SUGOの1レース目でポール・トゥ・ウィン、坪井翔が悲願の戴冠

レポート レース

2018年10月5日

2018年JAF全日本フォーミュラ3選手権第15戦/第16戦/第17戦/第9戦
開催日: 2018年9月29~30日
開催地: スポーツランドSUGO(宮城県柴田郡)
主催: ㈱菅生、SSC

全日本F3選手権第7大会が、9月29~30日にスポーツランドSUGOで開催され、坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が第1レースでポール・トゥ・ウィン。悲願のF3ドライバーズタイトルを確定させた。

 悪天候のため2度延期となっていた第9戦を含め、4レースが予定されていた今大会。公式予選では第15戦、第16戦のスターティンググリッドが決められたが、「2セット目のタイヤでのアタックでは宮田選手に負けていましたが、狙いはそこではないと冷静に判断して、3セット目のアタックで力を出し切った」という坪井が2戦ともにポールポジションを獲得。反対に、「3セット目のタイヤを履けるかどうか、判断に迷ってしまった」という宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)がフロントローに並んだ。

 29日の第15戦は、予選から3時間ほどと短いインターバルで開催された。スタートでは珍しくホイールスピンさせ加速が鈍ってしまった坪井だが、辛くもトップは死守。その後は後続とのギャップをコントロールしながら周回を重ねていった。2番手につけた宮田はなんとかファステストラップも狙ってプッシュを続けるが、9周目に坪井が記録した1分13秒075を上回ることはできず、坪井はポール・トゥ・ウィンで通算12勝目を記録。これにより、坪井が5戦を残して今シーズンのドライバーズタイトルを獲得した。3位には、スタートで順位を落としたものの、レースで挽回を見せた笹原右京(THREEBOND)が入った。

 第16戦が始まる頃にはわずかに雨が降り始めたが、全車スリックタイヤでレースをスタート。前戦でスタートを失敗してしまった坪井と笹原だったが、今回は順当にスタートを切り、坪井、宮田、笹原と予選順位のままでレースが進んでいった。路面状況が刻々と変わる中、2番手の宮田が猛追したが、最終的に上位3台の順位は変わらず、坪井が通算13勝目を記録した。

 一夜明けた30日、昼に第17戦、夕方に第9戦が行われた。ただし、台風24号の影響を考え、当初の予定からスタート時間を早め、周回数も短縮された。第17戦ではフロントローの宮田がスタートで出遅れ、笹原と金丸悠(B-MAX RACING F3)がポジションアップ。滑りやすい路面に後続ではコースアウトやクラッシュも続いていたが、上位陣は慎重にラップを重ね、坪井が通算14勝目を記録。笹原が2位、金丸が3位となった。第9戦も同じコンディションの中、坪井が好スタート。宮田も今度は順位を落とすことなくスタートし、カローラ中京 Kuo TOM'Sが今季13回目の1-2フィニッシュを飾り、笹原が3位で4戦連続の表彰台獲得を果たした。

チームスタッフ、宮田とともに悲願の全日本F3初王座獲得に笑顔を見せる坪井翔。
笹原右京は第17戦で2位に入り、今大会で唯一、トムスの1-2を阻んだドライバーとなった。
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