2018スーパーフォーミュラ開幕!山本尚貴が初戦を制す

レポート レース

2018年5月1日

4月21~22日、全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦が鈴鹿サーキットで開催された。3万人を超える観客が見守る中で熱戦が繰り広げられ、山本尚貴(TEAM MUGEN SF14)がポール・トゥ・ウィンで完全勝利を成し遂げた。

 今シーズンのスーパーフォーミュラは、全戦でミディアム/ソフトの2種類のタイヤが使用される。戦略の幅も広がり、ファンにとってはより面白くチームやドライバーにとってはよりハイレベルな戦いが求められるようになった。

 21日に行われた公式予選では、Q1でルーキーの松下信治(DOCOMO DANDELION M6Y SF14)がトップタイムをマークし注目を集めたものの、Q2では赤旗中断に惑わされ無念の敗退。Q2、Q3と調子を上げてきた山本が今季初戦のポールシッターとなった。またフロントローにはルーキーの福住仁嶺(TEAM MUGEN SF14)がつけ、TEAM MUGENが最前列のスターティンググリッドを占めた。

 決勝レースでは、ポールシッターの山本以下、6番手までのドライバーがミディアムタイヤでのスタートを選択する一方で、中盤以降の中にはソフトタイヤでのスタートダッシュに賭けるドライバーも。また、ミディアムタイヤスタートながら燃料を軽めに設定した塚越広大(REAL SF14)がスタート直後から勢いを見せ、3周目に福住をかわし2番手に上がると、山本とのデッドヒートを展開した。

 2台の争いは8周目に0.3秒差まで接近したが、塚越の攻めをなんとかしのぎ切った山本が、じわじわと差を広げていく。2ピット作戦を予定していた塚越が先にピットイン。代わって福住が再び2番手となるが、山本との差は10秒以上に開き、トップ独走状態のレース中盤となった。

 山本は51周レースの32周を終えてピットイン。その間にトップに立った塚越が34周目に2度目のピットインへと向かうと、悠々とトップに返り咲いた。チームメイトの福住が32周目にマシントラブルから戦線離脱したこともあり、再びトップ独走状態に。しかし残り12周というところで2番手に上がってきた関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)が山本を猛追する。

 14番グリッドという苦しいスタートになった関口は前半スティントをソフトタイヤで走行。全ドライバーの中でも一番長い24周という距離を走り切ったことで、ピットストップ後に大きく順位を上げることに成功していた。関口は後半スティントで使っていたミディアムタイヤでも好タイムを連発しトップに迫っていったが、山本もソフトタイヤでプッシュ。

 最終的に両者の差は1.7秒まで縮まったが、山本が逃げ切り成功。シーズン初戦を勝利で飾った。わずかに山本を逃がした関口だが、予選14位から大幅ポジションアップの2位表彰台を獲得。3位には野尻智紀(DOCOMO DANDELION M5S SF14 )が入った。

注目の開幕戦をポール・トゥ・ウィンで制した山本尚貴。
左から2位関口、優勝山本、3位野尻。山本は今回と同じく鈴鹿で行われた2016年開幕戦以来の勝利。
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