好バトルが続いたJN1クラスは勝田範彦WRXが今季初優勝

レポート ラリー

2019年3月25日

2019年JAF全日本ラリー選手権第2戦
新城ラリー2019 Supported by AICELLO

開催日:2019年3月15日~17日
開催場所:愛知県
主催:MASC

全日本ラリー選手権は3月15~17日、愛知県でシリーズ第2戦となる新城ラリーが行われ、JN1クラスでは勝田範彦/石田裕一組(ラックSTI 名古屋スバル DL WRX)が奴田原文雄/佐藤忠宜組(ADVAN-PIAAランサー)との激闘を制して、今季初優勝を飾った。

 これまで秋にシリーズ最終戦として開催されることが恒例だった新城ラリーは、今年は3月、ターマックラリー初戦となる第2戦として組み込まれた。昨年の最終戦から実質4ヵ月という短いインターバルを挟んでの開催だ。

 昨年はNEWステージも加わるなど、勝負の舞台となるSSもバラエティに富んだ設定となった新城ラリー。しかし今年は雁峰、鬼久保そして新城総合公園のショートと、いずれもこのラリーでお馴染みのステージに絞り込み、2日間で12本、約90kmのSSをこなす、いわば新城ラリーの原点へ回帰する一戦となった。

 昨年までJN6クラスと呼ばれた最速のクラスは今年からJN1クラスへと名称変更された。FIA-R5車両をベースとした「R」車両も参戦できるようになったことが注目を集めているが、残念ながら今回もR5の参戦はなし。開幕戦で終盤まで首位を快走した鎌田卓麻は同日開催となった全日本ダートトライアル選手権開幕戦出場を優先させて欠場したが、代わって開幕戦で姿を見せなかった奴田原文雄が参戦してきた。

 ラリーは6本のSSが設定されたLEG1から、勝田、奴田原、そして開幕戦を制した新井敏弘/田中直哉組の優勝候補達が三つ巴を演じ、緊迫した展開となる。「雁峰北」は勝田が安定して速く、「鬼久保」と「新城総合公園」は奴田原がベストを奪い、新井も2台にしっかり食らいつき、LEG1をトップで終えた勝田に奴田原が2.2秒差、新井が5.5.秒差で折り返した。

 最終日LEG2に入ると奴田原が追撃を開始。まず最初の総合公園でのSS7でベストを奪い、続くSS8「雁峰西」では勝田に4秒水を開けられるも、次の「鬼久保」で勝田を6.3秒差で下して遂にトップに躍り出た。だが、SS8「雁峰西」の再走となるSS11で勝田はSS8で自らマークしたステージベストを10秒も更新する圧巻のタイムでフィニッシュ。奴田原を逆転して首位に返り咲く。最終SS12の「鬼久保」では雪も降り出す中、奴田原が気迫の走りで勝田を大差で下すが、勝田が5.7秒差で逃げ切り、今季初優勝を飾った。

 JN2クラスは眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally)が開幕戦から2連勝。JN1同様、緊迫したバトルが続いたJN3クラスは山本悠太/山本磨美組(Sammy☆k-one☆ルブロスYH86)が今季初優勝をあげた。またJN4クラスはスイフトターボの高橋悟志/美野友紀組(ミツバ itzz DL マジカル冷機 スイフト)が新城2連勝を飾ったほか、JN5クラスは絶対王者、天野智之/井上裕紀子組(豊田自動織機・DL・ヴィッツ)が盤石の2連勝。CVT車が覇を競ったJN6クラスでも大倉聡/豊田耕司組(アイシンAW Vitz CVT)が開幕2連勝を飾った。

JN2クラスは眞貝知志/安藤裕一組が雪の開幕戦に続いて2連勝。
86のワンメイクとなったJN3クラスは今季初参戦となった山本悠太/山本磨美組が優勝。
開幕戦はブーンX4が制したJN4クラスは昨年の新城を制した高橋悟志/美野友紀組がライバルを寄せ付けず、2連勝。
JN5クラスは天野智之/井上裕紀子組がチャンピオンの貫禄を見せて開幕2連勝。
女性ドライバー達も戦いの火花を散らしたJN6クラスは大倉聡/豊田耕司組がベストを連発して連勝。
最終日まで息詰まる戦いが続いたJN1クラスは勝田範彦/石田裕一組が優勝、昨年の雪辱を果たした。
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