『雨でも踏み切る』激走バトルが展開。PN4は野島孝宏が値千金の3勝目をマーク!

レポート ジムカーナ

2019年7月19日

全日本ジムカーナ選手権は四国愛媛のハイランドパークみかわで第7戦が行われ、雨と霧に翻弄される中、各クラスで熱戦が繰り広げられた。

2019年JAF全日本ジムカーナ選手権第7戦 スーパースラロームIN久万高原
開催日: 2019年7月13~14日
開催場所: ハイランドパークみかわ(愛媛県久万高原町)
主催:ETOILE、SETOKAZE、DCR

 全日本ジムカーナ選手権は中盤戦の最後を締め括る第7戦が四国愛媛のハイランドパークみかわで開催された。第2戦のツインリンクもてぎ南コースに続く今季2度目のフルパイロンジムカーナとなったこのコースは、全日本久万高原ラリーのサービス会場として使われる元スキー場の駐車場。台形状となっているため、コース設定の自由度が高く、中速コーナーの設定も可能だ。

 駐車場の入口付近に向かって緩やかな下りの傾斜がついているため、雨が降っても溜まりにくく、逆に路面上の細かい砂を流してくれることでグリップが上がるという珍しい現象が起きるコースでもある。今回の一戦は前日の雨が残り、ウェット路面でスタート。決勝日も時折、雨が降り出すという不安定なコンディションとなり、第2ヒート後半のSA部門からは本格的な雨となった。

 だが、この『好機』を捉えたドライバー達が続々と逆転で優勝を飾った。まずSA1クラスでは、ヒート1でパイロンタッチを喫して幻のベストタイムに終わった四国の一色健太郎が、ヒート2の後半で鋭いパイロンワークを見せて、昨年、全日本初優勝を飾ったホームコースでの一戦を再び制した。SA2クラスの高江淳もヒート1のミスコースを帳消しにする走りで、みかわ2連勝を飾っている。

 SA3クラスでは、ただ一人、開幕6連勝をキープしていた西森顕が、2ヒートとも圧巻のタイムを叩き出しながらも、まさかのパイロンペナルティ。中部の梅村伸一郎がロータスEXIGEでは初となる勝利をもぎ取ったが、西森が全日本チャンピオンを確定させている。

 SA4クラスでは菱井将文が総合でも2番手を1秒以上もぶっちぎる1分14秒984という驚愕のタイムでシーズン4勝目を飾った。またSC部門では大橋渡が西原正樹を2本とも力で押さえつけるベストタイムを連取してシーズン2勝目を飾っている。

 PN部門では小林規敏が今季2勝目をあげ、同じitzzカラーのロードスターに乗る小俣洋平のチャンピオン確定に待ったをかけたが、PN2クラスでは山野哲也がヒート1のタイムで逃げ切って今季6勝目を獲得。チャンピオン確定ドライバー一番乗りを果たした。

 PN3クラスでもユウが山野同様、1本目のタイムで逃げ切って、ライバル西野洋平と並ぶ3勝目をマーク。残り3戦でのマッチレースに持ち込んだ。同様にPN4クラスも、野島孝宏がヒート1のタイムで、負けられない一戦を制して3勝目をマーク。ライバルの茅野成樹はヒート1、総合でも中間ベストとなるタイムを奪うなど、切れ味鋭いターンを見せたが、後半区間で盛り返した野島を逆転することは叶わず、2番手にとどまった。

第5戦名阪以来の今季2勝目をマークしたPN1クラス小林規敏。
PN2クラスでは山野哲也が6勝目をマークし、通算19度目の全日本ジムカーナチャンピオンを確定させた。
PN3はユウがシーズン3勝目をあげ、首位を行く西野洋平との差を一気に詰めた。
エボXの2台がスリリングなバトルを展開したPN4は茅野(左)を下した野島(中)が3勝目をあげてシリーズ首位をキープ。3位には沖縄から参戦の石原昌行(右)が入った。
SA1は前戦スナガワを制して波に乗る一色健太郎がホームコースでも冴えた走りを見せて早くも4勝目をマーク。
SA2はヒート1、ミスコースに沈んだ高江淳が逆転優勝。V2に繋がる貴重な4勝目をあげた。
SA3は中部のテクニシャンとして知られる梅村伸一郎が今季初の1勝をゲットした。
SA4は今季絶好調の菱井将文がスーパーベストを叩き出して圧巻のオーバーオールウィンに輝いた。
SCは大橋渡が今季2勝目をあげて、シリーズリーダーの座を守った。
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