全日本F3オートポリス大会、フェネストラズが3連勝でシリーズ首位に!

レポート レース

2019年5月23日

スーパーフォーミュラ選手権第2戦と併催されたJAF全日本フォーミュラ3選手権は、B-Max with motopark F3のサシャ・フェネストラズが3連勝を獲得して、オートポリスを完全制覇した。

2019年JAF全日本フォーミュラ3選手権第3戦・第4戦・第5戦
TCR Japan Series 2019 Rd.1
N-ONE OWNER'S CUP 2019 Rd.4

開催日:2019年5月18~19日
開催地:オートポリス(大分県日田市)
主催:APC、(株)オートポリス

 2019年JAF全日本フォーミュラ3選手権第2大会が大分県日田市のオートポリスで開催。今大会は第3戦、第4戦、第5戦の3レースが行われ、サッシャ・フェネストラズ(B-Max Racing with motopark F3)がポールポジション、ファステストラップもすべて記録して3連勝を飾った。

 第2大会は3レース開催のため、スターティンググリッドは公式予選のベストタイムで第3戦グリッドを、セカンドベストタイムで第4戦グリッドを決定。第5戦のグリッドは第3戦の決勝結果により決定する。

 土曜の午前に行われた公式予選では、フェネストラズが2位以下に1秒以上の大差をつけて2戦ともポールポジションを獲得。大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が2位につけた。

 土曜の午後に実施された14周の第3戦は、雨と強い風のためにセーフティカー(SC)スタートとなった。3周でSCは隊列を離れ、実質的にレーススタート。

 フェネストラズはリスタートをうまくこなしてポジションを守り、大湯以降を引き離していく。雨の中、トップの位置でウォータースクリーンがないことも味方につけてベストラップを更新。気が付けば大湯に7秒以上の大きな差をつけてトップチェッカーを受けた。

 日曜の午前には14周の第4戦決勝レースがスタート。この日も雨、風ともに強く、第3戦同様にSC先導で決勝レースが始まった。

 4周目にリスタートが切られ、フェネストラズがトップをキープ。大湯は第3戦よりもフェネストラズとの距離を詰めてのスタートには成功したが、順位を入れ替えるまでは至らず2位のまま。

 両者の差は少しずつ開いていったが、5周目に1コーナーで1台のマシンがクラッシュしコースサイドに停まってしまったため、ふたたびSCが導入。8周目のリスタートが切られたものの、レース終盤、今度は最終コーナーで2台のマシンが接触でコースアウトしたためSCが入る。

 13周目にレース再開となったが、レースの残り時間が2分を切っており、残り周回数を走り切ることはできず、この13周目がファイナルラップとなった。

 リスタートに向けてアクセルを踏んだフェネストラズは、水たまりに足元をすくわれて挙動を乱したものの、大湯の猛攻をしのぎ切って今季3勝目をマークした。

 スーパーフォーミュラ決勝後に行われた第5戦は、この週末で最も周回数の多い21周のレース。スタート直前に雨が降り始めたものの、SCが入ることなくスタンディングスタートで始まった。

 ここで好スタートを切ったのが大湯。トップで1コーナーに入っていくと、レース中盤までフェネストラズとの差を広げていった。

 しかし、途中から完全なウェット路面となり、フェネストラズのプレッシャーに何とか耐えていた大湯も、16周目の1コーナーでフェネストラズにかわされて2番手に落ちてしまう。

 トップに返り咲いたフェネストラズは、ファステストラップも記録して大湯を突き放してフィニッシュ。結局、フェネストラズはこの週末をフルマークで終え、ポイントランキングでも後続に19ポイント差をつけてトップに浮上した。

 3戦連続で2位表彰台となった大湯がランキング2位、ウィーク通じて1ポイントの獲得に終わった宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がシリーズ3位。第3戦と第4戦で3位表彰台を獲得したエナム・アーメド(B-Max Racing with motopark F3)がランキング4位につけている。

 今大会では、スーパーフォーミュラの併催レースとして新しく始まった「TCR Japan Series 2019」の開幕戦が行われ、土曜に行われた「サタデーシリーズ」ではマシュー・ホーソン(Honda CIVIC TCR)がオーバーオールクラスをポール・トゥ・フィニッシュ。混走するジェントルマンクラスでは、WTCCマイスターのYUKE TANIGUCHI(Honda CIVIC TCR)が優勝した。

 日曜に行われた「サンデーシリーズ」では、ポールスタートの篠原拓朗(Audi RS3 LMS)がまさかのスローダウン。代わってトップに立った金丸ユウ(Honda CIVIC TCR)が危なげなく逃げ切ってオーバーオールクラス優勝。ジェントルマンクラスはウィーク通じて激しいバトルを展開したツーリングカーのベテラン・塩谷烈州(Honda CIVIC TCR)が優勝した。

 また、土曜にはN-ONE OWNER'S CUP 2019 Rd.4も開催され、他を圧倒するタイムで公式予選を席巻した岩間浩一(HCM☆SUPER☆N-ONE)がポール・トゥ・フィニッシュ。

 第2戦鈴鹿のウィナー坂井拓斗(HCM☆T&T☆N-ONE)が2位で意外にもオートポリス初表彰台を獲得、中西正峰(HCM☆貴の園☆N-ONE)が3位で自身初表彰台を獲得。

 この結果、ホンダカーズ三重勢にとっては初の表彰台独占を実現。悪天候のレースながら大きな収穫を得られたオートポリス大会となった。

SCスタートとなった全日本F3第3戦。レースはサシャ・フェネストラズと大湯都史樹が後続を引き離す展開。
フェネストラズが大湯に約7秒差で第3戦優勝。2位は大湯、燃料不足に悩まされたエナム・アーメドが3位に。
全日本F3第4戦も雨天に見舞われたためSCスタート。多重クラッシュなどによりSCが何度も入る荒れたレースに。
SC解除後のファイナルラップでファステストをマークする離れ業を成し遂げたフェネストラズが2連勝。表彰台は第3戦と同じ顔ぶれに。
全日本F3第5戦はスタンディングスタート。3ワイドの1コーナーを制したのは大湯で、序盤は2番手フェネストラズを引き離した。
追い上げを防ぎきれず、大湯は首位を明渡すことになり、フェネストラズがオートポリス3連勝。3位には大津弘樹が入った。
TCRJサタデーシリーズのオーバーオールクラスは、KCMGのシビックTCRを駆るマシュー・ホーソンが首位を独走。
オーバーオールクラスでポール・トゥ・ウィンのホーソン。そして、ジェントルマンクラス優勝はWTCC参戦経験豊富なYUKE TANIGUCHI。
TCRJサタデーシリーズ第1戦オーバーオールクラス表彰台。優勝はホーソン、2位はアウディRS3を駆る篠原拓朗、3位は直前に参戦が決まった金丸ユウ。
TCRJサタデーシリーズ第1戦ジェントルマンクラス表彰台。優勝はYUKE TANIGUCHI、2位はアウディRS3のYOSHIKI、3位はゴルフGTIを駆るHIROBON。
TCRJサンデーシリーズのオーバーオールクラスは、チーム郷からシビックTCRでの参戦が叶った金丸ユウ。ポールの篠原拓朗は車両トラブルで最下位に。
F3アジアのブリラム大会翌日に嬉しい知らせが届いた金丸がTCRJ初勝利。2レースとも激しい体当たりバトルを展開した塩谷烈州がジェントルマン優勝。
TCRJサンデーシリーズ第1戦オーバーオールクラス表彰台。優勝は金丸ユウ、2位はマシュー・ホーソン、3位はゴルフGTIを駆る松本武士。
TCJRサンデーシリーズ第1戦ジェントルマンクラス表彰台。優勝はHIROBONとの首位争いを制した塩谷烈州、2位はHIROBON、3位はYUKE TANIGUCHI。
N-ONE OWNER'S CUP Rd.4は、後続に約2秒差を付けてポールポジションを獲得した岩間浩一がポール・トゥ・フィニッシュ。
2位は「父の実家でもある九州なのに、今まで表彰台にすら上がれなかった」と語る坂井拓斗。
3位はホンダカーズ三重の隠し玉、今シーズンはポイントリーダーをひた走る中西正峰。
今大会はホンダカーズ三重勢が表彰台を独占。「予選でワンツースリーを獲れたので、決勝もチームで表彰台を獲るために、レース後半は少し慎重な走りになりました」とは岩間浩一店長。
Rd.4表彰台。優勝は岩間浩一、2位は坂井拓斗、3位は中西正峰。これまでは、それぞれが表彰台に上がったことはあったが、チームで表彰台を独占したのは初めてだったとか。
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