中国地区のモータースポーツ表彰式が盛大に開催!
2019年2月28日
2月10日、広島市内で、2018年のJAF地方選手権表彰式の最後を飾る、中国地区のモータースポーツ表彰式が開催された。これに先立つ1月下旬に開催されたJAF中四国ラリー選手権の表彰式の模様とともにリポートする。
2018年JAF中国モータースポーツ表彰式
開催日:2月10日
開催場所:ホテルセンチュリー21(広島県広島市)
主催:JAF中国本部、JMRC中国
2018年JAF中四国ラリー選手権表彰式・2018年JMRC中国・四国ラリーシリーズ表彰式
開催日:1月26日
開催場所:サントピア岡山総社(岡山県総社市)
主催:JAF中国本部、JAF四国本部、JMRC中国、JMRC四国
中国地区のモータースポーツ表彰式はここ数年、2月上旬の開催が定例化しており、今年も2月10日、広島駅に程近いホテルセンチュリー21で、盛大に行われた。式ではまずレース部門ではJAF地方選手権スーパーFJ岡山国際シリーズの表彰のほか、2018年より同サーキットで新たに始まったJAF岡山国際サーキットトライアル選手権の表彰が行われた。
スピード競技関係ではJAF中国ジムカーナ選手権が8クラス、JAF中国ダートトライアル選手権は7クラスのシリーズ上位入賞者がそれぞれ表彰を受けた。また上記の選手権と併催されたJMRC中国ジムカーナチャンピオンシリーズ、JMRC中国ダートトライルチャンピオンシリーズの上位入賞者も併せて表彰を受けたほか、昨年の全日本選手権上位入賞者、JAFカップオールスタージムカーナ/ダートトライアルの参加者も壇上で紹介された。
またJAF中四国ラリー選手権の上位入賞者は、ここ数年の慣例に倣って、別会場で日時を改め表彰され、今年は1月下旬、岡山県総社市内のホテルで開催された表彰式でJMRC中国・四国ラリーシリーズの上位入賞者とともに表彰を受けた。
2018年JAF中国選手権/JAF中四国ラリー選手権初チャンピオンインタビュー
岡山県在住の25歳、川本選手は元高校球児。中国地区では10代の頃から将来を嘱望されてきた若手が遂に栄えある肩書を手にした。しかもラリーとダートトライアルの両方でチャンピオンに輝くダブルチャンピオンの偉業を達成するという最高の一年となった。「自分の中ではラリーの基礎を身につけるためにダートラにも参戦したという形です。でも、どちらもクラブ(チェリッシュモータースポーツクラブ)に色々と助けてくれる先輩の方々がおられるので、その方々のおかげで獲れたチャンピオンですね。でも、ここで恩返しができたと言っちゃうと、ここまで、ということになっちゃうので、気持ち的にはこれからもチャレンジャーのままで行くつもりです」
昨年は地元のタカタで開催の全日本ダートラでチャンプの岡翔太選手を抑えてヒート1で首位に立った他、関東で開催されたJMRCオールスターラリーでも走り慣れない舗装の一戦で3位に食い込んだ。「でも、まだまだです。去年もラリーで欲を出したらリタイヤしたり、頑張ったのにタイムが出なかったりと納得はできてないんです。やっぱり先輩方はラリーの中の勝負どころが分かってる感じですよね。いい所は伸ばしつつ、ひとつひとつのSSを攻めながらラリーの組み立て方を今年は身につけていきたいと思います」
2017年から新設された軽自動車対象のBRKクラスに参加するため、Bライセンスを取得した坂井選手は、僅か2年で地区戦チャンピオンに輝いた。「元々はダイハツチャレンジカップに出たのがきっかけでモータースポーツにハマリました。ずっとK CARに乗っています。2017年に、軽耐久などで走り慣れている地元のTSタカタサーキットの一戦で、AZ-1に乗っている九州の池選手に負けたのが悔しかったんで、本気で“公式戦”に取り組むようになりました(笑)。それまで乗っていたビートじゃ勝てないと思ったので昨年の第2戦から、カプチーノに乗り換えたんですが、最初はトラブルが出たり、煮詰められなくて、ビートのように扱えるようになったのは第4戦くらいからですね。まぁでも振り返ると試行錯誤を繰り返した一年でした。他地区にも速いK CARのドライバーがおられますので、その方達に追いつけるよう、頑張っていきたいです」
16年間のブランクを経て、3年前、48歳でダートラに復活した坂井選手。中国地区戦では激戦区として知られるSC・D1クラスを制した。「子供が社会人になって落ち着いたので復活しました。やっぱり休む前までやっていた改造車がやりたかったので、たまたま安く手に入ったEK4シビックに1,800のエンジンを載せました。地元の山口の藤井レーシングさんにコンピュータだけお願いして、後は場所や道具を藤井さんから貸してもらって自分でやりました。ホント、藤井さんには感謝です。最初はやっぱり、16年ぶりに走ったタカタは怖かったですね(笑)。チャンピオンは最終戦を待たずに決められたんですけど、中国地区はやっぱりタカタを制してこそなんで、最後のタカタをきっちり勝てたのも良かったと思います。地元の楠も色々と勉強できるコースなんで、ぜひ皆さんにも参加してほしいですね」
2018年から新たに始まった岡山国際サーキットでのJAFサーキットトライアル選手権をFD2シビックで制したのは京都在住の木村選手だ。「ホンダ車が好きで、FD2シビックも、もう12年くらい乗ってます。2017年までの2年間は鈴鹿クラブマンのスーパーツーリングクラスにEK9シビックで出てましたが、クラスがなくなってしまったので昨年はサーキットトライアルのみの活動になりました。岡山国際は、自分が一番最初に走ったサーキットなので思い入れがあるんですよ。だから、その場所で開催されるJAFの選手権の初年度にチャンピオンが獲れたのは本当に嬉しいですね。去年はシリーズを追いながら、タイヤのおいしい所でタイムが出せるようにアタックする周を決め込めるような組み立てができるようになったと思います。まぁ、でも全戦、天気が良かったのも運に恵まれました。雨の岡山国際は慣れてないので、雨だったらどうだったかという思いはあります。もう一度、鈴鹿でレースしたいという気持ちもあるので、FITとか面白そうですから、機会があれば出てみたいと思います」
「ラリーとの付き合いはかれこれ30年になります」という園田選手はドライバーの高田修選手とともに関東からはるばる中四国地区に遠征した。「元々はグラベルラリーが好きな高田君に“遊びのつもりで出ませんか”と誘われたのがシリーズを追ったきっかけです。大体、2ヵ月置きの開催なんで息抜きにもいいし、何よりドライバーが上手いので乗ってて怖くないし、楽しいですよ。30年、ラリーやってますけど1990年代は海外のラリーを中心に出ていたのでTCラリーの方がしっくり来ますね。去年は開幕戦をパスしたせいで、高田君はチャンピオン取り逃したので今年は開幕戦から出るつもりです。FFのミラージュで4WDのストーリアやブーンに勝つのが今年の目標です。歳取ってコ・ドラができなくなったら、主催を手伝いますよ。死ぬ程、ラリーが好きなんで(笑)。実家のある群馬でまた大きなインターラリーを、できればアジパシを開催するのが夢ですね」
廣瀬選手は福岡県在住だが、中四国ラリー選手権を追った。全日本にも参戦経験があり、2013年には大庭誠介選手のコ・ドライバーとしてラリー北海道に出場している。「その時にダートのラリーって面白いなって思ったんです。それ以来、どちらかというと、やっぱりダートのラリーに出ることの方が多いですね。中四国戦はグラベルラリーツアーが懸かるラリーも多いので楽しいです」
ラリーに出ない時は、大庭選手が全日本ラリーでプライベーターのラリーストのために始めたヘルプサービスの一員としてケータリングを担当するなど、様々な形でラリーに関わっている。「昨年、組ませてもらった松原(久)さんは全日本でも勝ったことがあるベテランの方なので、ラリー中はリエゾンで色々なことを教えてもらいました。ノートの作り方やリーディングでも成長できたかなという気持はあります。少しずつでもいいから、これからもラリーに参戦して自分のレベルを上げていければと思っています。できれば地元の九州でもグラベルラリーが増えてほしいですね(笑)」