宮田莉朋とエナム・アーメドで勝利を分け合ったF3 SUGO大会

レポート レース

2019年8月2日

2019年の全日本F3選手権第6大会がスポーツランドSUGOで開催され、第13戦と第15戦は宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)が優勝。第14戦は、前回富士大会で自身初優勝を飾ったエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark)がシーズン2勝目を挙げた。

今大会で2勝を挙げたことで、28ポイント差まで詰め寄ることができた宮田莉朋。残る5戦でのポイント争いに注目したい。

2019年全日本フォーミュラ3選手権第13戦・第14戦・第15戦
開催日:2019年7月27~28日
開催地:スポーツランドSUGO(宮城県村田町)
主催:株式会社菅生、SSC

 3レースが行われた今大会、マスタークラスにシーズンエントリーしていた山口大陸(TAIROKU RACING)が欠場、代役としてスーパーフォーミュラに参戦中のハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)が出場した。

 第13戦と第14戦のスターティンググリッドは公式予選で決定。第15戦は、第13戦の決勝結果がそのままスターティンググリッドとなった。

 予選で最速タイムを記録したのは宮田で、第13戦のポールポジションを獲得。セカンドベストタイムではアーメドが勝り、第14戦で自身初のポールポジションを手に入れた。ランキングトップのサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark)は第13戦が2番グリッド、第14戦が3番グリッドとなった。

 第13戦は、27日午後に行われた。好スタートを切った宮田が、2周目に入る1コーナーでコースオフ。フェネストラズに並びかけられるが、なんとかトップを守り切った。接近戦になったのはこの序盤のみで、体勢を立て直した宮田はファステストラップを連発してフェネストラズを突き放す。

 フェネストラズも自己ベストタイムを並べて追いかけるが差を縮めることができず、宮田がトップチェッカーを受けて今シーズン4勝目を飾った。3位には、4番グリッドからスタートで1台をかわした小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)が入った。

6月に開催されたSUGO大会の第9戦を彷彿とさせる、フルマーク(ポールポジション&ファステスト&優勝)での勝利となった宮田莉朋。
第13戦の表彰式。左から2位のサッシャ・フェネストラズ、1位の宮田、3位の小高一斗が登壇した。

 28日の第14戦は、アーメドがポール・トゥ・ウィン。第13戦で失敗したスタートを今度はうまく決めた。その後方では、3番手スタートのフェネストラズが宮田をとらえてポジションアップ。その後、上位陣の順位変動のない展開になったが、一方でファステストラップをめぐる争いがヒートアップ。

 宮田、アーメドらが自己ベストラップを塗り替えていくが、最終的にはフェネストラズがこの1ポイントをもぎ取った。トップチェッカーを受けたアーメドは、初優勝は暫定表彰式後の繰り上げ優勝だったため、今回初めて表彰台の頂点に上がることに。3位には宮田が入った。

ポイントランキング3番手のエナム・アーメドが実力を存分に発揮し、見事ポール・トゥ・ウィンを飾った。
アーメドがF3参戦で初の表彰台の頂に登った第14戦。フェネストラズと宮田が両サイドに立った。

 第15戦は、この週末で一番長い25周のレース。気温も30℃を上回るタフな戦いになった。上位陣は順当なスタートを切り、宮田、フェネストラズ、小高というトップ3は変わらず。宮田が快調にベストタイムを重ねていく一方、フェネストラズはペースが上がらず一時は小高に迫られるほど。接近戦にはならなかったが、宮田を追いかけることはできなかった。

 これで宮田は今大会2勝目、シーズン5勝目をマーク。ファステストラップも記録し、フェネストラズとのポイント差は28ポイントとなった。

ホールショットを奪った後は、序盤から好タイムを連発。宮田は自分のペースで逃げ切って勝利した。
第15戦の表彰台は奇しくも第13戦と同じ顔ぶれとなった。フェネストラズはポイントリーダーをキープ。
負傷で欠場のシャルル・ミレッシの代わりにOIRC team YTBの7号車に乗った、ベルギー出身のエステバン・ムース。
スーパーフォーミュラ選手権に参戦中のハリソン・ニューウェイがスポットでフォーミュラ3に参戦!

フォト/石原康 レポート/皆越和也

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