ラリー

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2018-08-30
酷暑のいわきでJN4関根正人/草加浩平組スイフトが久々の勝利!

 

MATEX-AQTECラリーチームが投入した新型スイフトスポーツを駆る関根/草加組が、残暑厳しい福島・いわきで接戦を制し、3年ぶりの勝利を挙げた。

 

2018年JAF全日本ラリー選手権第7戦「MSCCラリー in いわき2018」
開催日:2018年8月24~26日
開催地:福島県いわき市周辺
主催:MSCC

 

 シーズンの天王山となる第8戦ラリー北海道を前に、グラベル5連戦の4戦目として「MSCCラリー in いわき2018」が開催された。
 このラリーは2年ぶりの開催で、かつての福島県棚倉町からいわき市の小名浜エリアに拠点を移し、福島有数の観光地を舞台にした賑々しい大会へと生まれ変わった。

 

 サービスパークは大型商業施設や観光施設が隣接する好立地に置かれ、ラリーウィークは晴天に恵まれて、大勢の観光客や買い物客がラリーの魅力に触れることになった。
 しかし、気温も30度を超えて湿度も高かったことから、クルーにとっては、酷暑における自身の体力とクルマの限界を見極めながらの戦いを強いられた。

 

 また、今大会では11.19kmの「鶴石山」を始めとしたおなじみのグラベル路に加え、サービスパーク付近の三崎公園内を走るギャラリーステージ「三崎公園」と、いわき市近郊の上りのステージ「川上」という2本のターマックステージが新設されている。

 

 今大会には47台がエントリー。JAF東日本ラリー選手権第4戦が併催されることになったため、その10台を含めた57台のラリーマシンが福島の過酷なステージ群に挑んだ。

 

 JN4では、これまでグラベル2戦で連勝している上原淳/漆戸あゆみ組がポイントリーダーに立っており、ライバルたちにとっては、天王山となるラリー北海道を前に上原/漆戸組の勢いを止めておかないと、タイトル争いが苦しくなる状況だ。
 レグ1はターマック2本とグラベル2本をループする設定。しかも、SS2とSS7で走る「鶴石山」は11.19kmと大差が付くステージのため、今大会の勝負処となっていた。

 

 SS1、ターマックの「川上」では、今季から新型スイフトスポーツを駆る関根正人/草加浩平組(KYB DUNLOP スイフト)がベストを刻む。続く勝負の「鶴石山」でも、関根/草加組が連続ベストを叩き出し、SS3「長草萱山」では3連続ベストをマークした。
 2番手にはSS4のギャラステで今大会初ベストを刻んだ上原淳/漆戸あゆみ組(DL・シャフト・KTEC・タイプRユーロ)が付けているが、午前だけで関根/草加組が20秒以上のマージンを稼いで引き離しに掛かっている。

 

 しかし、午後には上原/漆戸組がSS5でベストをマーク。続くSS6は前走車がコースを塞いだため、JN5以降には同一タイムが与えられる処置となったが、SS7の「鶴石山」2走目では上原/漆戸組が関根/草加組に22.7秒差を付けるベストタイムを計測。
 ここで関根/草加組を逆転するも、続くSS8「長草萱山」では関根/草加組が再び 21.9秒差を付けて逆転するというシーソーゲームが展開された。

 

 レグ2も晴天に恵まれて路面はドライ傾向となった。しかし、SS9と最終SS14「西根」は、滑りやすい路面と掘り起こされた砕石により、マージンを一気に吐き出す可能性を秘めており、勝負をしながらも、慎重さが要求される難しいステージとなっていた。

 

 SS9では上原/漆戸組が後続に約9秒引き離すベストを叩き出す。続くSS10、SS11、SS12、SS13でも、関根/草加組を上回るタイムで首位奪還を目指して追い詰めた。
 最終SS14「西根」を前に両者の差は8.8秒。関根/草加組は総合8番手タイムでフィニッシュ。続く上原/漆戸組はコンマ8秒届かず総合9番手タイムに終わった。

 

 これで、猛烈な追い上げを見せた上原/漆戸組に9.6秒差を付けた関根/草加組が優勝。関根/草加組はMATEX-AQTECラリーチーム所属の新体制となってから初勝利となり、併せて、新型スイフトスポーツに全日本ラリー初優勝をもたらすことにも成功した。

 

 「いやー3年ぶりにちゃんと戦えました。シトロエンでは1勝もできませんでしたし、今年も何かしらトラブルが起きてましたからね。カムイでも勝てるかなとは思ってましたが、負けたので、クルマの仕様をさらに見直しての参戦でした。足回りや駆動系の細かい仕様変更が当たった感じで、クルマの煮詰めに協力してくださった皆さんには感謝ですね。

 

 シリーズ争いをするには、ここで勝たないと権利がないですから、最重要イベントという位置付けでした。実は『鶴石山』だけはミラージュでもシトロエンでも負けたことがなかったので、今回も鶴石山を中心にプランを組みました。新しい舗装の『川上』が不安要素だったんですが、フタを開けたらベストを獲れたので、ラリーの組み立てが楽になりました。クルマのトラブルも出ちゃいましたが、ここで勝ててホントに良かったです」

 

 とは関根。届かず2位に終わった上原は、序盤の出遅れをこう語った。

 

 「舗装が苦手なので、SS1の荒れた舗装路面にビックリして、SS2の鶴石山では思わず安全に走ってしまいました(苦笑)。2回目の鶴石山ではバーストしても仕方ないかと思うほど踏みましたけど、タイヤは換えたのにダンパーの番手を変更するのを忘れて、『なんでこんなに曲がんないのかな~』と思いながら、舗装の番手のままでSS4まで走ってしまいました。今回の勝負は鶴石山だと思ってたので、逆転は苦しかったですね」

 

 この結果、上原/漆戸組が46点を加算してそれぞれシリーズ首位をキープ。今回は2本のステージでベストを獲得して3位に入った山本悠太(Sammy☆k-one☆ルブロスYH86)がシリーズ2位を守り、関根がシリーズ3位、草加がシリーズ2位に浮上した。

 

今季は新型スイフトスポーツで戦うJN4関根正人/草加浩平組が、上原淳/漆戸あゆみ組の追い上げをかわし3年ぶりの優勝。

 

勝田範彦/石田裕一組の追撃をいなし、8本のステージベストを刻んだJN6新井敏弘/田中直哉組がグラベル4連勝で首位独走。

 

レグ2の駆動系トラブルを跳ね除けて、JN5では初優勝を獲得した眞貝知志/安藤裕一組。グラベル攻略の光明が見えた勝利だ。

 

レグ1の午前で電気系トラブルを喫したJN3天野智之/井上裕紀子組。ベスト連発でSS8にはトップを取り戻して今季6勝目。

 

スポット参戦のJN2鎌野賢志/蔭山恵組が、8本のステージでベストを奪って全日本初優勝。シリーズも3番手へと急浮上!

 

JN1はレグ1のSS7で上位2台が戦線離脱する急展開。JN1小川剛/藤田めぐみ組が首位に立ち、逃げ切って今季2勝目を挙げた。

 

土曜日にはJAF東日本ラリー選手権第4戦が併催された。BC4優勝は上原利宏/佐瀬拓野組との接戦を制した永由元人/安江照明組。

 

サービスパークとHQは小名浜港の1号、2号埠頭の間にある「アクアマリンパーク」内に設置され、大勢のギャラリーが詰めかけた。

 

ギャラリーステージは、おなじみ鹿角平観光牧場のほかに、小名浜の三崎公園にも新設された。ここは太平洋を一望できる緑豊かな公園だ。