F3富士大会、エナム・アーメドが初優勝を含む連続表彰台

レポート レース

2019年7月23日

2019年の全日本フォーミュラ3選手権第5大会(第11戦・第12戦)が、7月13~14日に富士スピードウェイで開催。第11戦はチャンピオンを争うランキングのトップ2がまさかのノーポイントに終わる中、エナム・アーメド(B-Max Racing with motopark)が自身初優勝を飾った。

第12戦、1-2フィニッシュをシャンパンファイトで喜び合うB-Max Racing with motoparkのサッシャ・フェネストラズとエナム・アーメド。

2019年全日本フォーミュラ3選手権第11戦・第12戦
開催日:2019年7月13~14日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C

 週末を通して天候に恵まれなかった今大会。13日の公式予選はなんとかドライコンディションのもとで行われ、ポイントランキング2番手の宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)が第11戦、第12戦ともにポールポジションを獲得した。フロントローにはポイントリーダーであるサッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark)が並び、2列目には小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)と大津弘樹(THREEBOND RACING)が続いた。

 第11戦は13日午後にスタート。スタート直後は宮田とフェネストラズのトップ争いが注目されるが、コカ・コーラコーナーまで続いたバトルは宮田が制した。

 また小高と大津、5番手スタートのアーメドによる3番手争いも接近戦。大津とアーメドが小高をかわし、1つずつポジションアップを果たした。しかし、その後方で2台が接触するアクシデントが発生。1台が車両をコースサイドに止めてしまい、これによりセーフティカーが導入された。

 5周目にリスタートが切られると、再びトップ争いが激しくなる。宮田とフェネストラズの争いに大津が加わり、1コーナーへは3ワイドで入っていくが、大津は止まり切れずにコースアウト。その隙を突いてフェネストラズが宮田をかわしトップに浮上した。大津は背後のアーメドにもかわされ4番手となる。

 フェネストラズは2番手以降を引き離し独走態勢を築くが、終盤に入りセーフティカー明けリスタート時のスタート違反によるドライブスルーペナルティが出された。これで再び首位に返り咲いた宮田がトップチェッカーを受け、アーメド、大津の順でゴールした。

 しかしレース後に宮田は車両違反により、失格の裁定を受けることとなった。これで2位以降が繰り上げとなり、アーメドが全日本フォーミュラ3選手権で初優勝を飾ることに。2位は大津、3位は大湯都史樹(TODA RACING)となった。フェネストラズは7位まで追い上げたがこのレースはノーポイントに終わった。

レース10周目以降は1分39秒台と安定したラップタイムを刻み、14周目にはファステストも叩き出したアーメドが優勝。
暫定表彰式の後、宮田莉朋の車両に違反が見つかったため、アーメドが繰り上がって1位となり、大津弘樹が2位に。
一時はコースアウトを喫して順位をドロップしたものの、オートポリス大会以来の表彰台となる大津。
8番手スタートから華麗な追い上げを見せた大湯都史樹だが、アーメドには届かず3位入賞。

14日に行われた第12戦は、スタートでフェネスラズが宮田をかわしトップに立ち宮田は2番手に後退。予選5番手のアーメドがスタートダッシュを成功させて3番手に浮上した。

フェネストラズはファステストラップの更新を続けながら宮田との差を広げていき、逆に宮田はアーメドに迫られてしまう。終盤、最終コーナーで宮田に勝負を仕掛けたアーメドは、コカ・コーラコーナーで2番手にポジションアップした。後方での争いをよそに、フェネストラズがトップチェッカーを受けて今季6勝目をマーク。アーメドが2位に入り、B-Max Racing with motoparkが1-2フィニッシュを飾った。

前日の第11戦では痛恨のドライブスルーペナルティを受けたフェネストラズ。第12戦で優勝を決めてキッチリと雪辱を果たした。
B-Max Racing with motoparkの1-2フィニッシュ、そしてカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sが続いた。
ストレート勝負では分が悪いと判断したアーメドは、16周目のコカ・コーラコーナーで宮田をかわして2位。
シリーズチャンピオン獲得に強い意気込みで臨んだ富士大会の宮田。3位に入賞するも34ポイント差と引き離されてしまった。

フォト/石原康、JAFスポーツ編集部 レポート/皆越和也

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