白熱の最終戦 SC2クラスは田口勝彦ランサーが2年ぶりに王座返り咲き!

レポート ダートトライアル

2018年10月11日

全日本ダートトライアル選手権は2018年の最終戦決勝が広島テクニックステージタカタで10月7日、行われ、チャンピオン争いが持ち込まれたPN2、SC2クラスは細木智矢、田口勝彦の両選手がタイトルを確定させた。

2018年JAF全日本ダートトライアル選手権第9戦 NANO TOPカップダートトライアルinタカタ
開催日:2018年10月6~7日
開催地:テクニックステージタカタ
主催:CCN、TTS

 最終戦の舞台となったのは広島安芸高田市にあるテクニックステージタカタ。それ程、長い直線があるわけではないが、高低差に富み、中高速のコーナーが多いため、ドライバーには一瞬たりとも気の抜けないスリリングなコースとして知られる。マシンを限界でコントロールしながら高速で駆け抜けるギャラリーコーナーはダートトライアルの醍醐味を存分に味わえるポイントだ。

 決勝の週末を前にしての予報は台風の影響で土曜は雨、日曜は曇というものだったが、土曜は強風が吹き荒れたものの、路面を濡らすほどの雨はなく、結果的には2日間ともにドライ路面での走行となった。

 タイトル争いが持ち込まれたはのはPN2クラスと、SC2の2クラス。PN2クラスは、細木智矢(MJTDLSPMWMスイフト)、宝田ケンシロー(YHKYBabオクヤマスイフト)という全日本ダートラを将来、背負って立つ期待の若手2人の激突だ。しかし注目のヒート1はただ一人、2分の壁を破った河石潤(モンスタースポーツDLスイフト)がトップタイムを奪取。宝田、細木の順で続く。

 そして勝負の懸かったヒート2。宝田がそれまでの暫定ベストを2秒以上も縮めるスーパーベストをマークするが、直後に走った細木はさらにそのタイムを0.7秒更新して逆転。絶対の自信を誇るホームコースで速さを見せた細木がPN2移籍1年めで、自身、2年連続となるチャンピオンを確定させた。

 一方、SC2クラスは田口勝彦(HKS・YH・テインランサー)、梶岡悟(DL・レイズ・ingsランサー)という、ともにタカタを知り尽くした地元中国勢同士の一騎打ちに。土曜の公開練習でぶっちぎりのベストを奪い、ドライバー、マシンともに抜群の仕上がりを見せた田口はこの日も絶好調。ヒート1でマークした自らのベストを0.6秒さらに更新して最終走者、梶岡の走りを待つ。梶岡は1.5秒も自らのベストを削り取る激走を見せたが、田口のタイムをしのぐことは叶わず。シーズン3勝目をあげた田口が2年ぶりの王座奪還を果たした。

 その他のクラスでは、すでにタイトル確定済みのN1岡翔太(フォルテックDL杉尾インテグラ)、N2北條倫史(DLitzzNUTECランサー)、SC1山崎迅人(YHゲンシンMAXミラージュ)の3人が最終戦も優勝をものにして有終の美を飾った。PN1は上野倫広(DL田中自LubBRGスイフト)がチャンプ確定の山崎利博(itzz鳥居DLTACスイフト)と並ぶシーズン3勝目をゲット。SA1はマツダの地元でアクセラターボを駆った崎山晶(DLスピードハートTgアクセラ)が今季2勝目を獲得し、SA2では同じくシーズン2勝めをあげた北村和浩(HKサービスMJTランサーDL)が黒木陽介(MJTGulf五組DLランサー)の3連勝を阻んだ。D部門は地元広島の川崎勝己(MJトレーディングYHランサー)が前戦今庄から2連勝。来季の活躍が注目される一人に名乗り出ている。

第6戦に続く今季3勝目でシリーズを締め括ったPN1上野倫広。
PN2はヒート2で快心のトライを見せた細木智矢が優勝。
逆転優勝で2年連続となるチャンピオンを手繰り寄せた細木智矢。
N1は岡翔太が今回も速さを見せて第4戦から6連勝。
N2でもタイトル確定済みの北條倫史がぶっちぎりのタイムで優勝した。
SA1は崎山晶がマツダのお膝元でアクセラに2勝めをプレゼント。
SA2は北村和浩が総合でも3番手に入るタイムで快勝した。
SC1は山崎迅人が両ヒートを制する完勝で5連勝をさらった。
全日本を代表する改造車ドライバー二人が激突したSC2は田口勝彦に軍配が上がった。
D部門は前戦今庄を制した勢いを持ち込んだ川崎勝己が2連勝をマークした。
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