今年はもてぎ開催のS-FJ&F4日本一決定戦 JAF-F4は期待の若手、太田格之進が快勝

レポート レース

2018年12月21日

 シーズンの終わりを告げる恒例の一戦、スーパーFJ & JAF-F4日本一決定戦が、2018年はツインリンクもてぎで12月16日に開催され、スーパーFJは三宅淳詞、JAF-F4は太田格之進、とともに西日本のドライバーが優勝を果たした。

 この週末は雨や雪の心配こそなかったが、気温は極めて低く、早朝に行われた予選ではタイヤを十分に温め切れず、苦心するドライバーも少なくなかった。

 今年も東西のふたつのシリーズが行われたJAF-F4。すでに両シリーズは終了し、チャンピオンも決定済みだが、この日本一決定戦は東西の上位ランカー達が勢揃いする年イチのイベントだ。予選では、練習走行から他を圧していた西日本シリーズ2位の太田格之進が、2番手の島倉世名を2秒以上も引き離してポールポジションを獲得し、セミファイナルでも誰も寄せつけなかった。一方、島村はスタートに出遅れたばかりか、スタート手順のペナルティで後退を余儀なくされる。代わって2番手に浮上した太田達也も、前からは離されたものの、後続を引き離してゴールした。

 ファイナルでは、ポールスタートの太田格之進が出遅れ、逆に太田達也が絶妙のスタートでトップに浮上。しかし、太田格之進も2番手に踏み留まってトップから遅れを取らなかったばかりか、3周目には早々に逆転を果たす。そこから先はファステストラップの連発で、再び太田達也を引き離し、終わってみれば圧勝を果たした。

 そんな二人の後方で見せ場を作っていたのが島倉。セミファイナルのペナルティで11番手からのスタートながら、徐々に順位を上げ、13周目に佐藤セルゲイビッチを抜いて3番手に浮上。JAF-F4はまだ2戦目ながら、存在感を大いにアピールした。

 スーパーFJの日本一決定戦も、全国6地区のシリーズを戦った有力ドライバー達が一堂に会する年イチイベント。牧野任祐、角田裕毅といった現在注目のフォーミュラドライバー達も、この一戦を制してステップアップしていった。予選と第1レグは2組に分かれて行われたが、Aグループでは鈴鹿チャンピオンの三宅淳詞がポールポジションを奪取。しかし第1レグでは地元もてぎの王者、神晴也が逃がしてくれず、何度もトップの座を入れ替え合った末に、神が先にチェッカーを受けた。3位は鈴鹿を追った澤龍之介がつけた。

 一方、Bグループは筑波チャンピオンの大竹将光の一人舞台で、予選でつけた差をそのまま第1レグでも披露し、一人逃げ切ることとなった。これに続いたのは鈴鹿2位の徳升広平ともてぎ2位の上田裕也。実力者達が上位グリットを確保した。

 ファイナルにポールポジションから臨んだのは神だったが、何とスタートに失敗。2列目から好スタートを切った三宅がトップに立つが、一旦、4番手まで落ちた神も2周目に2番手まで順位を上げ、猛追を開始。しかし4周目のスピンで万事休すとなってしまう。その後レースはセーフティカーが入り、三宅のマージンは帳消しとなるも、リスタートを完璧に決めた三宅がトップを守って大竹を振り切り、優勝を飾ることとなった。3位は澤、4位には今季、4シリーズに参戦した荒川麟が入り、上田が5位を獲得した。

JAF-F4は西日本シリーズで今季5戦4勝と速さを見せた太田格之進が優勝。
スーパーFJはセカンドローから抜群のスタートを決めた三宅淳詞がその後もトップを譲らず、逃げ切った。
スーパーFJは鈴鹿王者でSRS-Fも首席卒業の三宅淳詞が、速さを見せ付けたシーズンを最高の形で締め括った。
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