レース

  • Twitter
  • Facebook
  • Google+
2018-11-26
今年はJAF公認レースとして帰ってきた!「MASTERS HISTORIC F1」鈴鹿で開催

 

MASTERS HISTORIC FORMULA ONE CHAMPIONSHIP(MASTERS USA)
マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1(マスターズUSA)
(RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2018内)

開催日:2018年11月16~18日
開催地:鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
主催:SMSC、(株)モビリティランド

 

 当時物のヒストリックレーシングマシンをレースやタイムアタック、ヒルクライムといったシーンに持ち込み、本気で走らせるというのも立派な文化の継承である。そう考える人々が集い、レースをしていった結果、FIAのチャンピオンシップにまで発展したのが「マスターズ・ヒストリックフォーミュラ・ワン」シリーズだ。

 

 欧州では2013年からFIA選手権としてシリーズ開催されているこのレース。今季は全8戦で争われ、北米でもノンタイトルながらマスターズUSAシリーズが行われている。

 2017年には、三重県の鈴鹿サーキットで開催された「鈴鹿サウンド・オブ・エンジン2017」で、欧米の選手が集結したデモレースとして日本初上陸を果たしている。

 

 その第2回となる2018年は、マスターズUSAシリーズの一環として、JAF公認レースという格式を得て、鈴鹿サウンド・オブ・エンジン2018のメインイベントで開催された。

 

 このシリーズに参加可能な車両は、3リッター自然吸気エンジンを搭載する、1966年から1985年までのF1に実際にエントリーしていたヒストリックF1マシン。コスト抑制のため、エンジンは1万回転リミット、走行マイレージも管理されている。

 

 また、参加車両は往年の名ドライバーの名を冠したクラス分けがなされ、製作年度やグランドエフェクトの有無によって「Fittipaldiクラス」「Stewartクラス」「Headクラス」「Laudaクラス」に分かれており、今回のレースでは「Fittipaldi/Stewartクラス」と「Head/Laudaクラス」に分類され、表彰式では各上位3名に賞典が与えられた。

 

 11月17日(土)には予選と決勝レース1が行われ、22台のヒストリックF1マシンが出走。ポールポジションは、昨年に引き続きロータス91をドライブする久保田克昭(Lotus91/Headクラス)が獲得。チームメイトであり、2018年同シリーズのFittipaldi and StewartクラスチャンピオンであるG.ソーントン(Lotus91/Headクラス)が0.954秒差の2番手グリッドを獲得した。

 

 土曜の夕方に行われた決勝レース1は、シリーズ戦と同様、駆動系を保護するためローリングスタートでその火蓋が切られた。

 ところが、ポールスタートの久保田はマシンをスタートさせることなくピットに滑り込み、そのままリタイア。ライバル不在となったソーントンは、レース1をトップ独走で走り切ってレース1総合優勝。Head/Laudaクラスの優勝となった。

 混走となったFittipaldi/Stewartクラスは、今シーズンのHead/Laudaクラスのチャンピオン、N.パドモア(Fittipaldi F5A/Fittipaldiクラス)が優勝している。

 

 18日(日)に行われた決勝レース2は、レース1の結果に基づき1位~8位のリバースグリッドによるスタートとなり、オーバーテイクが期待された。

 

 ポールポジションのA.ビューモント(Lotus 76/Fittipaldiクラス)は、強豪ドライバーを従えたスタートとなったが、オープニングラップでレース1のウイナーであるソーントンとパドモアにパスされて3番手にダウン。その後はチャンピオン2名による戦いとなり、2台とも2分を切るラップタイムを刻み続けて緊張感のあるレースとなった。

 しかし、パドモアがマシントラブルでピットイン。そのままリタイアとなったためソーントンの連勝かと思われた。ところが、車両修復が叶ってレース2に復活した久保田が、驚異的な速さで追い上げて7周目には2番手に浮上してみせた。

 

 ロータス91のワン・ツー体制を構築したたままチェッカーフラッグかと思われたが、トップのソーントンはレース終盤で燃料系トラブルに襲われてしまう。高回転でバラつくエンジンを誤魔化しながら、ソーントンは何とかゴールにたどり着いて連勝したものの、当初8秒の差があったワン・ツー体制が0.624秒差にまで縮まる、際どい勝利となった。

 

 Head/Laudaクラスは、レース1、レース2ともにソーントンの優勝。レース2のFittipaldi/Stewartクラスは、「トップを走っていたニック(パドモア)がピットに入ったのが見えて驚いた」と語る、H.フレッチャー(Brabham BT49)の優勝となった。

 

 各マシンは同じコスワースDFVエンジンながら、排気管の取り回しやキャブレターのセットアップにより全く異なる音を奏でていた。ヒストリックF1マシンがレーシングスピードで戦うマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワン。昨年行われたデモンストレーションとは一味違った「本気のレース」の魅力が存分に伝わる2日間であった。

 

レース1は、2018年FIAマスターズ・ヒストリックフォーミュラ1選手権のチャンピオン、G.ソーントンとN.パドモアがレースを席巻した。

 

レース1のHead/Laudaクラス優勝はLotus 91のG.ソーントン。2位はWilliams FW07BのC.ニアバーグ、3位はTyrrell 012のS.ロマック。

 

レース1のFittipaldi/Stewartクラス優勝はFittipaldi F5AのN.パドモア。2位はHesketh 308EのM.ライアン、3位はMarch 761のH.フレッチャー。

 

レース2は、レース1の結果に対して1位から8位のリバーススタートで行われた。ポールポジションはLotus 76を駆るA.ビューモント。

 

レース2のHead/Laudaクラス優勝は連勝となるG.ソーントン。2位はLotus 91を駆る久保田克昭、3位はWilliams FW07BのC.ニアバーグ。

 

レース2のFittipaldi/Stewartクラス優勝はMarch 761を駆るH.フレッチャー。2位はMcLaren M23のD.ベイカー、3位はMarch 721GのS.クック。

 

この大会ではモビリティランド職員も'70年代イメージの衣装でお出迎えする徹底ぶり。マスターズ4クラスの上位3選手にはJAF盾が授与された。

 

往年の名選手が走る「Group C」デモレースや、F1の名車が走る「Legend of Formula 1」も開催。超希少車「アポロIE」サプライズランも実現。

 

葉巻型フォーミュラが競う「Historic Formula Register」や、レース黄金期の'60年代を彩った「60's Prototype Racing Car」の走行も行われた。