「モースポフェス2019 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~」開催

レポート その他

2019年3月12日

3月2~3日、「トヨタ」「ホンダ」という日本を代表する自動車メーカーが、メーカーの垣根を越えて鈴鹿サーキットでモータースポーツイベントを開催した。

モースポフェス2019 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~
開催日:2019年3月2~3日
開催地:鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
主催:トヨタ自動車株式会社(TOYOTA GAZOO Racing)、本田技研工業株式会社、株式会社モビリティランド

 1988年から続くモータースポーツシーズン幕開けの位置づけとなるファン感謝デーだが、2019年はトヨタ自動車、本田技研工業、モビリティランドの3社が共催する「モースポフェス2019 SUZUKA~モータースポーツファン感謝デー~」と名称を変え、新たな装いで開催された。

 2輪4輪問わず、SUPER GT、スーパーフォーミュラ、WRC、ル・マンまで、多種多様なモータースポーツ車両が鈴鹿サーキットに集結してファンを魅了した。開催初日の3月2日は約30,000人、3日は約20,000人、合計で約50,000人が来場するビッグイベントとなった。開催中は雨の影響もあったが、多くのモータースポーツファンが鈴鹿サーキットに駆け付けた。

 注目は今年から新型車両SF19が投入されたスーパーフォーミュラのシェイクダウン。昨年チャンピオンの山本尚貴選手はTEAM MUGENからDOCOMO TEAM DANDELION RACINGへ移籍、また2018年フォーミュラ3チャンピオンの坪井翔選手がJMS P.MU/CERUMO・INGINGに新規加入するなど、とにかく話題が尽きないカテゴリだ。そのほか海外フォーミュラ等で実績のある国内外の選手も加わり、今シーズンは目が離せない。

 オープニングセレモニーでは、トヨタ・豊田章男社長が世界ラリー選手権のヤリスWRCを運転、ホンダ・八郷隆弘社長が世界耐久選手権のCBR1000RRを運転してグランドスタンド前に登場するというサプライズもあり、ファンをアッと驚かせた。

 ファン感謝デー名物といえば星野一義vs中嶋悟の「永遠のライバル対決」だが、今年は「新・永遠のライバル対決」と一新し、1990年代後半を代表するドライバーとして、NISMOの本山哲、TOM'Sの脇坂寿一、HONDAの道上龍の3選手の戦いとなった。当時のGTマシンを使用した対決は本山が初日1位、道上が2位、脇坂が3位。2日目は脇坂、本山、道上の順で決着。ポイント制により、第1回目チャンピオンは本山となった。

 そのほか、2019年カラーリングのF1・RedBull RB15、佐藤琢磨選手のINDY500・DALLARA DW12、中嶋一貴選手のWEC・TOYOTA TS050-HYBRID、トミ・マキネン代表によるヤリスWRCでのデモンストレーション等、世界で活躍するマシンが鈴鹿サーキットを走行する貴重なシーンを数多く見ることができた。

 このモースポフェスの開催について、豊田社長は「普段は競い合っている2つのメーカーですが、ファンの皆さんのおかげで今日のイベントが実現できました」とコメントすると、ホンダ・八郷社長は「ぜひ鈴鹿だけではなく、富士やいろんなところで広げていければいいなと思っています」とコメントした。

SUPER GTの64号車・Modulo EPSON NSX-GTはマットブラックを基調とした2019年カラーリングで登場した。
「新・永遠のライバル対決」初代チャンピオンに輝いたのは、XANAVI NISMO GT-Rを駆った本山哲。
八郷社長と豊田社長による「モースポフェス2019 SUZUKA、スタート」の掛け声でイベントが開幕した。
耐久世界王者の2輪と4輪の競演! CBR1000RRはジョシュ・フック選手、TS050-HYBRIDは中嶋一貴選手。
トヨタとスバルの2台のWRCカーがドーナッツターンを披露。ヤリスWRCのジャンプに大きな歓声が上がった。
オープニングラップはあいにくの雨だったが、各チームのドライバーやSF19マシンがお披露目された。
鈴鹿の右回りも可能なようにリセッティングされたINDY500のDALLARA DW12を駆る佐藤琢磨選手。
グリッドウォークでお目見えしたのは、ダカールラリーのトヨタランドクルーザーと日野レンジャー。
グランドスタンドを埋め尽くすファンが集まった。GPスクエアではファンサービスをする選手も出現!
このイベントに参加したドライバーとマシンがグランドスタンド前に集結してフィナーレパレードを彩った。

フォト/吉見幸夫、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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