ホンダF1、待望の復帰後初優勝。マックス・フェルスタッペンが13年ぶりとなる勝利をもたらす。

レポート レース

2019年7月5日

フォーミュラ1世界選手権は6月30日、オーストリアのレッドブル・リンクで第9戦が行われ、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(Aston Martin Red Bull Racing)が今季初優勝。ホンダにF1復帰後初となる記念すべき1勝をもたらした。

2019 FIA F1世界選手権シリーズ 第9戦 オーストリアグランプリ
開催日: 2019年6月30日
開催地:レッドブル・リンク(オーストリア)

 エースドライバーであるフェルスタッペンは予選から好調で、Q3を3番手で終えたが、2番手を獲得したルイス・ハミルトン(Mercedes AMG Petronas Motorsport)が予選後の審議でグリッド降格の裁定が出たため、今季最高位となるフロントローの2番グリッドから決勝に臨むことになった。

 スタートに失敗したフェルタッペンは7位までポジションダウンするが、5番手まで回復して31周目にピットイン。ハミルトンの前、4番手でコースに復帰することに成功すると、その後はセバスチャン・ベッテル(Scuderia Ferrari)、バルテリ・ボッタス(Mercedes AMG Petronas Motorsport)を見事なオーバーテイクショーでパス。残り3周でシャルル・ルクレール(Scuderia Ferrari)をパスして遂に首位に躍り出ると、リードを守り切ってトップチェッカーを受けた。

 ホンダのF1での優勝は、2006年の第13戦ハンガリーGPでジェンソン・バトンが勝利を飾って以来、13年ぶりで、2015年にF1に復帰してからは初の1勝となった。今回の一戦が行われたレッドブル・リンクは、チームの本拠があるオーストリアにあるサーキット。まさにチームのホーム・グランプリでホンダは最高の結果を残した形だ。

「第2スティントでのマシンが素晴らしい力を発揮してくれたことが勝利の決め手になった。バルテリをパスしたら、勝てるかもしれないと思えたので最後まで全力でプッシュしたよ」とフェルスタッペン。ポディウムで感涙のシャンパンファイトを見せた田辺豊治 HONDA F1テクニカルディレクターは「ようやく本当の意味での一歩を踏み出すことができた。さらに戦闘力を上げて戦っていく」と力強くコメントした。ホンダのホームグランプリとなる10月の日本GPで、今回の優勝劇が再現されることを期待したい。

表彰式では田辺F1テクニカルディレクターがポディウムに招かれるサプライズな演出も。勝利のシャンペンファイトも演じた。
併催されたFIA F2でも、今年からシリーズに復帰した松下信治が今季初優勝。日本勢が大活躍を見せたレースウィークとなった。
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