水煙の中の一騎打ち! 小林可夢偉を退け、関口雄飛が今季初勝利

レポート レース

2018年9月12日

9月8~9日、全日本スーパーフォーミュラ選手権の第6戦が岡山国際サーキットで開催。ウェットコンディションの中、ポールポジションの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が小林可夢偉(KCMG Elyse SF14)との激しい一騎打ちの末、今季初優勝を飾った。

今季初優勝を飾った関口雄飛、そして今季初表彰台の小林可夢偉は2位、平川亮は3位。

2018年JAF全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦
開催日:2018年9月8~9日
開催地:岡山国際サーキット(岡山県美作市)
主催:株式会社岡山国際サーキット、AC

 秋雨前線停滞の影響で、西日本地域が雨に見舞われた週末。岡山国際サーキットも例外ではなく、7日(金)の夜半から雨が降り続いた。8日(土)午後の公式予選時は、ウェット宣言は出されていたものの、降雨はほとんどなかったため、徐々に路面の水量が減っていく難しいコンディションになった。

 Q1でトップ通過を果たしたのは平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)。これにニック・キャシディ(ORIENTALBIO KONDO SF14)、塚越広大(REAL SF14)、小林と続き、関口は12番手とギリギリでQ2進出を決めた。

 そのQ2では、小林が唯一1分25秒台にタイムを入れてトップ通過。一方、タイトル争い上位の石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14)と山本尚貴(TEAM MUGEN SF14)がノックアウトされるなどの波乱も。
 そしてQ3では、Q2から約2秒もタイム更新を果たした関口がポールポジションを獲得。小林がフロントローにつける結果となった。

 決勝レースは降雨のために当初の予定よりも1時間遅れでスタート。周回数も68周から54周へと短縮されることになった。

 セーフティカー(SC)先導のもとスタートしたレースは、路面状況の悪化から7周目に赤旗中断。このままレース成立の可能性もあったが約1時間後に再開し、13周目にSCが隊列を離れ、本格的なスタートを迎えた。

 この時、2番手の小林がトップの関口に猛プッシュを仕掛ける。ホームストレートからオーバーテイクシステムを使ってテール・トゥ・ノーズまで近づくと、両者の戦いはバックストレートからヘアピンコーナー、リボルバーコーナーへと続いていった。そしてダブルヘアピンでラインが交錯、小林はマシンのノーズにダメージを負いながらも、その先のマイクナイトコーナーで関口の前に出ることに成功した。

 ハイペースで逃げる小林がこのままスーパーフォーミュラ初優勝を飾るかに思われたが、23周目の最終コーナーでスピン&ストップした車両の回収のためにSCが導入。この後27周目に2度目のリスタートが切られると、再び小林と関口のトップ争いが激しくなった。

 背後に迫る関口を抑え込んでいた小林だったが、ダブルヘアピンコーナー1個目(レッドマンコーナー)でまさかのコースアウト。すぐにコースに戻ることはできたものの、これで再び関口がトップに返り咲くことになった。

 レース終盤、福住仁嶺(TEAM MUGEN SF14)のスピンでこのレース4度目のSCが導入され、これでトップ争いも決着。関口が今季初勝利を飾り、小林、平川という表彰台の顔ぶれになった。

一時はトップを譲ったものの、後方でじっとチャンスをうかがい、小林がコースアウトした隙に先頭に立ち、ギリギリ逃げ切った関口。
序盤からオーバーテイクシステムを使い猛チャージした小林。フロントノーズを損傷しながらも速さを見せつけた。
平川はもてぎで2位、岡山で3位と連続表彰台。これでポイント争い上位に残り、最終戦の鈴鹿に望みを繋げた。
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