九州から遠征の岩下幸広選手が逆転で全日本初優勝

レポート ダートトライアル

2018年5月10日

全日本ダートトライアル選手権5月6日、青森県のサーキットパーク切谷内で第3戦決勝が行われ、全9クラスで熱戦が展開。その中、Dクラスの谷田川敏幸選手(ADVANトラストクスコWRX)がただ一人、開幕3連勝を飾った。

SC2クラスは岩下幸広選手が全日本初優勝。昨年のリベンジを達成した。

2018年JAF全日本ダートトライアル選手権第3戦
開催日:2018年5月5~6日
開催地:サーキットパーク切谷内(青森県五戸町)
主催:MSCはちのへ、AKITA

 切谷内で行われた第3戦には遠く九州からのエントラントを含む129台が参加して行われた。ゴールデンウィークを締め括る週末の開催とは言え、公開練習が行われた5日土曜の切谷内は雨こそなかったものの、気温が上がらない曇天の中での走行に。しかし明けた日曜の決勝は晴れ間も顔を出して、絶好のダートラ日和となった。

 前戦九州恋の浦で新型ZC33Sスイフトが初優勝を飾った注目のPN2クラスでは、ヒート1、期待の若手、宝田ケンシロー選手(YHKYBabオクヤマスイフト)の33Sスイフトがライバルを圧倒するタイムで暫定首位に立つ。勝負のかかった2本め、宝田選手は自らのタイムを4秒以上も縮める1分42秒079をマーク。続いて出走の前戦の覇者、細木智矢選手(MJTDLSPMWMスイフト)の走りを見守るが、その細木選手はゴール直前の左コーナーで転倒。ラスト5台のシードゼッケン勢も宝田選手のタイムを更新することはできず、宝田選手が1.5秒の大差をつける快走で今季初優勝をもぎ取った。

 一方、N2クラスではヒート1、14番手だった地元東北、岩手の浅沼賢志選手(ROOF YH VTランサー)がヒート2で1分35秒台に叩き入れて一気にトップに浮上。シードゼッケン勢も36秒台に乗せるのが精一杯という状況が続き、浅沼選手の全日本初優勝の期待がかかったが、ラストゼッケンの北條倫史選手(DLitzzNUTECランサー)が35秒083まで詰めて逆転。シードドライバーの意地を見せた。

 また改造車部門ではSC2クラスで九州の岩下幸広選手(DLアルテック・KYBランサー)が0.066秒という僅差で田口勝彦選手(HKS・YH・テインランサー)を下して待望の全日本初優勝。昨年のこの大会で同秒首位となりながらも、規定(同タイムの場合はもう一方のヒートのタイムが良かったドライバーが優勝)により、2位に甘んじただけにリベンジ達成となった。

 今大会は今季初優勝ドライバーが多く誕生、PN1山崎利博選手(itzz鳥居DLTACスイフト)、N1古沢和夫選手(YHターマックテインミラージュ)、SA1稲葉幸嗣選手(メープルFORTDLインテクラ)、SA2マイケル・ティー選手(DLブリッドitzzランサー)の4人が反撃の狼煙を上げた。SC1クラスではセリカで孤軍奮闘の奥村直樹選手(KoneYHセリカ+1)が2連勝。そしてDクラスでは谷田川敏幸選手がただ一人、開幕3連勝を飾った。

PN1クラスで今季初優勝を飾った山崎利博スイフト。
PN2クラスでは北海道の若武者、宝田ケンシロー選手が新型スイフトで初優勝。
N1クラスでミラージュで孤軍奮闘の古沢和夫選手が今季初優勝。
N2クラスは王座奪回に賭ける北條倫史選手が最後の最後で逆転した。
SA1クラスは稲葉幸嗣選手(左)がライバル小山健一選手(右)の開幕3連勝を阻んだ。
23台がエントリーと最大の激戦区となったSA2クラスはマイケル・ティー選手が制した。
SC1クラスは前戦を制して勢いに乗る奥村直樹選手が2連勝。
Dクラスは谷田川敏幸選手がただ一人、開幕3連勝を飾った。

フォト/友田宏之、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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