グラベル初戦を制した新井敏弘WRXが今季初優勝

レポート ラリー

2018年5月23日

全日本ラリー選手権第4戦は5月18~20日の3日間、愛媛県久万高原町で行われ、JN6クラスでは序盤から快走を見せた新井敏弘/田中直哉組(富士スバル AMS WRX STI)が今季初優勝を飾った。

JN6クラスは新井敏弘/田中直哉組が今季4戦めで初優勝。4戦すべてウィナーが変わるという大激戦を予感させる展開となってきた。

2018 JAF全日本ラリー選手権 第4戦 Sammy久万高原ラリー
開催日:2018年5月18〜20日
開催地:愛媛県
主催:MAC、ETOILE、DCR

 ここ数年間、ターマックラリーとして開催されていた久万高原ラリーは今年再び、グラベルラリーを選択した。全日本ラリーはこの久万高原ラリーからグラベル主体のラリーが5戦連続で続く形になる。今回の一戦はお馴染みの美川スキー場を拠点とする約200kmのルートに、12本、トータル67.82kmのSSが設定された。一部、舗装区間を含むものの、勝負どころとなったグラベル区間はラフな箇所も多く、約4割のマシンがリタイアを強いられるサバイバルラリーとなった。

 最高峰クラスのJN6クラスは新井敏弘WRX STIがSS1、SS2と連続ベストでラリーをリード。美川スキー場でのギャラリーSSでブレーキトラブルに見舞われるなどヒヤッとする場面もあったが、レグ1をトップで折り返す。翌レグ2も最初の2本のSSでベストを奪うなどそのスピードは衰えず、2位の奴田原文雄/佐藤忠宜組(ADVAN-PIAAランサー)に22.4秒の大差をつける圧勝を飾った。前戦優勝の勝田範彦/石田裕一組(ラックSTI名古屋スバルDL WRX)はレグ2では新井組を上回る速さを見せたが、奴田原組に3.1秒差の3位にとどまった。

 全日本ラリー期待の若手2人が今大会一番の接戦を繰り広げたJN5クラスは、小濱勇希/草加浩平組(KYB DUNLOP DS3R3TMAX)が横嶋良/木村祐介組(DUNLOP CUSCO プジョーR2)の追撃を抑えて、前戦ラリー丹後から連勝。2017チャンピオンの貫禄を見せた。JN4クラスでも昨年の王者、曽根崇仁/澤田耕一組(P.MU☆DL☆SPM☆INGING86)がシビックタイプユーロR、新型スイフト等のライバルを従えて首位でゴールしている。

 JN3クラスは今回も天野智之/井上裕紀子組(豊田自動織機・DL・ヴィッツ)が総合でも12番手、2WDでは総合3位に入るタイムをマークして圧勝。優勝候補No.1の明治慎太郎/藤井俊樹組(Sammy☆K-one☆ルブロスYH86)がラリー開始早々に戦線離脱と波乱の展開となったJN2クラスは、今季からフル参戦を開始したばかりの長崎雅志/秋田典昭組(名古屋トヨペット NAVUL 86)が嬉しい全日本初優勝を飾った。JN1クラスはグラベルを得意とする古川寛/廣田幸子組(スマッシュDLインディゴパワースイフト)が前評判通りの速さを見せつけ、今季2勝め一番乗りを果たしている。

グラベルでの接戦を制し、2連勝のJN5クラス小濱勇希/草加浩平組シトロエンDS3。
JN4クラスはレグ1のリードを守り切った曽根崇仁/澤田耕一組86が今季初優勝。
JN3クラスは天野智之/井上裕紀子組ヴィッツがライバルを寄せ付けず、快勝。
JN2クラスはTGRラリーチャレンジからステップアップした長崎雅志/秋田典昭組86が全日本初優勝。
JN1クラスはラフグラベルでダントツの速さを見せた古川寛/廣田幸子組が圧勝を飾った。

フォト/JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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