライバル、ユウ(BSエボitzz NTL 86)に先んじる今季4勝目を獲得。同じくマッチレースとなっているPN4クラスでは野島孝宏(DLレイズWMLubランサー犬)が4勝めをあげてタイトルレースのリードを僅かながらも広げている。SA1クラスでは一色健太郎(DLitzzLtRSKシビック)が3連勝を飾って遂にランキングトップに躍り出た。

 SC部門では西原正樹(乱人アクアBS12インプレッサ)がぶっちぎりのタイムで3戦ぶりの勝利を獲得。PN2クラスでは山野哲也(EXEDY 12D 124)が盤石の7勝目をマークし、SA3クラスでは久保真悟(DLエリアS・阪神EXIGE)が今季初優勝。ロータスエキシージでの念願のファーストウィンを手に入れている。

PN1クラスは小俣洋平がクラス移籍1年目で並みいる強豪たちを抑えてチャンピオンを確定させた。
PN2クラスは山野哲也が今回もライバル達に隙を与えず7勝目をマーク。
PN3クラスは西野洋平がライバル、ユウを0.1秒の僅差で下して4勝目をあげた。
PN4クラスでは野島孝宏がこちらも0.1秒差でライバル茅野成樹をヒート2で逆転して優勝。
SA1クラスでは2連勝の勢いを持ち込んだ一色健太郎が今回も大差をつけて優勝をさらった。
SA2王者、高江淳は逆転タイトルを狙う若林拳人を0.068秒かわす限界の走りでV2を確定。
SA3クラスでは久保真悟が快勝。ロータスエキシージでの初優勝を手に入れた。
SA4クラスでは菱井将文がヒート1のパイロンタッチから逆転で5勝目をさらってタイトルを確定させた。
SCクラスはヒート1から断トツのタイムを叩き出していた西原正樹がヒート2も快走を見せて優勝。
第7戦でチャンピオン確定のSA3クラスの西森顕は仕事で海外勤務となるため、今シーズンはラストランとなった。NSXマイスターの近い将来の復帰を期待したい。
今回も選手会によるパレードランなどのファンサービスが行われ、好評を博した。
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