万博公園で2018年のJAF近畿地方選手権・JMRC近畿シリーズモータースポーツ表彰式開催!
2019年2月14日
近畿地区で行われたレースやラリー、ジムカーナ、ダートトライアル等の2018年モータースポーツ表彰式が、JAF関西本部とJMRC近畿により万博公園のホテルにて開催された。
JAF近畿地方選手権・JMRC近畿シリーズ
2018年モータースポーツ表彰式
開催日:2018年2月3日
開催地:ホテル阪急エキスポパーク(大阪府吹田市)
主催:JAF関西本部、JMRC近畿
去る2月3日(日)、大阪府吹田市の万博記念公園内にある「ホテル阪急エキスポパーク」本館地下1階「オービット」にて、年始の恒例行事となっている、JAF近畿地方選手権及びJMRC近畿シリーズのモータースポーツ表彰式が行われた。
表彰式では、JAF中部・近畿ラリー選手権やJAF近畿ダートトライアル選手権、JAF近畿ジムカーナ選手権、JAFジュニアカート選手権のほか、JMRC近畿ラリーシリーズ、JMRC近畿ダートトライアルシリーズ、JMRC近畿ジムカーナシリーズなどの表彰が行われ、2018年の上位入賞選手を始めとした約260名の表彰対象者にシリーズ賞典が授与された。
式典は二部形式で行われ、第一部は表彰対象者が着席した厳粛な雰囲気で行われ、第二部は、同じ建物の別の会場にて、立席パーティ形式で懇親会が行われた。
第一部の表彰式は、JAFモータースポーツ部スポーツ課の杉田崇仁課長と、JMRC近畿の武地満喜運営委員長の主催者代表挨拶により14時から開幕。ステージ中央にはレッドカーペットが用意され、表彰対象者全員が中央の花道から登壇するスタイルとなった。
表彰式は、FIA代替エネルギーカップとジュニアカート選手権からスタート。続いては、例年とは異なるラリーからの表彰となり、JAF中部・近畿ラリー選手権のドライバー及びナビゲーター、JMRC近畿シリーズ、ダートトライアル、ジムカーナの順に表彰された。
2018年のJAF近畿ジムカーナシリーズでは、全国のJAF地方選手権では初となる「レディスクラス」を設定して注目を浴びた。表彰式では栄えある初代チャンピオンの辰巳知佳選手は欠席となったが、上位6名の女性ドライバーが登壇して、初の栄誉を受賞した。
また、JMRC近畿ジムカーナシリーズでは「コンストラクターズカップ」が設定されており、今年はモータースポーツショップ「FINEART」が第1位として表彰されている。
なお、表彰式が行われる前には恒例のJMRC近畿代表者会議が11時から行われ、ジムカーナ専門部会は西山純一部会長、ダートトライアル専門部会は今井健文部会長、ラリー専門部会は梅津祐実部会長から2018年の活動報告と2019年の方針解説などが行われた。
そして、39年前のJMRC近畿設立に尽力し、近年では理事長を務めていた淀野泰弘氏が理事長を退任することになり、新たに設立された相談役への就任が明らかにされた。
淀野氏は「本日行われた近畿の総会で発表させていただきましたが、私はこれをもって理事長を退任いたします。ファンの皆さんがなくてはモータースポーツは成り立たないと思います。これからは裏方へ回り、もっともっと観客の中へ入りながら、観客の皆さんは今、何を思っているのかを掴んでいき、皆様へフィードバックさせていただたいと考えています。手を取り合いながら、この世界が伸びるようにしていきたいですね」と語った。
2018年JAF近畿モータースポーツ表彰式・チャンピオンインタビュー
2017年の全日本ラリーへの挑戦を経て、再び中部・近畿シリーズに戻ってきた中部地区の加藤選手。2018年は6戦中2勝を挙げて、JAF地方選手権初タイトルを獲得した。
「2016年は全日本ラリーと地区戦をダブルで追って、勝てそうなタイムが出てたんですが、完走できなかったりで成績が残りませんでした。2017年は全日本ラリーに絞ったんですが、タイムは離されるしクラッシュするしと、自分としては散々で、2018年はもう一度、地区戦からやり直す感じで挑みました。
クルマも91ヴィッツを購入してクルマ作りから始めました。やはり全日本車両との差が歴然としていて、自分のセッティング能力を身に着ける狙いもあっての挑戦だったので、最初は苦労しましたが、徐々に慣れていきました。毎戦入賞や優勝を狙いましたが、なかなか勝てなくて(笑)。ライバルの西村好正選手が第5戦の神大でリタイアしたこともあって、何とか最後の2戦で連勝できたので、正直ラッキーなところもあります。
今までは路面が安定しているサーキットの走らせ方だったので、リスクが高い上に、路面のアンジュレーションや急な姿勢変化に対応し切れてなかったんですよ。それが、一戦ごとにイメージを持って挑んだこともあって、ハンドルも速く回せるようになってきたし、だんだんラリーの走らせ方になってきたと感じてます。
2018年はハーフスピンはありましたが、ぶつけてないんです(笑)。コーナーにも適切な速度で入れるようになった実感があります。それでもまだまだタイム的には勝負できていないので、今年はそこを克服して、どこでも勝てるように精進したいですね」
加藤選手のナビゲーターとして2016年は全日本と中部・近畿戦、2017年は全日本戦を戦った塩田選手。2018年も加藤選手と組んで終盤の2連勝で初タイトルを獲得した。
「加藤選手とはTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジからスタートして、もう5年ほどコンビを組んでいますが、2018年はシリーズタイトルを獲ることを目標としてました。振り返ると、リタイアがなかったシーズンは過去初めてだったんです。全日本を6戦追えたことでマイルが貯まった印象で、運転のレベルも上がったように感じます。スピンはありましたけど、ちゃんとリカバーしてましたしね。
ペースノートもベンドが違ったり、コーナーを2つに分けたりと、細かく変わってきていて、ノートにも余裕ができましたし、精度も上がった感じです。以前はブレーキングでどこかに行ってしまうことが多くて、ナビとしてもリカバーしにくかったんですが(笑)、突っ込み過ぎの傾向が抑えられて、ノート読みもロストすることがなくなってきました。
今回のタイトル獲得は運の要素もありますが、進化も体感できているので、今年は中部・近畿選手権のV2を目標としつつ、やはり全日本復活を目指したいです」。
元々近畿地区でダートラを戦っていた現在は中部地区の下口選手。ラリーに転向して2017年は破れたものの、2018年は6戦中3勝を挙げて初の地方選手権タイトルを獲得した。
「ライバルの上坂先輩には2017年は負け続けだったので、2018年は『まず一勝』がテーマで、精一杯、やるだけやろうという意気込みでした。そしたら開幕戦で競り勝つことができたので、自分の中ではかなり勢いが付いたんです。2018年は第2戦と第3戦で安藤裕一選手にナビゲーターを務めてもらいました。ここでラリーの試合運びなどを教わることができて、もちろんペースノート作りでも様々な気付きを得られたんですよ。
自分はダートラ出身なので、最初はラリーの走らせ方ができてなくて、踏みすぎてアンダーが出たりシフトミスも多くて、それでタイム差を付けられると、慌ててプッシュして逆にタイムを落としたり……と、クルマも労れずに走ってました。全日本の眞貝知志選手に運転を教わる機会にも恵まれたので、皆さんのおかげで無茶はせずに、自分のできることをやろう、といった考え方に切り替えることができました。
2018年は最終戦がクラブの主催で、オフィシャルをやる予定だったので、その前までに決めようと考えてました。上坂選手がリタイアした第3戦と次の第4戦で連勝できたんですが、元々このクラスは一発の速さを持つ選手が多いので、一つのステージでボロ負けしても気にしないようにしたり、自分にはコースの得手不得手もあったので、無理して優勝を狙わないといったメンタルコントロールもできた印象です。
ダートラ時代も含めて、チャンピオンが獲れなかったときは『チャンピオンって凄い人なんだ!』と思ってましたが、いざ自分がその立場になってみると、『まだ上には上がいる』っていう感覚ですね。新城ラリーに出たときに、それを痛感しましたしね(笑)。
今年は仕事の環境が変わったので、これまでのような活動はできないんです。でも、練習用に後輪駆動車を入手したので、テクニックを磨いて復活に備えます」。
2007年に廣瀬康宏選手のナビとして全日本ラリーJN1チャンピオンを獲得している谷内壽隆選手。近年は松村智選手と中部・近畿戦を戦い、ドライバーの松村選手は2018年のJAF戦タイトルを逃したものの、ナビの谷内選手は地方選手権初タイトルを獲得。谷内選手は2018年の中部・近畿戦では唯一の近畿地区の選手ということで、面目躍如となった。
「2000年からラリーを始めて、2001年にジュニア戦のチャンピオンを獲れました。元々テレビでWRCを観てた世代なので、学生仲間がラリーを始めるときに乗ったのがキッカケで、リアルな世界に入りました。2007年には廣瀬選手と組んで全日本でチャンピオンを獲れましたが、全日本が偉いとかタイトルを狙うというより、楽しくラリーができればと思って、ナビゲーター一筋でやってきた感じですね。
クラブの中ではラリーやってる人が少なくて、松村選手は貴重なドライバーだったので、横に乗せてもらうことになったという感じです。5年ぐらい組んで、シリーズでは4シーズン目になりますが、ウマが合う人ですね。横から情報を伝えれば、ちゃんと踏んでくれるので、技術も持ってはるし、安心して乗れるドライバーです。
過去には三好秀昌選手や明治慎太郎選手の横に乗せてもらえる機会もありましたし、廣瀬選手も物怖じせずに踏める人だったので、色々勉強させてもらいました。そういう経験が、ドライバーの安心材料になっていたのかもしれませんね。自分はドライバーが気持ち良く踏んでくれれば御の字で、結果はそれに付いて来れば……という考え方ですから。
2018年は一勝もできなくて、離されないように食らい付く、2~3位争いという感じでした。あまり無理できる状態ではなかったですし、自分たちができる範囲で戦おうという感じでしたが、タイトル争いは最終戦までもつれました。しかも、自分は最終戦には出られないことが決まっていたので、最終戦のエントリーリストにライバルの名前がなかった時点でタイトルが決まった感じです。
自分が出られなかった最終戦の松村選手は、1ステが終わってオーバーオールトップを獲れてたみたいですが、2ステの1本目でリタイアしちゃってたみたいです。それでも、松村選手はシリーズ通して頑張ってらしたので、色々なトラブルが起きた割には、やり切った感のあるシーズンでしたね」。
ダートラからラリーに転向して以来、年イチ参戦を続けてきた中部地区の林選手。GC8インプレッサで中部・近畿戦を追い出して3年目、シーズン2勝で初タイトルを獲得した。
「以前はダートラをやっていたんですが、E38Aギャラン時代に限界を感じて活動を縮小して、それ以降はAE86やエボⅠでラリーを細々とやり始めました。
GC8インプレッサに乗り換えて、中部・近畿シリーズには3年前から追い始めましたが、自分の実力としては、2018年の成績は『出来過ぎ』だと感じてます。タイム的には敵わないですし、道の上にいることで精一杯でした。
丹後のラリーでコースアウトしかけましたが、たまたま土手があってすぐに復帰できたり、シリーズを追っている豊田信寿選手にはエンジントラブル、蒲生裕一選手はミッショントラブルが起きたり、スポット参戦してきた横嶋良選手や佐野慎哉選手が勝利したり……。2018年はなんかラッキーな要素がかなり重なったんですよ(笑)。
それでも序盤はタイム的に競争できるところもあって、第2戦では優勝できたり、ゼッケン1番で走れたり、何となく調子の良さは実感してました。そして、いつもはDE-4.5にタイムをやられているんですが、第6戦では初めてオーバーオールを獲れたんです。
2018年は最終戦の蒲生選手のリタイアでタイトルが決まって、ホントに出来過ぎなんですが、キャリアとしては最高の一年になりましたね。今年も地区戦をできる限り追いかけようと思います。GC8もお疲れなんですが、今年のシーズンオフにミッションが壊れたんです。でも、開幕前だったので、まだ運は残ってるみたいですからね(笑)」。
林選手とコンビを組んで、中部・近畿シリーズで初タイトルを獲得した中部地区の白崎選手。林選手は恐縮しているが、白崎選手は進化を感じられた一年だったと振り返る。
「ペースノートは独学だったので、ベンドのサイズや読み方などは手探りでした。全日本の天野智之選手や井上裕紀子選手には色々アドバイスをいただいていて、レッキが終わってからインカー映像を復習したり、ノートの表現や精度、コンビネーションがだんだんスキルアップしている実感もありました。少しずつスピードも上がってきてますしね。
林選手もタイヤを舗装用に変更したり、それに併せて足回りを見直したり、ドライビングスキルも上がっていたように感じます。やはり、いつもDE-4.5に負けていたんではダメで、DE-6がちゃんと総合トップにいないといけませんからね(笑)。
せっかく2勝しているにも関わらず、2018年の最終戦では関東から遠征してきた佐野選手に気圧されて、ペースを調整して2位に落ち着いちゃいましたからね。ホントは、最終戦はモチベーションを高く維持して、勝ち切りたかった。その苦い思いを教訓に、今年は守りに入らず、取りこぼしがないようにしたいですね」
DE5FSデミオを駆り、広島から遠征して近畿ダートラを追いかける大野選手。2018年は怒涛の開幕4連勝を挙げ、最終戦台風中止の影響もあり、自身初のタイトルを獲得した。
「デミオを作ったときは1600ccが主流になるとは思ってなかったので、ある意味、諦めていました(笑)。近畿は前輪駆動のPNが一緒のクラスなので、スイフト相手に”コーナリング命”で頑張っての結果だと思います。改修されたコスモスパークも車速が乗るので、もう、120%で走りましたね(笑)。
元々50歳を過ぎて、一念発起でファミリーカーをPN車両に仕立てて始めた参戦ですから、人生最後だと思って頑張ってます。月イチペースでの参戦でしたが、全日本の今庄でも6位に入ることができてすごく嬉しかったですね。
初タイトルの実感はあまりないですが、色々とサポートしてくれたDASH大阪さんのおかげですね。今年はZC33Sのスイフトスポーツが同じクラスに入ってくるみたいなので、さらにハードルが上がります。近畿のPNは台数が少ないので、盛り上げるために参戦を続けますよ」。
かつては中国地区戦で河内渉選手に勝利した経験もある上土井選手。近畿地区でダートラに復活して3年目、6戦中3勝を挙げて、自身初の地方選手権タイトルを獲得した。
「20歳代の頃に広島でダートラをやっていたんですが、近畿に転勤になりまして。14年ぶりに近畿でダートラに復活したんです。最初はジュニア戦から始めて2016年にチャンピオンを獲りましたが、お休みした頃とクルマがあまり変わってなくて驚きました(笑)。CJ4AミラージュでFF初挑戦となったんですが、昔はエボⅣとかエボⅥだったので、室内の景色は同じなので安心しました(笑)。というか、割と苦労せずに乗れるようになりましたね。クルマがクルマなので、パワーより乗りやすさを重視しました。1本目が良くて2本目で追いつかれるのがパターンでしたが、コントロールしやすいクルマにしてあるので、ミスしにくかったのも好成績を残せた理由かも知れませんね。また、2018年は6戦中3勝で残りは2位だったので、スピードでは勝てなくてもポイント的には上位に居られるような考え方が奏功しましたね。周りからは『ミスしないよね』と言われますが、コスモスパークの奥の方では、ミスしまくってるんですけどね(笑)。ヘビーウェットではA031の威力が抜群で、第3戦や第4戦は大差で勝てました。2018年は中国地区とダブルで追いかけて、向こうではシリーズ3位に入れました。気負いもなくニュートラルな気持ちで挑めたのが良かったですね」。
辰巳浩之選手による10年連続12回目のタイトル獲得を阻止したのはジムカーナ歴25年の米田順一選手。3勝を分け合ったが、最終戦で米田選手が待望の初タイトルを獲得した。
「ジムカーナはⅠ型のFD3S RX-7で始めました。当時は小玉知司選手がGT-Rに乗ってたので、二人で、当時としては変わったクルマで苦労してました(笑)。エボⅢの時代に四駆に乗り換えて以来ずっとランサーで、現在はエボⅩになりました。
2018年は車両トラブルを抱えての戦いで、ターンの際に片方だけ回れないといった現象が起きてかなり苦労しました。実は師匠と仰ぐ川脇一晃選手に2年ほど前から指導してもらってまして、戦い方やテクニック、メンタルなどなどあらゆる面で教えをいただいてました。その成果がようやく現れてきた感じですね。
足回りのセットを変更したり、ドライビングを改善したり、色んなトライをしたので、どの大会もぶっつけ本番になってしまい、1本目に走って気付いて、直して、みたいなことを繰り返してました。ターンが回れなかったのも最終戦辺りまで引きずってしまったんですが、チャレンジャーの井本さんが原因を突き止めてくれました。そして、最終戦は勝った方がチャンピオンという熱い展開。2018年はホントいい勉強になりました(笑)。
ライバルの辰巳選手とも高め合いながらシリーズを追ってますので、自分自身も成長した実感があります。今年の目標は、近畿戦連覇もさることながら、JAFカップジムカーナを獲りたいんです。せっかくの教えを忘れないよう、今年も頑張ります」。
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