阿戸幸成シビック、地元開催のJAFカップを初制覇
2018年11月1日
10月27~28日の二日間、シーズンを締め括るビッグイベント、JAFカップオールジャパンジムカーナが北海道で行われ、全国から集った精鋭達が各クラスで激戦を展開。全日本も追うトップスラローマー達が激突したSA1クラスは地元北海道の阿戸幸成が接戦を制した。
2018年JAFカップオールジャパンジムカーナ
JMRC全国オールスタージムカーナin北海道
開催日:2018年10月27~28日
開催地:新千歳モーターランド
主催:AG.MSC北海道、C.S.C.C.、NC.A.S.C.
毎年、秋に行われるJAFカップオールジャパンジムカーナは、その年の全日本選手権、JAF地方選手権のトップランカー達が一堂に会して速さを競う年イチのイベントだ。JAF地方選手権を戦うスラローマー達の中には、このJAFカップ出場を目標に一年を戦う選手も多く、”地方戦士達の甲子園“といった趣のイベントになっている。
毎年、開催場所は変わり、昨年は岡山県の備北サーキットで開催されたが、今年はJAFカップジムカーナとしては初めて北海道の地が選ばれ、千歳市の新千歳モーターランドが舞台となった。千歳空港を発着する航空機が上空を飛び交う同コースは、カートコースと、いくつかの島と広場で構成されたジムカーナコースを備える。このレイアウトは関東の浅間台スポーツランドや、数年前まで存在した関越スポーツランドを彷彿とさせるもので、そのせいもあってか今回、遠征した関東のスラローマー達は一様に、違和感なく走れたと口を揃えた。
コースの半分がパイロンセクションということで、日頃からパイロンジムカーナで揉まれているその関東勢が今回は速さを見せた。第1ヒート開始直前に激しい通り雨が降り出したため、路面が乾いた第2ヒートのタイムで勝敗が決まるという難しいコンディションの中、まずWOMENクラスでは2本ともベストを叩き出した東方紀美恵(STPリジットYHBRZ)がJAFカップ2連勝。続いてPN1福田大輔 (DLレイズT2Wmロードスター)、PN3大坪伸貴( YHマンパイ・コサリックBRZ)、PN4金子 博 ( ワニさんランサーDjacYH)も優勝を飾り、関東勢は前半の5クラス中4クラスを制する活躍を見せる。
この中、地元勢が健闘を見せたのはSA1クラス。第1ヒートでトップタイムを奪ったのは北海道から全日本を追う阿戸幸成 ( YHItzzディライトシビック)だったが、ペナルティを差し引いたタイムでベストだったのは今季、全日本2勝の小武拓矢( シンシアYHワコーズCRX艶々)。小武は大学卒業後、就職で北海道に赴き、めきめき腕を上げたドライバーで、現在は関東在住ながらも新千歳は勝手知ったるコースだ。注目の第2ヒート、きっちり自らのベストを2秒更新して1分19秒821を叩き出した阿戸に対して、小武は何と第1ヒートのゴールタイムと寸分違わない1分19秒954。阿戸が新千歳マイスター対決を制して、JAFカップ初優勝を飾った。
北海道勢はSA4クラスでも地元の4WDターボの第一人者、村上 公一(team南国ディライトランサー)が優勝し、2クラスを制した。その他のクラスでは、PN2クラスは東北の工藤 典史( YHwmxITOspmシビック)が全日本ドライバーの貫禄を見せて優勝。SA2クラスでは近畿から遠征の前田忍 (BSPMNewsT2インテグラ)が第1ヒートのパイロンタッチから見事な逆転勝ちを収めた。速さを見せつけた関東勢は後半のクラスでも金子 進( YHレイズWM天竜EXIGE)、町田 和雄( ADVAN K1 アクションシティ)の二人が栄えあるJAFカップを手にしている。なおこのJAFカップオールジャパンジムカーナ、来年は11月9~10日に、関東の筑波サーキットコース1000で開催されることがすでに発表されている。