真夏の鈴鹿で繰り広げられた熱いソーラーカーレース、オリンパスRSとTEAM RED ZONEが総合優勝!

レポート レース

2018年8月8日

8月3~4日、晴天に恵まれた鈴鹿サーキットで、降り注ぐ太陽光を利用しながら走る静かなモータースポーツ、ソーラーカーレース鈴鹿2018が開催された。気温40度近くの記録的な暑さの中、4時間耐久でオリンパスRSが、5時間耐久でTEAM RED ZONEが、それぞれ総合優勝を果たした。

FIA Electric & New Energy Championship ソーラーカーレース鈴鹿2018
開催日:2018年8月3~4日
開催地:鈴鹿サーキット
主催:一般社団法人日本自動車連盟、株式会社モビリティランド

 今年で27年目の開催を数えるソーラーカーレース鈴鹿2018。日本で最もエコロジカルなモータースポーツイベントに、今年は高校生の部活から社会人クラブまで計44台のソーラーカーがエントリーした。

 8月4日午前に行われた、ENJOY Ⅰ/Ⅱ/LIクラスの4時間耐久。昨年度優勝のオリンパスRSを筆頭に、平塚工科高校社会部、和歌山大学ソーラーカープロジェクト、JAGつくばソーラーカーチームなど、今年も表彰台常連の強豪が名を連ねている。

 レースは最初の2時間を平塚工高、和歌山大、JAGつくばが一団となって周回を続け、オリンパスは中段から一定の速度で淡々とラップを刻む展開となったが、各車がピットインをこなす間にオリンパスが一つずつ順位を上げ、ルーティンを終えた頃にはトップに平塚工高、2番手にオリンパスという並びとなる。

 さらに残り1時間を切った頃、電力節約のためスピードを落とした平塚工高を、オリンパスは難なくパスしてトップへ。終盤まで充分な電力を残し続けたオリンパスが昨年に続いて優勝を飾った。

経験に基づくペース配分が功を奏し、総合優勝&ENJOYⅡクラス1位となったオリンパスRS。
レース序盤から先頭集団をキープした平塚工科高校社会部が、ENJOYⅠクラスの1位を獲得した

 午後からはOLYMPIA/DREAM/CHALLENGEクラスの5時間耐久。昨年度総合優勝のTEAM RED ZONEがOLYMPIAクラスからDREAMクラスへと移籍し、強豪・OSU大阪産業大学との直接対決に注目が集まった。

 OLYMPIAクラス優勝の最有力と目されていた芦屋大学ソーラーカープロジェクトが序盤でリタイヤする大波乱の中、RED ZONEは1ラップ4分10秒台という圧倒的スピードで各車を牽引していく。2番手のOSUは、RED ZONEから1周後方で一定のラップタイムを刻みながら虎視眈々と逆転の目を探り続ける。

 一方、白熱化していたのは総合3位争い。名古屋工業大学ソーラーカー部、愛知工業大学チャレンジプロジェクト、静岡ソーラーカークラブの三つ巴の争いとなり、鈴鹿の各コーナーでテールトゥノーズの激しい戦いが展開された。

 レースは1周目から一度もトップの座を明け渡すことなく、RED ZONEが総合優勝(DREAMクラス優勝)。総合2位にOSU、総合3位(OLYMPIAクラス優勝)には名工大が、それぞれ入賞した。

 またCHALLENGEクラスでは、序盤からクラストップを走っていたTeamMAXSPEEDが残り1時間でタイヤバーストにより後退、紀北工業高等学校 with OBが同クラス3連覇を果たしている。

他を寄せ付けない圧倒的な速さを見せつけた、総合優勝&DREAMクラス1位のTEAM RED ZONE。
名古屋工業大学ソーラーカー部はOLYMPIAクラス1位。空力改善に注力した結果が勝利に結びついた。
パネルの発電に不安を抱えながらも、CHALLENGEクラスで堂々1位を獲得した紀北工業高等学校 with OB。
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