OK部門の第1戦は最後尾スタートの井本大雅が、第2戦はベテラン・佐々木大樹が鈴鹿を制す

レポート カート

2019年5月9日

国内カートレースの最高峰、全日本カート選手権OK部門の2019シリーズが鈴鹿サーキット国際南コースで開幕した。第1戦では井本大雅(TAKAGI PLANNING)が大逆転で初優勝。第2戦では佐々木大樹(TONYKART RACING TEAM JAPAN)が独走優勝を果たした。

2019年は鈴鹿からスタートしたOK部門。ルーキーやベテランが入り混じる30名のドライバーたちが頂点を目指す。

2019年JAF全日本カート選手権OK部門 第1戦/第2戦
2019年JAF全日本カート選手権FS-125部門/FP-3部門 西地域第2戦

開催日:2019年4月27~28日
開催地:鈴鹿サーキット国際南コース(三重県鈴鹿市)
主催:SMSC

 OK部門の2019シリーズ最初の大会に参加したのは、30名のドライバーだ。2018年のチャンピオン佐藤蓮と同シリーズ3位の名取鉄平がここを卒業、替わって10名のルーキーが参入し、顔ぶれは大きく入れ替わった。

 その第1戦を制したのは、17歳の井本だった。トラブルのため予選ヒートをスタートできず、決勝を最後尾から開始することとなった井本は、ほぼ新品のタイヤにも後押しされてみるみるポジションアップ。残り4周でトップを争う2台を捕らえると、残り2周で先頭に立って、OK部門3年目の初優勝を飾った。

 ライバル全車を抜き去る大逆転劇、加えてブリヂストンタイヤ優勢の下馬評を覆し、ダンロップにドライで久々の勝利をもたらす快挙に、井本は「1台1台抜いていこうと思って走っていたら、トップに追い付いていました」と喜びを噛みしめていた。

 2位は佐々木。3番手でゴールした高橋悠之(TONYKART RACING TEAM JAPAN)はスタート違反で6位に降格となり、代わって10番グリッドから順位を上げた16歳の大草りく(nutec.LCT brioly)がデビュー戦で3位表彰台に登壇。佐々木とゴール間際までトップ争いを繰り広げた山田杯利(Team EMATY)は4位という結果になった。

 第2戦の決勝では、佐々木が3番グリッドから2周でトップに立つと、チームメイトの高橋とともに3番手以下とのギャップをぐいぐいと広げ、レース中盤からは高橋も引き離して貫禄の勝利を遂げた。「思うようにいかない部分もある大会だったけれど、結果的に優勝できて良かった」と佐々木。

 高橋は2位のままフィニッシュ。3位には、予選DNSで28番グリッドから決勝をスタートした皆木駿輔(Croc Promotion)が入り、OK部門3年目での初表彰台を獲得した。

 同時開催の全日本・西地域第2戦。FS-125部門では、居附明利(Formula Blue Ash)が奥田もも(HRS JAPAN)とのマッチレースの末に逆転で優勝して、開幕2連勝を果たした。2番手でチェッカーを受けた奥田はフロントフェアリングのペナルティで3位に降格。繰り上がって2位の向山拓人(トレンタクワトロ鈴鹿)は、デビュー3戦目での初ポイント獲得で表彰台に立つこととなった。

 出走26台のにぎわいとなったFP-3部門では、大島良介(RS-1)、高村宏弥(Higuchi racing team)、村松伸一(ハラダカートクラブ)の3台が見応えのあるトップ争いを展開。村松が積極的に前へ出るレースで優勝を飾り、高村が2位、大島が3位となった。

 ジュニアカート選手権・西地域第2戦。FP-Jr部門ではポールの迫隆眞(ERS with Hometec)が近江川暖人(ATEAM Buzz Motorsport)の追撃を退けて初優勝。FP-Jr Cadets部門では中井陽斗(Team EMATY)が松本琉輝斗(Energy JAPAN)とのバトルに競り勝って初優勝を飾った。

OK部門の第1戦で見事勝利した井本大雅。最後尾スタートから怒涛の追い抜きを見せて初優勝。
左から2位の佐々木大樹、1位の井本大雅、3位の大草りく、4位の山田杯利、5位の渡会太一、6位の高橋悠之が、OK部門第1戦の表彰台に登壇。
続くOK部門の第2戦で優勝したのは、終始安定した走りで他の追随を許さなかった佐々木大樹。
左から2位の高橋悠之、1位の佐々木大樹、3位の皆木駿輔、4位の井本大雅、5位の木内秀柾、6位の朝日ターボが、OK部門第2戦の表彰台に登壇。
FS-125部門西地域は、前戦の琵琶湖スポーツランドに続いて居附明利が優勝を掴み取った。
左から2位の向山拓人、1位の居附明利、3位の奥田もも、4位の真弓陽、5位の白河瀬楠、6位の鎌苅一希が、FS-125部門西地域の表彰台に登壇。
FP-3部門西地域はトップ3台が激しいバトルを展開。これを制した村松伸一が優勝した。
左から2位の高村宏弥、1位の村松伸一、3位の大島良介、4位の坂裕之、5位の国宗新大、6位の伊藤僚我が、FP-3部門西地域の表彰台に登壇。
FP-Jr部門西地域は迫隆眞が後続を引き離してポールトゥウィンで初優勝!
左から2位の近江川暖人、1位の迫隆眞、3位の小椋梓、4位の安藤哉翔、5位の加藤大翔、6位の片桐涼雅が、FP-Jr部門西地域の表彰台に登壇。
FP-Jr Cadets部門西地域は、松本琉輝斗との接戦を制した中井陽斗が優勝した。
左から2位の松本琉輝斗、1位の中井陽斗、3位の中井悠斗、4位の佐藤こころ、5位の松土稟、6位の伊藤聖七が、FP-JrCadets部門西地域の表彰台に登壇。

フォト/小竹充、JAFスポーツ編集部 レポート/水谷一夫

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