ディフェンディングチャンピオン石浦宏明が得意のもてぎでポール・トゥ・ウィン

レポート レース

2018年8月24日

今季初優勝をポール・トゥ・ウィンで飾った石浦。2位は今季初表彰台の平川、3位にキャシディが入賞。

8月18~19日、全日本スーパーフォーミュラ選手権の第5戦がツインリンクもてぎで開催され、ポールポジションからスタートした石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14)がポール・トゥ・ウィン。今季初優勝を飾った。

2018年JAF全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦
開催日:2018年8月18~19日
開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)
主催:M.O.S.C、株式会社モビリティランド

 全日本スーパーフォーミュラ選手権の舞台は、ツインリンクもてぎ。オーバーテイクが難しいと言われてきたコースだが、2スペックのタイヤが導入された2016年からは戦略の幅が広がったこともあり、多くのバトルが展開されるようになっている。

 公式予選が行われる18日(土)の午前中に設けられているフリー走行では、野尻智紀(DOCOMO DANDELION M5S SF14)がトップタイム。公式予選でもミディアムタイヤで行われるQ1を5位で通過すると、Q2ではコースレコードを更新してトップタイムをマークした。チームメイトの松下信治(DOCOMO DANDELION M6Y SF14)もQ1をトップ通過しQ2でも3番手タイムなど、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGが予選を席巻するかに思われたが、Q3でポールポジションを奪ったのは石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14)。Q2の野尻のタイムを0.08秒上回り新たなレコードホルダーとなった。野尻は2位、松下は3位だった。

 決勝は曇天の中でスタート。ソフトタイヤを履いた上位3台はまずまずのスタートで、グリッドの順位のままで1コーナーを通過したが、松下は3コーナーで野尻をかわし2番手に上がると、オーバーテイクシステムを巧みに使い石浦も攻略。松下、石浦、野尻というオーダーでレースの前半が進んでいった。

 松下と石浦は徐々に後続を引き離しながら周回。その間に、3番手には予選9位からスタートしていた平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が大幅にポジションアップ。平川は2ピット作戦を選んでおり、15周目に1度目のピットインを行い、再び後方からの追い上げとなった。他にも数台がレース前半でのピットインを選ぶ中、ちょうど折り返し地点となる26周目に松下がピットイン。これでトップの位置に戻った石浦はラップタイムをぐんと上げて、自らのピットインでのマージンを稼ぎにかかった。

 それまでと比べ1周1秒以上速いペースで周回した石浦は、40周目にピットイン。ミディアムタイヤに履き替えると、後続に6秒の差をつけトップを守ったままでコース復帰を果たす。残り12周も危なげなく走り切り、今季初のトップチェッカーを受けた石浦は、シリーズランキングでも上位の2人に大きく迫る結果となった。2位には、2ピット作戦を成功させた平川が入り今季初表彰台。3位には前戦のウィナー、ニック・キャシディ(ORIENTALBIO KONDO SF14)が入り、ランキングでもトップに浮上した。

レース序盤でトップを松下に譲ったものの、昨年のチャンピオンでもある石浦が勝負どころでしっかり強さを見せた。
ページ
トップへ