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2019-05-23
悪天候のオートポリスで快走! 関口雄飛が今季2人目のウィナーに

鈴鹿サーキットでの開幕から約1ヶ月、大分・オートポリスで開催されたスーパーフォーミュラ第2戦は、天候波乱の中で、16番グリッドの関口雄飛が他を圧倒する走りで逆転勝利した。

 

 

2019年JAF全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦
開催日: 2019年5月17~19日
開催地: オートポリス(大分県日田市)
主催: APC、(株)オートポリス

 

 5月19日、全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2戦が大分県日田市にあるオートポリスで開催された。悪天候により18日(土)に予定されていた公式予選が翌日にずれ込み1デイ決戦となった今大会は、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が後続を突き放す圧倒的な強さを見せて勝利した。

 

 専有走行が行われた17日(金)こそ青空が見えていたオートポリス。しかし、翌土曜には朝から時折強い風雨が吹き荒れる、先が読めない天候に見舞われてしまった。そのため、午前中のフリー走行は開始時間が30分見送られ、当初の予定よりも短いセッションとなってしまう。

 

 この気まぐれな天候は午後になっても回復せず、結局、15時から予定されていた公式予選はキャンセル。天気予報では19日(日)は天候が落ち着く情報もあったため、日曜午前中に予定されていたフリー走行の枠を使って、40分間の計時予選を行うスケジュールに変更された。

 

 しかし、一夜明けても風雨は収まらず、むしろ強まったように感じる天候となってしまう。

 

 公式予選は前日のアナウンスどおりに8時45分に開始されたが、6分が経過したところで車両2台のクラッシュにより赤旗が掲示されてしまう。その後も、セッション再開後5分ほどで2度目、そして再開後3分ほどで3度目の赤旗が掲示されるという、異例の事態となってしまった。

 

 これら度重なるセッション中断により、多くのドライバーはタイヤのウォームアップすら困難な状況に陥っていた。そんな状況でも果敢にタイムアタックへ挑んだが、満足なアタックラップをこなせた車両は少ないという状況だ。

 

 それでもルーキー坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)が1分46秒770でトップタイムを計測したが、赤旗掲示のタイミングに掛かったため抹消され、2番手タイムとして1分47秒602を計測していた国本雄資(ORIENTALBIO KONDO SF19)が決勝のポールポジションを獲得することになった。

 

 2番手には再度のアタックで1分47秒877を計測した坪井、3番手は1分48秒059をマークした福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION M5Y SF19)、4番手は1分49秒331の中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM'S SF19)、5番手は1分49秒台のルーカス・アウアー(Red Bull SF19)、6番手には1分50秒台の石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)がつけている。

 

 午後になると雨は止み、グリッドウォークが始まる頃には強い日差しが降り注いだ。強い風が吹き付けていたため路面も乾いてきたことから、54周の決勝レースはドライコンディションで行われた。

 

 グリッド最前列の2台はソフトタイヤを装着、予選3位以降ではほとんどのマシンがミディアムタイヤを装着し、決勝レースがスタートした。

 

 そしてオープニングラップで、いきなり山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION M1S SF19)や山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19)、石浦や大嶋和也(UOMO SUNOCO SF19)らのミディアムタイヤ勢がピットに入りソフトタイヤに交換。その隙に16番グリッドからソフトタイヤを装着してスタートした関口は8位まで大幅にジャンプアップした。

 

 そして、ほぼ同時にダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN SF19)がスピンを喫してコース上にストップしたため、セーフティカーが導入されることに。

 

 このタイミングで半分以上のマシンがピットインを選択し、コース上にとどまったのはトップの国本、関口、牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)の3人。8周目にレースが再開されると4位以下に対してピットストップ分のマージンを稼ぐべく、3台はプッシュしていった。

 

 中でも関口は13周目の1コーナーで国本を捕らえると、ベストタイムを連発しながら2位以降を一気に突き放していく。国本はなかなかペースが上がらず、その後も牧野、タイヤ交換をすでに済ませた山本らにもかわされて順位を下げることになった。

 

 関口は40周を終えてようやくピットインしてミディアムタイヤに交換。この直前には、すでにピットを消化している事実上の首位・山本との差を45秒以上に広げており、ホームストレート約1本分のギャップを残してコースに復帰することができた。

 

 ソフトタイヤのデグラデーションでラップタイムが落ち込む山本に対して、他のドライバーがなかなか使いこなせないでいるミディアムタイヤを装着した関口は、山本と同等の1分31秒台のラップタイムを刻んで残り周回を駆け抜けた。

 

 開幕戦の鈴鹿ではポール獲得ながら悔しい結果に終わった牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING SF19)はソフトタイヤを装着したまま関口の前を走り続けたが、フィニッシュ直前でミディアムタイヤに変更。この結果、晴れて首位に立った関口がトップチェッカーを受けた。

 

 関口は昨年第6戦岡山大会以来となる勝利を飾り、終盤はタイムの落ち込みが激しかった山本は2位に留まったものの、2戦連続で2位ということでドライバーランキング首位に浮上。オートポリスを得意とする大嶋が3位となり、2年ぶりの表彰台獲得で久々の笑顔を見せた。

 

 また、ピットインを引っ張った牧野は4位、福住は5位、牧野と同様に鈴鹿では辛酸をなめたアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING SF19)が6位を獲得して、TCS NAKAJIMA RACING勢の存在感を見せつけた。

 

パルクフェルメでは、喜びを爆発させるというよりは、安堵の表情を見せた関口雄飛。そして神妙な表情の星野一義監督と肩を組み、最後まで声援をくれた九州のファンのエールに応えた。

 

日本人が上位を独占したオートポリスの表彰台。関口は昨年の岡山大会以来の優勝、大嶋和也は2年ぶりの表彰台獲得。そして2戦連続2位を獲得した山本尚貴はポイントリーダーに躍り出た。

 

レース展開を冷静に読み切った山本だったが、関口が築いたマージンを覆せず2位留まり。しかし、17番グリッドからのジャンプアップはさすが。

 

スタート直後にソフトタイヤへ交換した大嶋。一昨年の同大会に続く、3位表彰台を獲得した。

 

最後までトップを走り続けた牧野任祐は、最後の最後に交換したミディアム装着後も光る速さを見せて4位。3番グリッドの福住仁嶺は随所で追い上げを見せたが5位フィニッシュ。

 

土曜のフリー走行は激しく水煙が上がる苦しい路面。アレックス・パロウは6位に終わった。

 

ピットロード出口に陣取るKONDOレーシング。場所の利を活かして国本雄資がポールポジションを獲得したものの、降雨を考慮したセットが裏目に出て決勝は16位にまでポジションダウン。

 

土曜の公式予選が日曜午前に変更され、予選と決勝がワンデーで実施されたオートポリス大会。スーパーフォーミュラ決勝前には奇跡的に天候が落ち着き、ドライ路面でのレースが実現した。