トヨタ、悲願のル・マン制覇 日本車+日本人の総合優勝は初!

レポート その他

2018年6月21日

「第86回ル・マン24時間」は、6月16〜17日に、フランスのル・マン市サルト・サーキットにおいて決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたTOYOTA Gazoo Racingの#8 トヨタTS050ハイブリッド(クリスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ)が優勝した。

トヨタは、これまで誰もなし得なかった日本車&日本人によるル・マン総合優勝、そして1-2フィニッシュという最高の結果を残した。

2位にも同チームの#7 トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)がゴールして、TGRは1-2フィニッシュ。日本車の1-2フィニッシュはもちろん初の快挙となった。
 トヨタとしては1985年の初挑戦以来20回目の参戦での優勝。また日本車の優勝は1991年のマツダ787B以来27年ぶり2台目、日本人の優勝は2004年の荒聖治以来14年ぶり3人目となる。なお3位はLM P1クラスノンハイブリッド車両であるレベリオン・レーシングの#3レベリオンR13・ギブソンだった。
 決勝レースは、スタート直後からフロントローの2台のトヨタが後続を引き離して逃げ、最終的には朝にトップに立った#8トヨタが#7トヨタを2周差、3位を13周差としての圧勝だった。中盤まで8号車とトップ争いを演じた7号車は、コースオフやピットインのタイミングを間違えてスロー走行を強いられるなどのミスもあり、8号車との差が開いた。またモナコGP、インディ500との世界三大レース制覇を狙いル・マン24時間初出場となったアロンソは今回の勝利で、あとはインディ500制覇を残すだけになった。今回アロンソに先駆けてトリプルクラウンを狙った元F1ドライバーのファン-パブロ・モントーヤは、クラッシュを喫すなど総合9位(LM P2クラス5位)に終わった。
 エントリー数20台で激戦が予想されたギブソン・エンジン・ワンメイクのLM P2クラスは、G-ドライブ・レーシングが混戦となった2位以下を引き離して独走優勝を遂げた。BMWが加わり6メーカーの戦いとなったLM GTE Proクラスは、今年創立70周年を迎えたポルシェが4台の911 RSRをエントリーして必勝を期したが、復刻の豚肉部位カラーをまとった92号車が2位以下を引き離して優勝。2位争いは同じ復刻ロスマンズカラーの#91ポルシェが#67フォードGT との激しいバトルを制してゴール。ポルシェは1-2フィニッシュを飾った。またLM GT AMクラスもデンプシー・プロトン・レーシングの#77ポルシェ911 RSRが優勝し、ポルシェはGTの2クラスを制覇した。LM GTE AMクラスに参戦した澤圭太(#61フェラーリ)はクラス8位、石川資章(#70フェラーリ)は同9位だった。

トヨタに悲願の初優勝をもたらしたクリスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組のトヨタTS050ハイブリッド8号車。
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